10回戦(カープ6勝4敗)
勝利投手 レグナルト4勝
敗戦投手 能見1敗
(C)-
(T)-
打点
(C)菊池①野間①
(T)梅野①
投手
※数字は失点
(C)床田-フランスア-中崎①-一岡-レグナルト
(T)西①-守屋-島本-藤川-ジョンソン-能見
先発、床田は7回を無四球無失点の好投も最終回に中崎が救援に失敗。
打線は5回に菊池の適時打で先制も再三の好機を活かせず。
延長11回裏に野間のサヨナラ適時打が飛び出す劇的な幕切れで4連勝。
球団記録を更新する月間20勝到達で5月を終える。
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最終回以降は非常にタフな総力戦となってしまいましたが、球団記録更新となる月間20勝を大変劇的な形で勝利を納める事となりました。
2死1塁2塁で打席に大変チャンスに弱く、壊滅的な得点圏打率(.171)を誇る野間峻祥が打席に立った時点で「ここで決めてくれ」より「とりあえず次の打者に回せ」と思ったのはたぶん私だけではないかと思います。
しかし、結果は前進守備の外野を遥かに超える長打で試合に終止符を打ってくれました。
そしてそれと同じぐらい…場合によってはそれ以上に驚きを与えたのが2死から安打でチャンスメイクをして、この決勝点でホームベースを踏んだ上本崇司。
「バットさえ持たなければプロ野球選手」と言っていいぐらいに打撃が壊滅的でプロ入りして放った安打は僅か7本という彼がシーズンで複数安打を記録するのは実に5年ぶりの事。
「打席に立った上本」と「得点圏の野間」という得点を連想するのが困難な組み合わせが最高の結果をもたらしたのですから野球は数字だけでは測れない好例でしょう。
しかし、こういう延長サヨナラ勝利という劇的な結末を演出した要素はまた別のところにもあります。
まずは、先発の床田寛樹。
大車輪の活躍を見せた4月から打って変わって5月は白星も1勝と非常に苦しい投球が続いていましたが、今日は見事に立て直してくれました。
ところどころ安打を打たれながらも長打はなく無四球で無失点素晴らしい投球を披露。
また、5回には菊池の安打で2塁から必死の走塁で生還と攻撃の場面でも活躍をみせてくれました。
順当にいけば、上記のサヨナラ劇ではなく床田の復活劇で試合は幕閉じる筈でしたが…。
それを阻止して一転して試合を総力戦に変えてしまったのがもうひとりの要素…というか「容疑者」中崎翔太です。
ここ最近はセーブを上げるものの不安定極まりない投球が多くファンの間でも賛否両論が巻き起こさずにはいられない投手でしたが遂に打たれました。
彼に対して「いつか打たれそう」という思いを抱いていたファンは無数にいるでしょうがWHIP(1.63!!)がクローザーとしては最低レベルである為、それは単なる杞憂ではありませんでした。
今日の結果はまさに「来るべきものが来た」と言えるかもしれません。
また、かねてから「中崎の投球に内容を求めるのは無駄な事」と微妙な言い回しで彼を擁護(?)していた私ですが、さすがに先発投手が必死に守った点差と白星を消した結果に対する非難は否定する事が出来ません。
それだけクローザーとは大きな責任が伴うポジションなのです。
しかし、一方でそうだからこそ簡単にコロコロ代える事が出来ないポジションでもあります。
そうである以上は「次は頑張れよ」と以外に彼に言えるセリフはないとも思えます。
上記のように数字を覆した上本と野間。
かたや、数字通りに遂に打たれた中崎。
数字とは正直でもあり嘘つきでもあるという事のようです。