13回戦(カープ6勝5敗2分)
勝利投手 フランスア2勝2敗9セーブ
敗戦投手 石山3勝2敗10セーブ
(C)堂林13号①
(S)坂口9号②
打点
(C)長野①堂林①大盛①
(S)坂口②
投手
※数字は自責点
(C)森下②-塹江-フランスア
(S)吉田大①-梅野-マクガフ-清水①-石山①
先発、森下は2回に逆転弾を浴びるも7回2失点で試合を作る。
打線は13残塁の拙攻で15安打放つも7回まで1得点と森下を援護出来ず。
試合は延長10回に大盛の適時打で勝ち越して今季初の延長戦での勝利を飾る。
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新型コロナウイルスへの入場制限の為、これまでの5000人から1万5000人近い動員がこの試合から可能となったプロ野球。
おかげで、当初の5000枚があっという間に売り切れてチケット入手を断念していた私にも期せずして今季、初観戦の機会が巡ってきました。
開幕から半年経ち、シーズンも進んでチームの自力優勝の可能性もとっくの昔に消えている現状ではありますが、やはり球場に行けるとなると嬉しいもの。
当日は、朝から検温を何度かしてマスクは勿論、消毒液などの衛生用品の確認など、おおよそ今までの野球観戦では考えられなかったような準備をしました。
大変、煩わしいようですがこの手の緩和解除は参加する各々の管理に委ねられている以上は最善を尽くすのは当然の事でしょう。
制限緩和の影響からかいつもより人出が多く感じる渋谷駅で地下鉄銀座線に乗り換えて外苑前へ。
思えば昨年末にリニューアルした銀座線の渋谷駅から球場に行くのも初めての事で、随分とあれから時間が掛かったような気がして感慨深いです。
到着すると大勢の観客が既に集まってきています。
予想はしていたとはいえ、さすがにこれだけの人数が集まる場所に久しぶりに来ると何だか面食らってしまいますね…。
座席は定員の50%の為、両隣が空いていて普段狭い座席も広々使えて結構快適でしたし、スワローズ側の鳴り物応援も今日から復活するなど(勿論声出し厳禁)制限だらけの観戦と思いきや拍子抜けするほど普通でした。
約1年ぶりとなる神宮野球場が誇る「欅」の伝統のカレーライスも久しぶりに味わたのもまた感激。
一方で、増員に伴ってビール等の売り子による巡回販売はなく、代わりにコンコースで臨時販売所を開設しての販売でした。
そうなるとふと気になったのが売り子の皆さんの報酬が個々の売上による歩合制である事。
この売り方でどうやって売上を分配するのでしょうかね?
気になって本人たちに聞いてみたらこんな答えでした。
「あ、今は時給制なんですよ」
まあ、そうですよね…。
試合は昨日、試合をぶち壊した床田寛樹の幼稚極まりない低レベルなそれとは対象的に森下暢仁が締まった投球を見せてくれました。
2回に痛恨の失投により坂口智隆の逆転2ランを浴びた以外はほぼ完璧な投球で7回を被安打4奪三振9という素晴らしい投球。
これだけまともな先発がおらず悲惨極まりないチームにとって、このルーキーの投球は本当に救世主でしょう。
それだけにこの森下をほとんど援護出来なかった打線はとにかく残念。
初回に長野久良の適時打で早々に先制しなお2死満塁で追加点を奪えないと、その後も再三の好機を逸して13残塁と凄まじい拙攻。
その拙攻ぶりの酷さは、試合が終わるまで田中広輔や菊池涼介が猛打賞である事をすっかり忘れてしまうぐらいでした。
8回表に何とか同点に追いつくことはできましたが、それも堂林翔太によるソロホームランというチグハグさ。
試合開始が18時30分の影響で22時までと遅くまで続いたわりには見せ場がないダラダラしたつまらない試合となってしまいました。
最終的には大盛穂の執念が呼んだともいえる適時打で勝ち越して今季初の延長戦での勝利を納めることは出来ましたが、その場面にしても昨日本塁打を放って勢いのある正隨優弥や、アレハンドロ・メヒアがベンチに残っていたにも関わらず野間峻祥を起用するのは大変消極的でしたし、大盛の適時打直後にどう考えてもアウトのタイミングで2塁走者の田中広輔を突っ込ませて憤死させるという廣瀬純による致命的なミスもありました。
特に後者に関しては思わず、観戦ルール上厳しく禁止されている野次が口に出そうになったぐらいの酷さである事は付記しておきたいと思います。
明日の先発の組み合わせを考えれば今日敗れれば3タテの可能性が濃厚だっただけに勝利できたのは素晴らしい事でしたが、この試合の一番の目的である森下に白星を付けられなかったのは改めて残念です。
まあ、個人的には今年球場に来れた事自体が奇跡に近い事ですからそのうえ内容はともかく勝利と奇跡を上乗せ出来たのは満足ではあります。
最後になりましたが残念といえば、私の近くに座っていたカープファンの男。
再三に渡る係員や私含めて周囲からの注意も無視してマスクはしない、大声は出す、勝手に席を移動するとやりたい放題でした。
彼だけでなく彼の取り巻きと思われる周囲に散開して座っていた連中の係員に食って掛かる彼に対して注意するどころか、他人のふりをするという卑怯極まりない振る舞いも併せて大変不快でした。
最終的には飽きたのか試合中に彼は帰ってしまいましたが…。
周囲のスワローズファンの方には勿論、本来は広大な範囲を警備しないといけない中で彼のせいで一箇所に集中せざるを得なくなった係員の方々に対しても、カープファンの中にこのような非常識な振る舞いをした不届き者がいる事には大変申し訳無い気持ちしかありませんし、スワローズ球団がカープ戦に限ってはビジターファンの入場を禁止するとしても反論が出来ません。
世界的には北米や欧州では無観客が続いている現状で、今回のような制限緩和は法律や罰則に関わらず個々人が節度をもって行動をしているからこそ成り立っている事。
その事実を忘れて身勝手な振る舞いを行う彼を私は同じチームを応援するファンとは思いたくありません。
普段、私自身さほど行儀の良いファンではないのであまりこういう事は書かないようにはしているのですが、ちょっと今回ばかりは目に余るものがあったので書きました。
次回以降はこんな事がない事を森下の新人王や大盛の活躍ともども祈りたいものです。