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カープと趣味の日記

5/11 ◯「『あの頃』からの捕手として」(カープ2018)

広島東洋カープ14-1阪神

7回戦(カープ4勝3敗)

広島市民球場(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)

 

勝利投手ジョンソン 3勝2敗

敗戦投手 能見 2敗

 

本塁打

(C)菊池6号①7号③バティスタ7号①8号①石原1号①

(T)江越1号①

 

打線は初回から本塁打3本を含む猛打で6得点を上げると以降も手を緩めず14得点。

先発、ジョンソンは大量得点に守られて無難な投球で7回1失点。

打線の爆発で序盤から試合を決めてカード初戦を制す。

石原がプロ野球史上292人目の1000本安打達成。

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ここ2試合で先発がせっかく好投しながら1敗1分に終わっていた要因は間違いなく打線でした。

しかし、今日は初回からいきなりの爆発。

初回に菊池涼介とサビエル・バティスタ本塁打で2得点と思いきや、ここまで不振だった安部友裕が3塁打に、果ては石原慶幸本塁打と、あれよあれよと6得点。

いくら不振のクリス・ジョンソンといえどもさすがにこの点差だと安定するというものです。

更に今日、復帰したばかりの新井貴浩が適時打を打ったりと、満遍なく繋がって、活躍した選手を書ききるのが難しいぐらいです。

一方で、これだけ打線全体が打って田中広輔が無安打だったのは意外でもありますね…。

 

特に凄まじかったのが二人で7打点も挙げた菊池とバティスタの2番3番コンビ。

「キクマル」ならぬ「キクバティ」旋風とも呼べる破壊力を見せてくれました。

手元に情報がないのでよく分かりませんが、1試合で同じコンビが複数回の2打席連続本塁打はちょっと聞いた事がない記録ですからプロ野球史上でも数例しかない快挙ではないでしょうか。

なかでもバティスタ丸佳浩が故障で離脱して以降座った3番にあって、ここ5試合で8安打4本塁打7打点という活躍。

出塁率得点圏打率の低さではまだまだ丸には及びませんが、常人では思いもよらない難しいボールを打っての長打は素晴らしく、この活躍がその穴を埋める活躍に期待をもてそうです。

 

こういう攻撃の面では出来過ぎの試合の中にあって、独特な輝きを放ったのが石原。

初回に決定的な本塁打を放つと第2打席にも安打で1000本安打達成。

これは捕手としては球団史上初の快挙でもあります。

石原が正捕手の座を掴んだ頃のカープは「ぺんぺん草も生えない焼け野原」と言えるぐらい投手陣が壊滅的だった時代。

そんな頃からスタメンマスクを被って来たという事は、負ける度、失点する度、というより投手がボールを投げる度に球場のそこかしこから野次に晒され続けてきたという事でもあります。

…素直に告白すれば、私もその野次を浴びせ続けてきた人間のうちの一人ですが。

 

それでも、類まれなキャッチング技術の高さで唸りをあげる剛速球に鋭く曲がるスライダー、後逸すれば失点の場面でのフォークボールに果てはナックルボールまで様々なボールをしっかり掴み続けてきた石原。

プロと呼べるレベルであるかすら疑わしかった「あの頃」から投手陣を支えて、チームを2連覇に導いたばかりか、遂には球団史上初の栄誉すら勝ち取りました。

そして、ここ数年は名物とも言えた彼のリードに対する野次も球場で聞くことはほとんどなくなりました。

 

今日、達成した快挙。

それは激減した野次と共に、年月の積み重ねの中でしっかりと実力を磨き続けてきた努力の証と呼べるかと思います。