吹けよ風!打てよアレン!!

カープと趣味の日記

3/8(日) △「不安しかない週末」(カープ2020)

広島東洋カープ3-3埼玉西武ライオンズ

オープン戦(カープ5勝2敗1分)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

本塁打

(C)鈴木誠2号①

(L)山川1号①2号①

 

打点

(C)鈴木誠①會澤①菊池涼①

(L)山川②木村①

 

投手

※数字は自責点

(C)森下-岡田①-菊池保①-DJ・ジョンソン①-スコット

(L)松坂②-平井①-増田-輿座

 

先発、森下が5回3安打無失点の好投を見せると打線は鈴木誠の2試合連続の本塁打などで3得点を上げる。

リリーフ陣は山川に2打席連続弾を浴びる3点差を守りきれず。

連日のリリーフ陣の綻びで2試合連続未勝利となる引き分け。

------------------------------------------------

コロナウイルス蔓延に伴う無人でのオープン戦を強いられるカープカープファンにとって開幕戦延期の可能性という更なる試練が訪れました。

ただでさえオリンピックのせいで日程がめちゃくちゃになっているこの状態で、更に延期となるとまともにシーズンの日程を消化出来るか不安しかありません。

もっとも、この問題に関してはもはや一つの球団は勿論、プロ野球という枠組みすら大きく超えた問題です。

ですから、私達が出来ることは予防に努めつつ経緯を見守るぐらいしかできないでしょう。

 

一方、それとは遥かに矮小ではありますが別の不安を賢明なるカープファンは過ごしているかと思います。

ブルペンが悲惨過ぎる」という意味で…。

 

今日の先発は、自身が生まれた頃の高校球界のスターであった松坂大輔と投げ合うという形で本拠地初見参となった森下暢仁。

ビビナーズラックという側面があるものの、球界随一の威力を誇るライオンズ打線相手に無失点のみならず8奪三振という好投で期待に答えてくれました。

上記の日程の問題はあるものの、何とかこの調子を続けて欲しいものですが…その森下の好投を台無しにしたのはやはりリリーフ陣。

岡田明丈、菊池保則、DJ・ジョンソンはまったくお話にならない投球であっという間に3点差を追いつかれるという醜態をさらしました。

最終回に登板したテイラー・スコットこそ3者凡退に抑えたものの、対戦した相手は、開幕スタメンはおろか1軍ベンチにいるのかすら怪しいレベルの選手ばかりで、あまり参考にはならないでしょう。

2番手3番手以前にクローザーすら決められない悲惨さを改めて見せつけられた気分です。

 

また、野手においても3度に及ぶ犠打の失敗や失点に繋がるエラーがあったりと僅差の試合終盤を勝ち抜くうえでやってはいけない事のオンパレード。

現状では、先発が7イニング以上投げぬき打線が序盤に長打を打ちまくる以外に勝てる戦い方が見当たらない低レベルさしか感じられないのは大変残念です。

様々な意味で不安しかない週末でした。

3/7(土)●「懸念された通りに…。」(カープ2020)

広島東洋カープ5-11埼玉西武ライオンズ

オープン戦(カープ5勝2敗)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

勝利投手 松本2勝

敗戦投手 K・ジョンソン1勝1敗

 

本塁打

(C)鈴木1号②

(L)川越1号①

 

打点

(C)菊池涼①西川②鈴木誠②會澤①

(L)外崎②メヒア①山川③柘植①山辺①佐藤龍①川越②

 

投手

※数字は自責点

(C)K・ジョンソン⑥-塹江-一岡-高橋樹-菊池保③-DJ・ジョンソン②

(L)松本④-平井-浜屋①-森脇

 

先発、K・ジョンソンは初回から集中打を浴び2回途中6失点でKOされる。

中盤に鈴木誠也のオープン戦初の2ランなどで一時1点差まで迫るも、菊池保、DJ・ジョンソンが合計5失点と乱調。

11失点を喫する大敗でオープン戦の連勝が止まる。

------------------------------------------------

昨日に引き続き土曜日にも関わらず、一昔前の平日昼間の由宇での二軍戦以上の寂しい光景が広がる広島での試合となりましたが、肝心の結果も内容もそれ以上の寂しさを感じる試合となってしまいました。

 

あまりの酷さで2回途中に降板したクリス・ジョンソンに関してはオープン戦での投球など何の参考にならないハイレベルな投手という事は衆知の事実ですから何とか開幕に間に合わせてとしか言いようがないとして…。

