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カープと趣味の日記

日本シリーズ第1戦 △「前途多難な初戦」(日本シリーズ2018)

広島東洋カープ2-2福岡ソフトバンクホークス

日本シリーズ第1戦(カープ1分)

広島市民球場(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)

 

本塁打

(C)菊池1号①

 

先発、大瀬良は5回2失点で降板もリリーフ陣が無失点で凌ぐ。

打線は初回に菊池の本塁打と松山の適時打で先制するも以降は再三の好機を活かせず。

両チーム投手15人を投入する総力戦の末、史上3例目の初戦引き分けに終わる。

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カープにとっては1985年以来、実に32年ぶりの日本シリーズでの引き分け。

正直、負けなかったと思うべきか勝ちきれなかった試合と考えるべきか大変判断が難しい試合です。

なるほど、松山竜平のエラーで追いつかれた末に微妙極まりない岡田明丈やコントロールが無茶苦茶なジョニー・ヘルウェグ、果ては防御率13点台という壊滅的な中田廉のようなレベルの投手すら投入して勝ち越しを許さなかったという点では負けなかった試合でしょう。

一方で、理想的な形で先制点を好投手、千賀滉大から奪いながらも以降は再三の好機を逃した拙攻という観点では勝てなかった試合とも言えます。

 

しかし、やはりホームアドバンテージを活かせなかった点で考えればやはりこの結果は初戦としては前途多難であると思わざるを得ません。

 

特に決めるべき場面で決められないうちに救援投手が力尽きてしまうというパターンは一昨年前の日本シリーズで体験済みなだけに今回もそれに近い展開になるようで憂鬱になります。

やはり、前提的にストライクゾーンでしっかり勝負出来る投手が揃うパ・リーグのチームの前ではセ・リーグ投手と同じような考えは通じないのかもしれません。

第2戦以降は今日のような先制は勿論、中押しダメ押しという効果的な追加点を取れる展開を期待したいものです。

「『最強で最悪』の相手を前に」(2018年日本シリーズ展望)

CSも3連勝で制し、何とか2年連続で恥をかく事を免れたカープ

 

いよいよ今日から日本シリーズを戦います。

対戦相手は今季、パ・リーグ2位ながらCSを突破し球団史上始めて1位以外から日本シリーズに出場する福岡ソフトバンクホークス

同時に、ホークスはこれで史上2チーム目の「セ・リーグ全球団と日本シリーズで対戦」という快挙も成し遂げた事にもなります。

カープにとっても球団史上始めて1位以外のチームと対戦する事となる日本シリーズ

もっとも、相手が2位とはいえ別段、そこを意識する事は無意味でしょう。

近年のセ・リーグは今季ヤクルトスワローズが意地を見せたとはいえ、基本的に交流戦ではパ・リーグに無条件降伏の状態で、日本シリーズでもここ10年でセ・リーグの球団が勝てたのはたった1度のみ。

つまり、ここ10年で「セ・リーグは『パ・リーグのセカンドリーグ』の略」と揶揄されても仕方ないくらい両リーグの競技レベルには雲泥の差があるのです。

加えて対戦相手のホークスの今季成績は2位とはいえ勝利数がカープと同数(82勝)である事を初めカープと遜色ない、むしろそれ以上の好成績を納めています。

 

 2018年福岡ソフトバンクホークス

※()が2018年カープ

 

82勝60敗1分(82勝59敗2分)

得点数685(721)

失点数579(685)

打率.266(.262)

防御率.390(4.12)

本塁打数202(175)

盗塁数80(95)

 

数字を見れば一目瞭然で、今季のホークスは今季カープの弱点である投手力は勿論、得意である筈の打撃面においても軒並み相手の数字が上回っているという状況。

また、これら以上に問題なのがここまでの両チームの交流戦での対戦における相性。

カープは基本的に交流戦が苦手なチームですが、特にホークスに対しては対戦成績が35勝17敗と大幅に負け越していてもっとも苦手としているチームの一つです。

 

