19回戦(カープ10勝9敗)
京セラドーム
勝利投手 大瀬良9勝6敗
敗戦投手 高橋遥2勝4敗
(C)メヒア4号③
(T)-
打点
(C)バティスタ①メヒア③鈴木①安部②會澤②田中①
(T)高山①近本①糸井②マルテ①
投手
※数字は失点
(C)大瀬良④-菊池保-今村①-中村恭
(T)高橋遥⑤-守屋①-浜地⑤
先発、大瀬良は2回に集中打を浴び6回4失点で降板。
打線は4回にメヒアの3ランで逆転すると終盤に追加点を挙げて2ケタ得点。
最大4点差を1イニングでひっくり返す逆転劇で2連勝を飾る。
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8月9日というと、8月6日の「広島の日」と同じくカープには特別な意味をもつ「長崎の日」。
そんな日の試合で期せずして先発を務めたのはその長崎県出身の大瀬良大地。
前回の登板では同じ対戦相手に完封で勝利を収めるという素晴らしい投球を披露しましたが、今日は2回に大きく崩れて4失点という失態で、同じく長崎県出身ながら僅差での登板で失点した今村猛ともども輝きを放つ事はできませんでした。
もっとも、その後は無安打で6回までは投げ抜くという投球で次回への期待は残した形なのは不幸中の幸いでしょうか。
一方、序盤から4失点という大変厳しい状況で打線は4回表に一挙5得点を挙げるという離れ業で逆転に成功。
特に2死2ストライクからのアレハンドロ・メヒアの一発はまさに起死回生と呼ぶに相応しい素晴らしいものでした。
一旦、サビエル・バティスタを落として彼を上げた時期はチームも本人の打撃も低迷していた事もあり、エマイリン・モンティージャと入れ替わる形での再度の昇格はどう考えても「次に投手上げられるまで空いた助っ人枠を埋めるためのもの」と呼ぶしかないものだった事も含めると大変価値ある一発だったかと思います。
しかし、そのメヒアの一発の呼び水となったのはサビエル・バティスタの適時打の直前と直後に塁に出た菊池涼介と鈴木誠也によるダブルスチールでしょう。
その直後の安打で會澤翼が出塁し同じ1塁3塁の場面でメヒアに投じられた投球はいずれも直球。
これは先のダブルスチールで「また何か仕掛け来るかも」というバッテリー心理を植えつけられ変化球を忌避する事になったようにも見えます。
貴重2点目をあげた事や、技術的に非常に決めるのが難しいダブルスチールを2試合連続で決めるという事も驚異的ですが、後に続く打者が戦いやすい状況を作り出した事を考えてもあそこで見せた機動力は貴重なものだったかと思えます。
これには長年語られてきた「機動力野球」などというこのチームの偽りの看板にうんざりしていた私のような物もその効能を認めざるを得ません。
もっとも、それを活かす長打力があってこそという前提もまた重大ではありますが…。