今季は重要な場面での投球も想定されていたDJ・ジョンソンと菊池保則が揃って打ち込まれるという事態。

春が苦手なヘロニモ・フランスアの調子がイマイチな状況を加味しても早くもブルペンが崩壊の危機に瀕しているという事を思い知らされます。

特にDJ・ジョンソンに関しては「同じジョンソン」でも実績が十分過ぎるクリスとは異なりオープン戦の戦績は今日も含めてお話にならない状況。

単純な減点方式で言えば残念ですが、助っ人投手陣による一軍争いの脱落者筆頭と見做して良いかと思えます。

勿論、悪いことだらけの今日の投手陣においてそれぞれ無失点に抑えた塹江敦哉と、高橋樹也の活躍は素晴らしいものではありましたが…。

しかし、これらのブルペン左腕争いも土台となるものがあって初めて輝く訳ですから、今のように僅差で試合終盤になっても誰も投げさせるに足る投手が存在しない現状では殊更取り上げるほどの価値があるとは思えません。

本当にこんなブルペンのチームが開幕出来るのでしょうか?

ホセ・ピレラが離脱し事実上の「一人サード」となり、今日含めてここ最近は不安定な守備を露呈するばかりか打撃も元気が無くなりつつある小園海斗含めて心配が増すばかりです。

3/6(金)○「低レベルブルペン」(カープ2020)

広島東洋カープ2-1埼玉西武ライオンズ

オープン戦(カープ5勝1敗)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

勝利投手大瀬良 1勝

敗戦投手ニール 1敗

セーブ投手フランスア 1セーブ

 

 

本塁打

(C)-

(L)-

 

打点

(C)野間②

(L)鈴木①

 

投手

※数字は自責点

(C)大瀬良-高橋樹-岡田-スコット-フランスア

(L)ニール②-ギャレット-増田-平良

 

先発、大瀬良は5回3安打無失点でリリーフ陣も高橋樹、岡田、スコットも無失点で抑える。

打線は4回に野間の適時打による2得点のみに留まる。

最終回にフランスアが失点も逃げ切り無人の本拠地でのオープン戦初戦を勝利で飾る。

------------------------------------------------

関係者以外の姿がないスタンドに、時節傍らを通り過ぎる呉線が通過する音…。

開場して10年を超す私達の本拠地。

その歴史でこんな寂しい光景は正直、見たくありませんでした。

バットやミットの音は良く響きますが一体それが何になると言うのでしょうか?

予想はしていたものの実際に見てみると悪夢とすら思えます。

 

試合自体は、球界随一の威力を誇るライオンズ打線を1失点に抑える一方で、打線に比してさほどでもない相手のブルペン相手に無得点とあべこべの展開。

更には例年オープン戦では調子が良いとは言い難い投球が多く「寝起きの悪さ」に定評がある大瀬良大地がこの時期に好投を見せたり、「あの」上本崇司が長打を放つなど奇妙な場面が目立つ試合でもありました。

無得点とはいえ、打線に関しては好材料が少なくなかったと思います。

上記のオカルトの類である上本の長打はともかく…。

ここ最近の試合で猛アピールする高橋大樹に刺激されてか野間峻祥が決勝点となる適時打を放ち、故障で出遅れていたオープン戦初出場の松山竜平も初安打。

相変わらずの緊張感の無さが腹立たしい長野久義のショボい安打やホセ・ピレラの死球による退場もさほど気にならないと思えるぐらいです。

もっとも、そのピレラがこの期に及んで未だに守っている三塁では小園海斗が打球をポロポロこぼしたりと低レベルさは相変わらずですが、緊張感が途切れないように続けて欲しいものです。

 

一方、強烈無比なライオンズ打線相手に僅差のリードで守ったブルペンは高橋樹也と岡田明丈は内野陣のエラーにより出塁を許すものの相手中軸に無失点でした。

とはいえ、岡田はまっすぐ以外はこれといったボールがないうえに走者が出た途端に投球内容がボロボロになってしまい、まだまだ実戦で起用出来るレベルではないという印象が強く、最終回に登場したヘロニモ・フランスアに至っては1失点で済んだのは運が良かっただけとしか言いようがない酷い内容。

オープン戦初出場の高橋樹也こそ、昨シーズンの首位打者である森友哉から併殺打を奪うなどの活躍で大きなアピールが出来たかと思えますが、これまた全体的には突出したものがあるとは言い難くこの程度で際立って見えるのは逆にブルペンのレベルの低さ故でしょう。