ホークスと言えばカープ同様に長らく「短期決戦に弱い」とも言われてきましたので、そこにつけ込む隙はあると思っているファンもいるかもしれません。

しかしそんなものは、今季始めて1位以外から日本シリーズの出場を果たした事からもわかる通り、もはや昔の話です。

何より、日本シリーズでは今世紀に入ってホークスはまだセ・リーグの球団には負けていません。

…と、ここまで書いてみてどう考えても勝てる見込みがない完全無欠の相手としか思えず胸が痛くなってきました。

 

一昨年、昨年と惨敗を喫し、もはや当分巡ってくる事がなかったであろう日本一を狙う機会を再び得られたにも関わらず、最後によりによってこんな最強かつ最悪な対戦相手を送り込まれるとは…。

 

その身の不幸を呪うしかありません。

 

 

しかし、更に細かい数値を見ると一応、付け入る隙は無きにしもあらずとも思えます。

例えばOPSは両チームとも互角ながら出塁率と四球数ではホークスがそれぞれ「.326」「408」に対してカープは「.431」「599」と上回っており比較的「打てなくてもしっかり塁を埋める」はカープの方が出来ているともいえます。

 

 2018年福岡ソフトバンクホークス

※()が2018年カープ

 

OPS .777(.780)

出塁率.326(.431)

四球数408(599)

 

また投手への援護率に関してもホークスが「4.93」に対してカープは「5.35」と比較的先発投手の好投には報いている形。

短期決戦においてセイバーメトリクス的な数値の比較はあまり意味がないかもしれませんが、序盤でしっかりと先発が試合を作り打線が早いうちから援護するというCS第1戦、第2戦で見られたような展開をいかに多く作れるかという事でしょう。

実際に、さほど得点圏打率が良くないとはいえホークス以上の得点を稼げている理由は出塁率の高さに裏打ちされた得点機会の多さなのですから。

 

 

上にも書いたように相手が2位のチームとはいえ、セ・リーグの完全上位互換たるパ・リーグの上位チームでありこれまでの両チームの経験の数で言えば、胸を借りるのは我々の方です。

つまり、負ける事は恥ではなく勝った方が驚きの相手ですから、CSとは異なりそれは挑戦者の立場でいられるという事です。

従って、まずは個々の選手があまり固くならずに、持ち味を出すという事を期待したいと思います。

 

思えば、四半世紀も優勝から離れもはや、2度と優勝する事がないと思われていたばかりでなくぶっちぎりの最下位候補だった2016年からチーム史上初のリーグ3連覇という奇跡を起こして来たカープ

 

今再び、それを上回る奇跡を起こすことを期待したいものです。

CSファイナルS第3戦 ○「2年ぶりの雪辱、4年前の復讐劇」(カープ2018)

広島東洋カープ5-1読売ジャイアンツ

クライマックスシリーズファイナルステージ第3戦(カープ3勝)

広島市民球場(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)

 

勝利投手 九里1勝

セーブ投手 フランスア 1セーブ

敗戦投手 今村1敗

 

本塁打

(C)丸2号①

 

先発九里が5回2/3を1失点で抑えるとリリーフ陣は無失点。

打線は2回に野間の適時打で先制すると丸の本塁打、相手のエラーなどで加点。

最後はフランスアが1回1/3を抑えて2年ぶりの日本シリーズ進出を決める。

菊池が自身初のシリーズMVPに選出。

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まずは昨年、球史に残る汚点を残した忌むべきコンペティションを今季は笑顔で終えられた事を嬉しく思います。

しかも、今季は勝率5割に満たないチームが相手と「勝って当然。負けたら恥」としか言えないようなシチュエーションですから個人的には、試合が終わる瞬間までイライラしながら見ていたのでなおさらです。

そういえば、カープが始めてプレーオフに出場して勝ち進んだ時は相手チームと、まったく逆の立場でかつ今季のあわせ鏡のような結果だったのを思い出します。

更に個人的な事を言えばあの時は東京ドームで観戦していましたが、眼の前で相手の胴上げを見せられたばかりか、通路で誰かのゲ⚫を踏んでしまったりと散々だったのを今でも覚えています。

