06/13(土)○「とりあえずの方程式」(カープ2020)
練習試合
福岡PayPayドーム
(C)ピレラ①
(H)-
打点
(C)ピレラ①西川②鈴木①メヒア①
(H)松田①上林②
投手
※数字は自責点
(C)床田③-今村-中崎-菊池保-フランスア-スコット
(H)和田⑤-津森-嘉弥真-モイネロ-岩嵜-川原
先発床田は2回に先制を許し4回4失点で降板。
打線はピレラの本塁打で反撃すると5回に集中打で逆転に成功。
課題のリリーフ陣も無四球無失点で切り抜け勝利。
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遠藤淳志の好投以外は見どころが皆無だった昨日とは一転して今日の試合は結果も内容も充実したものだと感じたファンも多いかと思います。
床田寛樹は4回投げて自責点3という結果でしたが、内容的にはさほど悪くは感じませんでした。
むしろ、相手の野球の上手さやこちらの守備の拙さを考えれば良く投げた方かと思えます。
また、ここまで5試合連続で安打こそ放つものの長打がほとんど出なかったホセ・ピレラは練習試合で初の本塁打に加えて、5回の大逆転劇を演出する安打を放ちようやく説得力のある結果を残してくれましたし、西川龍馬、鈴木誠也、アレハンドロ・メヒアの打点で一気に3点差をひっくり返す事も出来ました。
何よりも、あれだけボロボロだったブルペンが5回以降の5イニングで1点差を守り切る事にも成功して「どうやっても勝てない」とすら思えた遥か格上相手に金星をもぎ取りすらしました。
とはいえ、試合内容全体を眺めるとやはり野球の上手さという観点では明らかに相手に水を明けられている印象は抜けません。
4回に長谷川勇也が見せた打球の処理にもたつく鈴木誠也の一瞬の隙きを見逃さず3塁を陥れた好走塁に、結果的にメヒアのエラーを誘発した甲斐拓也の打席での驚異的な粘り、更に9回にあわや同点とすら思えた牧原大成の好機で見せた叩きつけるような打撃…。
いずれも1点の重みを理解したかのようなプレーで「試合とはこうやって支配していくものだ」と優しく教えてくれているかのようで、今日も粗雑な走塁と守備を見せるメヒアを始めとした何かにつけて緩慢かつ大雑把なカープの選手のプレーと比較すると格の違いに愕然とする思いです。
今季のレギュラーシーズン中にホークスと対戦する可能性がないのですが、残り1試合でどれだけこの違いを学習してくれるのやら…。
ところでこの試合、奇跡的に1点差を無失点で抑えた事でようやくブルペンの順序についてある程度の整理がつき、どうやら佐々岡真司監督は僅差でリードしている展開でのマウンドは菊池保則、ヘロニモ・フランスア、テイラー・スコットの3人で固める腹積もりのようです。
中でも練習試合通じてクローザーを努めたスコットはこのまま開幕を迎えればカープのみならず我が国のプロ野球史上初の「アフリカ大陸出身の選手」という経歴に加えて「アフリカ大陸出身のクローザー」という事にもなります。
とはいえ、この陣容がシーズン通して維持できるかは未知数です。
特にさほど今日も内容的に好調とは言い難いフランスアの状態は本当に大役を任せるに足るのか甚だ疑問です。
3人の中では一番の実績を誇る投手ですが、今の疲れすら感じる投球を見ると真っ先に脱落する事すら予想されます。