リリーフ陣のおいてはどの役割に関しても決定打が皆無で未だに何も決まっていないというチームの現状が改めて垣間見える思いです。

サビエル・バティスタ選手との契約解除について

カープ球団より発表がありましたサビエル・バティスタ選手への契約解除につきまして本日付けで下記のメールを球団事務所宛に送付しましたのでここにその全文を公開致します。

カープファンの間でも多くの意見で割れていた問題でもあるうえに、今更遅いとは思いましたが書かずにはいられませんでした。

同時にこれが今回の問題に対する私の見解でもあります。

 

------------------------------------------------

株式会社広島東洋カープ 代表取締社長 松田元
株式会社広島東洋カープ 常務取締役球団本部長 鈴木清明

 

平素より大変お世話になっております。

 

本日、広島東洋カープ球団様より公表されたサビエル・バティスタ選手に対する契約解除につきまして、広島カープというチームを心から愛する一ファンとして意見と嘆願をさせて頂きたくメールさせて頂きました。

 

先に結論から申し上げますとバティスタ選手の契約解除という決定に対しましては公平性と合理性を著しく欠いたものであり、到底納得できるものではありません。
よってここにバティスタ選手への契約解除について再考頂きたいと嘆願致します。

 

去る2019年8月にドーピング検査においてバティスタ選手の検体より陽性反応が出たのは衆知の通りであり、その後の出場停止による処分により球団、チームメイトに多大なる損害を与え、他球団含めた多くのファンに不信感を与え球団のイメージを貶めた事もまた事実であります。
また、彼の犯した過失は重大なものであり本人、球団ともに非難を受けるのは当然の事とも受け止めてはおります。

 

しかしながら、本人は故意の摂取を否定しており、NPBにおける調査においても故意の摂取は認定されていません。
また、陽性反応が出た成分は、あくまで筋肉増強剤等の副作用を抑える成分があると言われる「クロフェミン」であり筋肉増強剤自体は検出されておりません。
そもそもバティスタ選手のような元来、体格とパワーに恵まれた選手が筋肉増強剤に頼るという事自体が客観的に不自然ですし、成績を挙げる為なら動体視力を補強する薬物や興奮剤などを摂取している事の方が自然な考えですが、勿論それらの薬物も検出されておりません。
つまり、彼はプロのアスリートであるにも関わらず禁止薬物に相当する物質を摂取してしまうという過怠を働いたうえで重大な事象を引き起こしてしまったものの、かつてMLBなどで問題になった競技の公平性を毀損するような行為を働いていないのは明白です。
また、バティスタ選手のような育成契約から叩き上げで努力を続けてきた寡黙で真面目な好青年が他球団の選手やファンを欺くような事をするとは未だに信じられません。
そうであるにも関わらず、「クロフェミン摂取の原因が突き止められなかったから」というだけの理由で上記のような決定を球団は下してしまいました。
「原因が突き止められない」という事は「故意でない事を立証出来ない」という意味でしょうが、司法の上では「推定無罪」が原則である我が国においてこのような人権への意識も薄弱な理由で選手の契約を一方的に解除する事に大変な憤りと悲しみを感じます。
むしろ、球団がバティスタ選手との契約継続の可否を考えるうえで重要なのは「故意である事を立証できたかどうか」という視点であり、「悪魔の証明」に等しい反知性的にも似た考えに基づいて、このような重大な判断を決めたという事は球団のコンプライアンスのうえで重大な瑕疵になると憂慮します。

勿論、上記の彼の過ちにより多大な損害は多大なものであると同時に、再契約をするうえでの球団の人気面などでのリスクは重々承知しております。
また、残念な事に一部のファンには無知と悪意から来る憶測を真に受けてバティスタ選手をまるで犯罪者のように見る憎悪に満ちた意見が散見されるのも確かです。
しかしながら、それについてもこれまでの経緯と再発防止への施策を丁寧に説明すれば良いだけの事ではないでしょうか。
むしろ、このように労力を惜しんだ挙げ句不十分な説明でトカゲの尻尾切りと形容されるような形で幕引きを図ろうとするなら、バティスタ選手に肯定的否定的問わず多くのファンから球団への不信をますます招くだけになる事も予想され、そちらの方の損害の方が将来的に禍根になると危惧します。

 