期せずして今日はあの4年前の復讐劇にもなりました。

あの時の盛り上がりがカープの今に繋がった側面は否定できませんからプレーオフ自体の廃止云々を言う資格は私にはありません。

しかし正直、勝率5割に満たないチームに対してはもっと大きなペナルティなりハンデなりを課すべきかと改めて思えます。

 

試合の方は、今季の優勝決定試合で躍動した九里亜蓮が今日も決定的な試合であの時ほどではありませんが、良い投球を見せてくれました。

正直、5回までもてば御の字と思っていたのですがなんと無安打投球。

6回に安打を許すとその後はあっさり連打を浴びて失点して降板した辺りは残念ですがよく投げてくれたと思います。

この九里に限らず、このシリーズは先発投手が独特のプレッシャーがかかる試合で実力のわりには十分試合を作ってくれたのが大きかったかと思えます。

一発こそは出るもののあまり打線の繋がりが抜群だったと言い難かっただけに落ち着いて終盤まで試合を運べたのは何よりです。

もっとも、そこにはやたらとポップフライを打ちまくる相手打線の不可解な打撃に助けられたというのもありましたが…。

 

また、今日は守備での致命的な相手のミスにも助けられて打線はようやく5得点。

誰も彼もが打ちまくるハチャメチャな試合を繰り広げる向こうのリーグのプレーオフのようにとまでは言いませんが、3番から5番まで得点圏で適時打なしとは頂けません。

MVPの菊池涼介は昨日の本塁打や今日の再三に渡る攻守が評価されてのMVPでしょうが、打率3割に満たない選手が受賞している時点で打線がさほど打てた訳ではないという証左かと思えます。

良い投手が優先的に登場する短期決戦故に大量得点は困難なのは分かりますが、逆にいえば少ない好機を物にできる事が出来ないなら次のステージは難しいように思えます。

次の舞台が埼玉なのか福岡なのかは分かりませんが、この辺りは修正して欲しいものです。

CSファイナルS第2戦 ○「短期決戦らしからぬ試合」(カープ2018)

広島東洋カープ4-1読売ジャイアンツ

クライマックスシリーズファイナルステージ第2戦(カープ3勝)

広島市民球場(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)

 

勝利投手 ジョンソン 1勝

セーブ投手 中崎 1セーブ

敗戦投手 畠 1敗

 

本塁打

(C)菊池1号③

 

先発ジョンソンは5回まで無安打で8回1失点と好投。

打線は8回まで2塁が踏めない貧打も新井の適時打と菊池の本塁打で逆転に成功。

終盤の起死回生の逆転で劇的勝利を飾る。

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仮に結果を知った後に試合の内容を録画などで確認しようとしているファンがいるなら終盤以外は見るのを止めた方がいいかと思います。

それぐらい中盤までの打線は本当に酷い試合でした。

何しろ逆転した8回までは2塁すら踏めないという惨状だったのですから。

 

確かに田口麗斗は素晴らしい投球でしたが、それを更に演出した責任はプラトーンに拘るあまり松山竜平安部友裕に代えてアレハンドロ・メヒアと小窪哲也をスタメン起用したベンチに帰せられるべきでしょう。

特にメヒアの攻守に渡る酷いプレーにはひたすらイライラさせられるばかりでした。

やはり、彼は同郷のサビエル・バティスタに比べると一発で流れが変わる場面が多い短期決戦には不適格に見えましたが、いきなりこの結果ではもはや期待するのは無理かと思います。

また、小窪にしても西川龍馬と同レベルの酷い守備を我慢してまで起用する価値があるとは思えません。

結果的に劇的な勝利で終わりましたが、先発のクリス・ジョンソンが素晴らしい投球を見せただけに敗れれば一気に昨年同様に持って行かれる可能性が高かっただけにベンチには猛省を求めたいと思います。

