21回戦(カープ13勝8敗)
勝利投手 大瀬良11勝8敗
敗戦投手 梅津3勝1敗
セーブ投手 フランスア6勝6敗12セーブ
(C)西川16号①小園4号②
(D)-
打点
(C)西川①小園②
(D)-
投手
※数字は失点
(C)大瀬良-フランスア
(D)梅津③-R・マルティネス
先発、大瀬良は3回以降は毎回安打を許すも抑えて8回無失点の好投。
打線は西川と小園の本塁打による得点に留まり3得点のみ。
守備でも要所で好プレーが出て守り勝ち2連勝で同カード年間勝ち越しを決める。
小園は高卒新人として本塁打数球団記録を更新。
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シーズン最後の長期連戦となる7連戦。
その初戦が読売、ベイスターズと「今をときめく優勝候補チーム」相手に脅威の6連勝を飾り文字通り破竹の快進撃を続けるドラゴンズ。
更に言えば、プロ初先発から3戦全勝とこれまた今もっとも勢いのある投手の一人、梅津晃大。
こちらの先発が8月16日に見事な完投勝利を掲げて以来、不振が続いていた大瀬良大地であった事もあり大変苦しい試合展開が予想されました。
試合が始まると残念ながら予想は半分は的中しましたが、残りの半分は大外れであった為に何とか勝利をものにすることが出来た形。
まず、まったく打てていない訳ではありませんが要所で勝負弱さと繋がりの無さが垣間見える打線は相手先発の俊英相手にまったく手も足も出ない展開。
西川竜馬の荒々しい一発と後述する小園海斗による驚異的な一発で、何とか3得点は出来ましたが、相手投手がプロ入りしてから7イニング以上を投げた経験がない事を考えるとどう考えても勝利に値するものではありませんでした。
特に1番から5番にかけては上記の西川の一発以外は安打は一切なしというお寒い内容は投手力の大きく劣るチーム事情を考えると改めて不安になってしまいます。
それらを振り払ったのが粘りの投球で8回無失点の好投を見せた大瀬良大地だったことは言うまでもありません。
相手先発にプロ初安打をあっさり許すなど内容的には決して完全復活と呼べるものではありませんでしたが、最小のリードだけしかない状況でよく耐えてくれたと思います。
「打線がまったく打てない」「先発も完璧とは言えない」という今日のような試合を守り勝てたのは勿論、守備での野手の貢献も大きいでしょう。
特に8回の西川の好捕は抜ければ失点するだけでなく、勢いを相手に完全に与えるほどのものでしたからまさに「The Catch」と呼んでも良いぐらいの好プレーでした。
とはいえ、やはりあれだけ1ヶ月近く低迷していた投手なのですから既に100球を超えていた7回で大瀬良は降板させるべきだったかと思えます。
非常に難しい場面でしたが今のこの「弱きチーム」がプレーオフを目指す為には、こういう勝てそうな試合にリソースを集中的に振り分ける事も必要かと思えます。
まあ、上記でグダグダと書きましたが…
この試合のハイライトは何と言ってもやはり小園の本塁打でしょう。
試合数を重ねる度に驚きを提供してくれるこの「麒麟児」は、遂に球団初年度の1950年以来破られていなかった高卒新人としての本塁打数を更新という快挙を成し遂げました。
この記録がどれだけ凄いかと言うと前の記録保持者である「紺田周三」の名前の記事がWikipediaに存在しないぐらいに古く破られ難い記録を更新してのけたという事に尽きると思います。
一軍初出場直後は消極的なプレーの挙げ句エラーを連発した守備も大胆さが出てきて返って安定してきた印象で、「プロのメンタルではない」「今季に関しては1軍での活躍を求めるのは酷」などと評した当時の私のような近視眼的で短絡的な人間をあざ笑ってくれているような姿も頼もしい限りです。
勿論、その影には三好匠のような良きライバルがいる事もありますから、このまま最後まで驚きを提供して欲しいものです。