思えば、2017年の一軍デビュー以来、恵まれたパワーとセンスで多くのファンに驚きと喜びを与えて続けてくれたバティスタ選手。
前人未到のチーム3連覇に貢献したその素晴らしい成績は勿論、メジャーへの夢破れて故郷のドミニカに帰郷した青年が日本の広島で努力の末にチャンスを掴むという大きな夢と希望に溢れた彼の野球人生に胸を熱くさせたのは私だけではないでしょう。
個人的な球場観戦でも2017年の夏に神宮球場の夜空に上がった彼の本塁打の鋭い弾道が頭上を通過したのを見上げた時の夢のような心持ちは未だに忘れる事ができません。
また、日本で得た収入で故郷の家族に家をプレゼントするなど家族を愛する心優しき好青年でもあったバティスタ選手。
それをこのような残念な形でファンに別れを告げさせるのはあまりに悲しすぎます。

何より、彼は間違いは犯したものの誰も意図的に傷つけていないし、欺いてもいないのです。

そんなバティスタ選手をどうか私達ファンから取り上げるような事はしないで頂きたいと心から願います。

 

改めまして、広島東洋カープ球団様におかれましてはサビエル・バティスタ選手に対しまして今一度、寛大かつ公平なご配慮のうえでその契約等について再考頂きたくお願い申し上げます。

3/1(日)○「外高内低」(カープ2020)

中日ドラゴンズ2-8広島東洋カープ

1オープン戦(カープ4勝1敗)

ナゴヤドーム

 

勝利投手 ジョンソン1勝

敗戦投手 梅津1敗

 

本塁打

(D)-

(C)高橋大1号①高橋大2号②

 

打点

(D)ビシエド①石川駿①

(C)ピレラ①鈴木誠①小園②高橋大③野間①

 

投手

※数字は自責点

(D)大野雄①-梅津③-岡野-橋本-ロドリゲス①-R・マルティネス-藤嶋②

(C)ジョンソン①-森下-塹江-スコット①

 

先発、ジョンソンが初回に失点も4回を1失点に抑えると、打線は3回の小園の適時打などで逆転に成功。

終盤には高橋大の2打席連続本塁打でリードを広げ、森下、塹江が無失点で抑える。

最終回はスコットが1失点を喫するも大量得点で勝利。

------------------------------------------------

昨日に続いて無観客という異常な状況での試合となったこの試合。

相手先発は既に開幕投手が内定している大野雄大で、早くも事実上の開幕戦の前哨戦となりました。

対するこちらの先発はその大野に昨年、最優秀防御率のタイトルを土壇場でかっさらわれてしまったクリス・ジョンソンという興味深い組み合わせ。

そのジョンソンは初回に自らのエラーもあり失点を喫しますが、その後は落ち着いた投球を見せてくれました。

もっとも、このレベルの投手だと故障でもない限りオープン戦の結果などは二の次という事なのは言うまでもありません。

それはあっさり同点打を浴びせる形となった相手投手にもそれは同じというもので、軽い挨拶程度と考えるべきなのは言うまでもないでしょう。

 

一方、2番手森下暢仁は被安打1で4回無失点。

いきなり失点を喫した前回、さほどコントロールされているとは言い難かった部分が見られた変化球も今日は比較的上手く決まっていて何とか修正は出来たようで、私も含めてとりあえず安心したというファンは多かったのではないでしょうか。

また改めて見ると確かに、投手としてのタイプ的には大学の先輩である野村祐輔に似ていると改めて思えます。

その野村が抜けて穴が空いたも同然なローテーション入りは事実上内定しているようですので、このまま開幕を迎えて欲しいと心から願わずにはいられません。

 

打線は、昨日主力との差を痛感させられた控え選手たちの活躍が今日は見られました。

特に白眉だったのが2打席連続本塁打を放った高橋大樹

同期入団で自身より下位氏名だった鈴木誠也に遅れてようやく昨シーズンプロ第1号を放ちましたが、誠也とは全ての面において残酷なまでに埋めがたい差がついてしまったのが現状なのは変わりません。

これをきっかけに何とか打破して欲しいものです。

 

さて、こう見ますと高橋大樹野間峻祥長野久義、そして昨日でサードから事実上の戦力外となったホセ・ピレラとレフトを巡る争いはなかなか見応えのある面子が揃ってきました。

