

8回戦(カープ4勝3敗2分)
勝利投手 山崎2勝2敗15セーブ
敗戦投手 アドゥワ2勝1敗
(C)バティスタ12号①
(De)ロペス16号①神里5号③
先発、大瀬良は6回1失点の好投も7回攻撃時に負傷し退場。
打線は序盤に加点し4得点も中盤以降は繋がりを欠く。
8回にジャクソンが崩れ3点差を追いつかれると9回にサヨナラ負けを喫し連勝は6で止まる。
アドゥワはプロ初黒星。
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6連勝を引っさげて、例年より早々に梅雨明けした関東に意気揚々と乗り込んで来たカープ。
この日の横浜スタジアムは、買ったばかりの「大人のみかん氷」が溶け始まるくらいの炎天下でしたが、一方で球場はまさに抜けるように綺麗な青空。
まさにナイター日和という最高のロケーションでの観戦となりました。
また、このカードでベイスターズは前回優勝時の1998年モデルのビジターユニフォームで試合を行い、それに合わせてライト側の応援歌も当時使用されていた曲を使用するという趣向。
カープファンにはお馴染みの石井琢朗の応援歌に始まり大変懐かしい鈴木尚典や波留敏夫の応援歌が聞けたのは、嬉しいサプライズでした。
もっとも、個人的にはあの1998年のベイスターズのユニフォームは私にとっては、高校生の頃、友人と見に行った大野豊の引退試合で相手チームが着ていたユニフォームという意味合いの方が大きいですね。
私にはあのユニフォームを見ると思い出すのは「横浜優勝」よりも、あの試合で大野の最後の勇姿と見事だった笘篠賢治の本塁打でしょうか…。
まあ、何にしても懐かしい思い出が蘇る良き試みだったかと思います。
一方、試合の方は、結果的には散々でここまで、やることなすこと上手くいき、あれよあれよと勝ちまくっていたのが嘘のような結末。
まず、高橋昴也と並んで、この6連勝中数少ないQSをチームに提供してくれていた先発大瀬良大地はこの日も好調な投球で、失点は許したものの6回終わって無四球と順調で、球数を見ても8回もしくは完投の可能性も十分ありました。
しかし、7回表に送りバントを成功した際の走塁で足を痛めるというアクシデントにより、昨年同じく足首を負傷した鈴木誠也の悪夢を思い出させるかのようにおぶられて退場。
即日、抹消という事態でもなく単に足を攣っただけという情報もありますが、それにしては痛がり方が尋常ではないように見えたので楽観は出来ないでしょう。
この日の完投はおろか、早々と10勝を挙げて、久方ぶりの20勝投手も視野に入っていただけに大変心配になります。
昨年の鈴木誠也と言いこの大瀬良と言い、同じ球場で何でもないようなプレーによって負傷退場する主力選手が出てしまったのは大変な不幸としか言いようがありません。
そして、主戦投手の負傷退場に加えて打線が中盤に加点できない嫌な流れの中は8回にジェイ・ジャクソンが神里和毅にあっさり同点3ランを許すという形で結実してしまいました。
もっとも、これまで2連覇に貢献してきた一方で、数回に1度はこの手の「やらかし」も目立つジャクソンですから、さほど予想外でもなければ衝撃的でもありません。
また、監督が試合後に語ったようにジャクソンはこれが3連投となる登板。
このジャクソンに限らず、先発のあまりの質と層の悪さから登板過多気味になっている影響が出てしまったとも考えられます。
これは、次の回に力なくあっさりサヨナラ打を許してプロ入り初黒星を喫したアドゥワ誠にも同じ事は言えます。
ここまで投手陣が半ば崩壊気味の中で遮二無二打ち勝つという常識はずれな方法で、6連勝したうえに最多勝を狙う主戦投手がしっかり仕事をしていた試合という願ってもない展開で、こういう事態に陥り勝利を逃すとは…。
まさに「好事魔多し」とはよく言ったものです。
やはり、シーズンを勝ち続けるには爆発力も必要ですが、どこかで堅実でないといけないという事なのでしょうか?