 

上記のように終盤までは6回まで無安打投球のジョンソン以外は試合に参加してないも同然だった試合を変えたのは二人共揃ってサントリーの地方限定のCMに登場して広島地区での商品の異常な売上に貢献したコンビ…。

すなわち、新井貴浩の適時打と菊池涼介の劇的の3ランという劇的極まりない逆転劇でした。

だけでなく一度は袖にしたチームを「家族」と呼び「一丸で」と呼びかけた新井の姿は感動的な姿でした

また、新井の同点打を直前の好走塁で演出した上本崇司の活躍も忘れてはいけないでしょう。

 

もっとも、これだけ終盤を劇的に際立たたせたのは繰り返しになりますが、それだけそれまでの試合展開が攻撃の面では低調極まる試合だったという事です。

本来しっかり纏まった加点を序盤に見せて先発が抑えるのが短期決戦の理想です。

そうである以上は、たった3安打で終わった事は非常に不安を覚えるのが然るべきでしょう。

 

最後に、劇的な逆転劇を受けて9回に登板しながら低調な内容に終始した中崎翔太についても触れておくべきでしょう。

恐らく、彼が得点圏に走者を進めた時は津々浦々から「フランスアと代えてくれ」という怨嗟の声が聞こえてくるかのようでした。

現に、直後の阿部慎之助の当たりはあと一歩で本塁打かと思うほどかなり際どい当たりで、最後まで見るべき内容がありませんでした。

しかし、忘れてはいけません。

彼はどれだけグダグダな内容より抑えたという事実以外に注目すべきでない投手という事を。

そう。

どこかの新聞のコラムで書かれてましたが、彼は「守護神」でも「大魔神」でもないただの「人間」なのです。

にも関わらずこの3連覇という記録にいずれもクローザーとして関わっている…。

上記の打線の話とは真逆になる形で申し訳ありませんが、そうである以上は最後まで胃薬片手に信じるべきではないかと個人的には思えます。

CSファイナルS第1戦 ○「理想的な初戦だが…。」(カープ2018)

広島東洋カープ6-1読売ジャイアンツ

クライマックスシリーズファイナルステージ第1戦(カープ2勝)

広島市民球場(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)

 

勝利投手 大瀬良1勝

敗戦投手 メルセデス1敗

 

本塁打

(C)鈴木1号②丸1号①

 

先発、大瀬良が6回1失点と試合を作るとリリーフ陣も無失点。

打線は鈴木の本塁打で序盤からリードを奪うと終盤にも加点。

先発の好投と主軸の一発攻勢が光りプレーオフ初戦を勝利で飾る。

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監督が辞任を発表した途端に4連勝であれよあれよと勝ち上がって来た読売を迎え撃つ事となったこの試合。

ファーストステージが完勝とも言える内容だっただけに勢いはあちらにあったように見えましたが、とにかくそれに対して一旦待ったをかける形になれたのは良かったです。

 

先発の大瀬良大地はプレーオフでの先発は実に4年ぶり。

のみならず、元来大舞台に強いとは言い難く、かつ今季はあまりカード頭で先発する事が多くなかっただけに個人的には不安の方が大きかったです。

しかし、今日は優勝チームとして望むプレーオフ特有の重苦しい雰囲気にも負けずに期待以上の素晴らしい投球を見せてくれました。

もっとも、最後の最後で完全にバテてしまい相手打者のミスショットにことごとく助けられてなんとか6イニングを完了した辺りはやはり経験の少なさでしょうか…。

 

一方、昨年のプレーオフではまるでBクラス以下のチームのような情けない打撃に終始した打線も今日は大瀬良の好投に応えてくれました。

中でも昨年、故障の為いなかった鈴木誠也が一発と、やはり昨年は打撃という観点では「いないも同然だった」野間峻祥が素晴らしい好走塁が効いた形です。

初回にシーズン終盤同様の大雑把な打撃で初回の好機で併殺崩れに終わり不安を覚えさせた丸佳浩もつられる形で最後に大きな当たりを打てたのも一安心です。

 