相変わらず、自分の立場をまったく理解していないかのような緊張感の欠片もない長野を除けばいずれも今日は打点を挙げる活躍で非常に楽しみな部分すら感じます。

反面、内野陣は1塁こそ堂林翔太と安倍友裕が守備争いを行い故障明けの松山竜平がそれに加わるという図式があるもののそれ以外は無風の状態。

今日は小園海斗の起用とその素晴らしい活躍こそあったものの、ピレラを放逐した3塁に至っては競争相手すらいないようにしか見えず、開幕まで緊張感ある守備争いが早くも期待出来ない状況です。

外野争いの充実ぶりは素晴らしいですが、あまりに寂しい内野を見ていると「西高東低」ならぬ「外高内低」のチーム状況が返って映えてしまうのが何とも残念。

このまま小園が好調を維持出来れば良いのですが…。

2/29(土)●「異常な状況の中で」(カープ2020)

中日ドラゴンズ3-1広島東洋カープ

オープン戦(カープ3勝1敗)

ナゴヤドーム

 

勝利投手福 1勝

敗戦投手床田 1勝1敗

セーブ投手岡田 1セーブ

 

本塁打

(D)ビシエド1号①武田1号①

(C)-

 

打点

(D)ビシエド②武田①

(C)會澤①

 

投手

※数字は自責点

(D)ロメロ①-鈴木博-福-又吉-藤嶋-岡田

(C)大瀬良①-床田①-D・Jジョンソン①

 

先発大瀬良は安定した投球も1発を浴び4回1失点で、打線は中盤の好機を活かせず。

床田、D・Jジョンソンも失点を喫し、プロ野球史上初の無観客試合はオープン戦初の敗戦。

------------------------------------------------

ファンの声援が消えたほとんど無人ナゴヤドームで鳴り響くのはミットの音とバットの音と少々のベンチからの声のみ…

到底プロ野球の試合会場とは思えない異常な光景に愕然としたのは私だけではないでしょう。

この光景は先月から世界的な流行を見せているコロナウイルスの蔓延と、それに対する政府からの大規模イベントの自粛要請を受けてのオープン戦全試合を無観客で行うというNPBの決断によるものなのは衆知の通り。

9年前の東日本大震災では開幕を強行しようとして世間からめでたく「パブリックエネミー」の称号を得たプロ野球も今回ばかりは比較的迅速に対応してくれた形です。

事態が事態だけあってやむを得ないのは勿論ですが…かと言ってカープのように観客からの入場料が即経営の死活問題に繋がるようなチームを応援している以上、私にはこの決定が「当然」とも「判断が遅い」とも到底思えません。

ことここに及んでは、注意を払いながらも満員電車に乗り会社で多くの人と間近で会話をして、大勢の人が集まる商業施設で買い物をするという日々の営みを続けるしかない我々と、大勢の人たちを集めて興行を行う事を糧とする彼らは「不要不急」の錦の御旗の基で十歩一絡げにする事には正直違和感を、感じるからです。

とはいえ、東日本大震災で首都圏がパニックになり、未だに原発事故の被災地に心ない侮蔑の言葉を投げつける輩がいると同様に我が身可愛さに「自粛に協力しないのは悪」と戦前の隣組よろしく決めつけて攻撃する人がはるかに大勢いるのがこの国の現状です。

そう考えると、同日にライブを決行した某バンドとそのファンたちがまるで「ウイルスをばら撒くテロリスト集団」のようにバッシングを浴びていますが、今シーズンに関してはこの手のハラスメントとプロ野球という我が国最大のスポーツ興行を愛する我々も無関係ではいられないでしょう。

とにかく今はウイルス拡大に自分たちが出来る範囲での努力をしつつ事態が収束するのを祈るしかありません。

 

 

肝心の試合は、オープン戦3試合で30得点と好調な打線も今日はほとんど沈黙。

無観客で声援による後押しがないのが響いた…というより単純に今日相手先発だったエニー・ロメロのような好投手相手となるとやはり簡単に得点は出来ないという事ですし、試合後半に関しては控えと主力の力の差がまだまだ大きいという事が露呈しただけかと思えます。

「打線は水物」などという陳腐な言い回しをこんなところで使うべきではないでしょうが、打線の好調を前提にシーズンを進めることの危うさが改めて分かるという事です。

 

一方、投手陣は先発の大瀬良大地が失投をダヤン・ビシエドに打たれたのを除けば途中でホセ・ピレラのリトルリーグでも見られないような送球エラーで背負ったピンチを凌ぐなど比較的安定した投球を披露してくれました。

