吹けよ風!打てよアレン!!

カープと趣味の日記

5/30(木) ○「天使で悪魔」(カープ2019)

東京ヤクルトスワローズ0-13広島東洋カープ

11回戦(カープ6勝5敗)

明治神宮野球場

 

勝利投手 山口1勝

敗戦投手 小川1勝7敗

 

本塁打

(C)バティスタ13号①田中2号③バティスタ14号②

(S)-

 

打点

(C)バティスタ③磯村②菊池①田中④小窪①西川①

(S)-

 

投手

※数字は失点

(C)山口-菊池保-中村恭

(S)小川⑦-久保-風張④-山中②

 

プロ初先発の山口は6回2/3まで無安打で7回無失点の好投。

打線は、初回にバティスタ本塁打で先制すると中盤に打線が繋がり今季最多の13得点。

山口の好投に打線が応えて3連勝で球団新記録の月間19勝を達成。

山口は高卒2年目プロ初先発で初勝利。

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今季最多となる13得点に、球団史上新記録となる月間19勝に到達、更に言えば不振の田中広輔が4打点と活躍し、西川龍馬の連続試合安打も23試合となるなど、様々な記録と見せ場で彩られた試合でしたが、それらを押しのけて主役となったのは若干19歳の入団2年目右腕山口翔でした。

ベンチ、グランドと、その端々で見せる笑顔でカープファンの心を鷲掴みする姿は天使そのもの。

一方で、球威、コントロール共に十分なスケールの大きな投球で、大型連敗脱出を狙い必死で食らいつく相手打線とファンを冷酷に追い詰める姿はまさに悪魔的でした。

彼の名前を聞いて3年前に某国営放送の人気ドキュメンタリー番組でカープの名物スカウト苑田聡彦が取り上げられた際に一緒に登場した姿を思い出したファンも少なくはないでしょう。

同時に、担当スカウトの田村恵の「コントロールは良くない」と評している場面も見て「また球威だけのコントロールの悪い投手を入れるのか…」と愕然としたのもたぶん私だけではないでしょう。

あれからたった2年でよくぞこれだけの大仕事をしてくれたもの。

残念ながらノーヒットノーランという大記録は同い年で同郷の村上宗隆によって阻止されましたが、本当に素晴らしいの一言です。

欲を言えば、球数的や点差を考えてもそのまま完封完投を狙わせるという判断をしなかったベンチが少々恨めくもあります。

 

その山口も満を持して登場というより「他に先発できそうな投手がいないから」という消去法で選ばれた「学徒兵」に過ぎず正直、「5回3失点で御の字」と言った印象しかありませんでした。

また、大型連敗中の相手に既にカードを勝ち越していた状況とはいえ火曜日の野村祐輔の酷い投球の影響もあり、リリーフ陣に負担をかけにくい状況でかなり厳しい試合を予想してすらしていました。

そんな私の如き小人の「いらぬ杞憂」を、序盤から得点を重ね中盤に中押し、終盤にダメ押しとプロ初先発という未知の大地に足を踏み出した投手への援護を惜しまなかった打線と他ならぬ山口の見事な投球が吹き飛ばしてくれたのですからもはや言うことはありません。

素晴らしい試合だったと今日ばかりはさすがに言い切らないとバチが当たるというものです。