リリーフに関しても短期決戦ではフル回転が予想される一岡竜司ヘロニモ・フランスア中崎翔太が揃ってパーフェクト投球とこれまたまずは安心出来る内容でした。

特にシーズンでのメチャクチャな起用が祟って消耗が激しかったフランスアは休養からのブランクに不安があっただけに、いきなり自身が持つ球団記録を更新する158kmの速球を疲労するなど球速が戻っていることは何よりです。

 

と、ここまで書いておくとまったく問題がないような書き方になってしまいました。

まあ、先発が試合を作っている間に主軸が長打で加点という王道とも言える試合が出来たのですからそれも当然でしょう。

 

しかし、忘れてはいけません。

惨敗した昨年のプレーオフも初戦だけは勝っているという事を…。

 

確かに、今日は昨年の降雨に助けられた形でのセコい勝ち方とは違いしっかりと相手から得点を奪えてはいます。

しかし、細かく試合を見ていると気になるのが、得点圏での適時打が最後の6点目だけという事。

実際、先発野手全員が出塁して穴らしい穴は見当たらなかったものの繋がりが抜群だったかというとそうでもありません。

主砲が一発で仕留める王道野球も良いですが、打線が好機を活かして細かく刻むような形に序盤から持ち込めないのにはやはり不安が残ります。

 

「看過しがたい不安と共に」(2018年クライマックスシリーズ展望)

見事に球団史上初のリーグ3連覇という偉業を達成してクライマックスシリーズ挑むカープ

対戦相手は「球界の盟主様」でありながらこの頃やたらと「下剋上」を連呼する姿が奇妙でもあり滑稽でもある読売。

とはいえ、個人的には期待よりも不安の方が大きいというのが素直な心情です。

というより、かなり憂鬱に近いものすら感じます。

 

勿論、昨年の同コンペティションで、歴史的な大敗を喫し球史に一大汚点を残したトラウマが蘇ったというのもありますが、むしろそれ以上に原因はシーズン終盤の戦いぶりにあるかと思います。

なるほど、カープは一昨年昨年に続いて独走という形で優勝を果たす事となりました。

しかし9月10月に関しては6連敗などもあり、28戦11勝17敗と大きく負け越しました。

また、あと1勝さえすれば27年ぶりの地元優勝という状況での本拠地9連戦では優勝が決まるまで2勝4敗と負け越すなどプレッシャーへの弱さも露呈しているのも気がかりです。

 

これほど9月10月でチーム成績が落ちてしまった理由はやはりこれまで進撃を支えてきてくれた打線の勢いに陰りが見えた事でしょう。

特に、自他ともに予想外とも言える本塁打争いを繰り広げた影響からか、明らかに丸佳浩の打撃が崩れてしまい9月以降はあまり調子が上がっていない事が気にかかります。

あれだけ自身のスタイルを崩してまで遮二無二ホームラン狙いの大雑把な打撃に終始したあとで急に元に戻せるか不安です。

また、丸と並ぶ主砲である鈴木誠也は一昨年ぶりのプレーオフ登場で期待が高まりますが、やはり9月以降の打撃成績は下降気味なうえに元来大舞台に強いと言い難い選手でもあるので過度な期待は出来ないかと思えます。

 

一方、投手陣に関しては優勝決定戦で九里亜蓮が素晴らしい投球を見せたのを初めクリス・ジョンソン、野村祐輔、大瀬良大地がまずまずの投球を見せてはくれています。

しかし、それはあくまでまずまずのレベルであり1点の重みが断然違う短期決戦ではエース格が不在というのはやはり不利です。

 

リリーフ陣に関しては恐らくもっとも不安な部分でしょう。

優勝決定まで無敗だった中崎翔太が最後の1周間で2敗と調子を落とししているばかりか、シーズン通して過酷な起用に応え続けたヘロニモ・フランスア疲労がどれだけ抜けているか不安が募ります。

