3回戦(カープ2勝1敗)
勝利投手 九里3勝3敗
敗戦投手 菅原1敗
(C)菊池5号①
(E)-
打点
(C)菊池①西川①
(E)-
投手
※数字は失点
(C)九里
(E)菅原②-森原-青山-ハーマン-ブセニッツ
先発九里は序盤から安定した投球を見せ9回を3安打無失点で投げ抜く。
打線は初回に菊池の本塁打で先制も以降は無死満塁の好機も活かせない拙攻で2得点。
九里の好投が光り連敗を3を止め今季交流戦初のカード勝ち越しを決める。
九里はプロ入り初の完封勝利。
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最終戦を待たずに最下位が確定し、パ・リーグ各チームに文字通り完膚なきまでに叩きのめされた交流戦。
あまりの実力差に、ただただ屈辱と無力感に苛まれるだけだった趣味の悪いホラー映画のような3週間の最後を飾る先発はあまりの先発不足から「天職」のミドルリリーフから再び苦手な先発に戻った九里亜蓮。
素直に言わせて貰うと、私も含めて期待したファンは多くはなかったでしょう。
先の2試合では、集中力とスタミナの無さから5イニングが精一杯だったものの何とか試合を作ってはいましたが、これだけチーム全体の調子が落ちているだけにそろそろ派手に打ち込まれるのではと予想していました。
というより、たった1試合の為に仙台と広島を往復する移動の煩わしさとあまりの期待の無さから試合放棄も真剣に検討するべきではとすら思えました。
しかし、結果的には昨年、広島に27年ぶりの地元優勝をもたらしたあの「朧月夜の栄光」を思い出させるような素晴らしい投球を披露。
最終的にはあの時、優勝決定戦という特殊な状況故に最後は中崎翔太にマウンドを譲って果たせなかったプロ初完封という快挙を成し遂げました。
しかも、無四球かつ2塁すら踏ませない投球ですから内容的にはあの時を遥かに凌ぐもの。
正直、「九里タイマー」とも言うべき彼の集中力とスタミナの限界点である100球も近づいていた9回はリリーフを投入するべきだと思いましたが、そんな「余計なお世話」を一蹴するかのように最後まで気迫をみせてくれた姿には感動すら覚えました。
あのなかなか優勝が決まらず、攻守ともに沈んでいた状況にあった昨年の秋と同じく沈むチームを鼓舞するような投球。
本当に素晴らしいものです。
一方で、交流戦の打率が.216と恥知らずな数字を残した打線は今日も低調を極めました。
初回に菊池涼介の本塁打で先制しても貧打続きで、プロ初先発の菅原秀からひたすら見下ろされるように自信あふれる投球を引き出す事に終始。
極めつけは5回無死満塁という場面で西川龍馬の内野ゴロによるショボい1得点のみに終わるという信じられない程の無様な結果。
某SNSでは「無死満塁」なるキーワードが検索ランキングに入っていましたが、要するにそれだけこいつらは九里の影に隠れて、試合の最初から最後まで全国民に恥をひたすらバラ撒いただけだったという事です。
クリス・ジョンソンの休養を活かして2軍に上げた「ドミニカの迎」ことアレハンドロ・メヒアもいない方がマシと言えるぐらいの酷いレベルの打撃。
結局のところ、このチームは好不調が激しい以前にそもそも使える選手が少ないだけという事実だけが残ったという事でしょう。
こんな打線では、リーグ再開以降も連敗街道まっしぐらは約束されたようなものとすら思えます。