今後の日程が不透明という部分はありますが既に内定している開幕投手としての働きに期待したいものです。

その大瀬良とは対象的に同じ1失点ながら不安定さを見せたのが床田寛樹でした。

奪三振が0という事から分かる通り、切れ味するどいボールをテンポ良く投げ込む姿が見られず結果以上に苦しい内容だったように見えます。

こちらも、深刻な先発投手不足もあり欠かせない投手ですから何とか調子を取り戻して欲しいものです。

 

そして、上記でも触れましたが、酷いプレーを連発するホセ・ピレラの3塁挑戦は事実上失敗に終わったと断言して良いでしょう。

元々、菊池涼介のポジションに入る予定だったという事情もあり同情はできますが…。

彼の守備はかつての堂林翔太や西川龍馬をも下回るぐらいの酷さで、もはや開幕に間に合うどころかプロのレベルにすら達していません。

こうなると、首脳陣にはさっさと見切りをつけて、試合後半で見せた小園海斗の起用など違うオプションでの対応を早急にメインにしてオープン戦を戦うべきでしょう。

…というより、これだけ3塁が手薄だとこのチームは一体、菊池が抜けてピレラが2塁を守った場合どのようなメンバーで内野を守るつもりでチーム編成していたのでしょうか。

甚だ疑問です。

2/24(月)○「寂しきブルペン」(カープ2020)

読売ジャイアンツ8-9広島東洋カープ

オープン戦(カープ3勝)

沖縄セルラースタジアム那覇(那覇市奥武山球場)

 

勝利投手 九里(1勝)

敗戦投手 サンチェス(1敗)

セーブ投手 岡田(1セーブ)

 

本塁打

(G)-

(C)安倍1号③小園1号①

 

打点

(G)山本①岡本③炭谷①湯浅①若林①中島①

(C)坂倉①鈴木誠①安倍③西川①ピレラ①小園②

 

投手

※数字は自責点

(G)サンチェス⑤-桜井②-高田①-古川-鍵谷

(C)九里①-塹江-矢崎②-アドゥワ③-岡田①

 

先発、九里が3回を2失点で纏めると打線は初回に安倍の3ランなどで5点を先制し、終盤にも小園の2打点の活躍でリードを広げる。

終盤にリリーフ陣が捕まりされるも逃げ切ってオープン戦3連勝。

------------------------------------------------

オープン戦が始まって2試合で21得点と好調な打線は今日も3番捕手でスタメンの坂倉将吾の適時打を皮切りに安倍友裕の3ランもあって初回に一挙5得点。

その後も、オープン戦初戦で低調だったホセ・ピレラの適時打に小園海斗の本塁打含む3安打2打点の活躍に「もう一人の石原」こと石原貴規の2塁打と攻撃面では非常に見どころは多かったと思います。

特に小園はこれだけ打っても決してスタメンが約束されていないなど、チーム全体で素晴らしい緊張感を保つ事に成功しているように見えるのは朗報です。

 

しかし、今日はそれら以上にやはり終盤3イニングで4失点を失い最大6点差を追いつかれかけたブルペンの悲惨さをまず語るべきでしょう。

まったく戦力としての期待が持ち難い矢崎拓矢のような投手はともかく、いずれも活躍してもらわないと困るアドゥワ誠、岡田明丈もいずれも低調極まりない投球で、最終的に無失点に抑えた投手は塹江敦哉のみという体たらく。

今季は野村祐輔がいきなり故障した事もあり駒が不足している先発陣にあって本来、ミドルリリーフが天職の九里を大瀬良大地、クリス・ジョンソン、床田寛樹に次ぐ4番手と考えないといけない状況。

そのあおりを受けて九里が抜けたブルペンを担う筈の二人がこれでは、オープン戦初戦で故障により離脱した中村恭平の事と併せても質・量ともに大変劣っている投手陣の現状を思い知らされます。

確かに昨日の試合で揃い踏みした助っ人たちの存在はありますが、それでも彼ら全員を一軍に登録することはできない以上は、頼り切りになる訳にもいきません。

かつての3連覇は中崎翔太今村猛らの日本人投手を軸に外れなしの助っ人たちを融合して強固なブルペンを作り上げたカープ

その故事を考えればオープン戦序盤から助っ人ぐらいしか見るべきものが皆無な今のブルペンはあまりに寂しきものと言わざるを得ません。