 

また、更にいえば今回の対戦相手となる読売に対しては、今季17勝7敗1分と大きく勝ち越しているばかりか本拠地での試合に至っては僅か2敗のみと圧倒はしています。

しかし、その7敗のうち2敗は最近の2試合と直近で見れば相性はさほど良いとも言い難い側面もあります。

 

と、まあ主に個人的に看過しがたい不安点を挙げては見ました。

もっともこの手の不安はどれだけ万全に見えるチームであっても大小存在するもの。

逆に言えば、上記に挙げた不安点を凌ぎさえすればどうにかなるというものでもあります。

 

どうかこれらの不安がたんなる根拠のない悲観的で愚かなファンの戯言に終わる事を祈るばかりです。

10/7 ●「綻びを見せて…」(カープ2018)

広島東洋カープ3-4横浜DeNAベイスターズ

25回戦(カープ13勝11敗1分)

広島市民球場(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)

 

勝利投手 パットン5勝1敗

セーブ投手 山崎2勝4敗36セーブ

敗戦投手 中崎4勝2敗32セーブ

 

本塁打

(De)ソト40号②

 

先発、大瀬良は先制を許すも8回を投げて3失点。

打線は5回に集中打で追いつくも以降は勝ち越せず。

最終回に中崎が勝ち越しを許し2連敗でレギュラーシーズン最終戦を終える。

ソトが本塁打を放った為に、丸の本塁打王獲得ならず。

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もはや3位に入るためには一つも試合を落とせないベイスターズに対して、こちらの興味は大瀬良大地の最多勝と、丸佳浩本塁打王と40本塁打到達だったかと思います。

しかし、結果的にはライバルであるネフタリ・ソトに本塁打を打たれて丸の本塁打王の可能性が消えたばかりか、大瀬良大地も勝ち星を伸ばせず最多勝獲得は厳しくなるという最悪の結果に終わりました。

もっとも、大瀬良に関しては今日の結果に関わらず可能性は残ってはいました。

そう考えると、何故まともにソトと勝負してしまったのか、ベンチもしくは、バッテリーの判断は理解に苦しむところです。

正直、あの本塁打を打たれた場面で敬遠したとしても3番打者が乙坂智であったことを考えれば勝ち星を狙ううえでも合理性はあったと思えます。

その点、やはり勝ちとタイトル両方を狙いに行く観点から場内のブーイングも物ともせず丸を敬遠し続けた相手の勇気に比べて遥かにこちらのベンチは劣る部分があったと言わざるを得ません。

 

ところで、この敗北によりベイスターズが3位に入る可能性は残りました。

昨年の屈辱を鑑みれば望ましいと思うファンはまあ、多くはないかと思います。

しかし、一方で優勝前後の戦いぶりを思い出すと、どこと対戦する事になったとしてもやはり難しいように思えます。

露骨に本塁打を狙うような大雑把な打撃で丸が調子を崩したかと思えば、鈴木誠也も打点は最後の5試合で「1」と明らかに不振です。

打線の中核をここまで担ってきた二人に引きずられる形で打線全体の破壊力は明らかに落ちているように見えるのは気がかりです。

また、投手に関しては恐らくプレーオフでも主戦を務めるであろう4人…すなわち大瀬良大地、クリス・ジョンソン、野村祐輔九里亜蓮こそいずれも無難な形でシーズン最後の登板を終えましたが、リリーフ陣はアドゥワ誠が明らかに疲れを隠しきれていませんし、優勝決定まで無敗だった中崎翔太も1周間で2敗と不振。

これに加えて、ムチャクチャな起用が目立ったヘロニモ・フランスアの調子も気になります。

以上含めて、これからに向けての不安が隠しきれない最後の試合になったとも言えます。

 

まあ、オープン戦が低調だったにも関わらず開幕ダッシュは成功したチームである以上は「消化試合だし」は確かに通用はするでしょう。

というか、そう信じるしかありません。