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カープと趣味の日記

10/01(木) ●「スコットからの論題」(カープ2020)

広島東洋カープ3-5読売ジャイアンツ

18回戦(カープ6勝11敗1分)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

勝利投手 サンチェス6勝3敗

敗戦投手 スコット3敗

セーブ投手 デラロサ2勝14セーブ

 

本塁打

(C)松山6号②

(G)-

 

打点

(C)松山②菊池涼①

(G)丸①坂本①吉川②ウィーラー①

 

投手

※数字は自責点

(C)スコット④-島内-菊池保①-中田-一岡

(G)サンチェス②-中川-デラロサ

 

来日初先発のスコットは初回から打ち込まれて4回4失点で降板。

打線は4回裏に松山の2ランで反撃すると7回裏も菊池涼介の適時打で2点差に迫るも及ばず。

先発が試合を作れない低調な試合運びで惨敗を喫し最下位転落。

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敗れれば一気に最下位転落の可能性もあった首位チームとのカード勝ち越しを賭けた今日の一番。

予告先発の名前を聞いて一気にズッコケたファンは私だけではないでしょう。

 

テイラー・スコット。

日本プロ野球史上初のアフリカ大陸出身選手として入団しクローザーを任されたものの全く通用せず打たれに打たれまくって防御率は驚異の22.50。

今日、スコアボードに彼の成績が映し出された時はもはやプロ野球の投手とは思えないこの数字を表示ミスと勘違いしたファンも少なくなかった事でしょう。

このどう考えてもスカウトがプロ野球選手でも何でもない同姓同名の一般人を間違えて連れてきたとしか思えない投手が先発を務める事になった事実は、攻守ともに完全崩壊して久しいこのチームですがいよいよ行き着く所まで行き着いた事をファンに思い知らせるには十分な事かと思います。

また、同時にこの半ば試合放棄に近い「事件」は、もはや何の為に試合を見ているのか分からなくなった私達ファン一人一人に投げかけられた論題でもあるでしょう。

試合とは?プロ野球チームとは?カープとは?ファンとは?国家とは?世界とは?

いずれもともすれば果てのないイデオロギー的論争に陥り、誰もが確たる応えを見い出す事が難しい命題。

弱いチームを応援するという行為を行う私達の日々に営みの中での深淵を垣間見せるという点でこのスコットという投手が先発をするという行為は一種のメタファーなのかもしれません。

 

と、まあそれっぽい適当な文章で表現しましたが要するにまあネタとしては非常に楽しみな試合でした。

勿論、ひどい結果という意味で。

ちなみに一人の投手による1試合最多失点記録は1950年に東急フライヤーズの伊藤万喜三という投手が記録した18失点。

また、チーム単位での1試合での最多失点は1940年に南海軍が記録した32失点。

いずれかの記録にスコットとカープがどれだけ近づけるかだけが見どころでしたが…。

結果は当たり障りのない普通の負け。

スコットも4回4失点というネタにならない程度の至って普通に試合を作れない程度のダメなだけの投球という何ともつまらない結末。

恐らく、あまりのスコットの低レベルさに呆れて読売の打者たちも力が抜けてしまったのかもしれません。

まあ、スコットは最後に良い思い出は作れたので良かったのではないでしょうか?

一応、日本プロ野球史上初のアフリカ大陸出身選手としての先発及び、犠打を記録も出来たのですから。

 

それにしても、納得できないのはこのスコットをたったの69球でマウンドから下ろして無意味な継投に切り替えたベンチの采配。

本来、こんな開幕1ヶ月で解雇されても不思議でない投手をわざわざ先発で起用したのは現在、10連戦の真っ只中という過密日程で疲れ果てた投手たちを休ませる以外の目的などなかった筈。

少なくともどれだけ失点しても構わないから150球以上はこき使うべきでした。

こんな事を書くと「そんな事は観戦に来たファンに失礼」という意見もあるでしょうが、そもそもこんな予告先発で名前が出た時点で即刻チケットの払い戻しに応じるレベルの投手を先発させている時点で十分にファンに失礼なのですから、それは成り立たないでしょう。

これだけの過密日程と故障の頻発で一軍二軍共に深刻な投手不足に陥っているチームにあって、最初から捨て試合同様の起用をするならそれを徹底する事も大事なのではないでしょうか?

これもまたスコット先発という事実が投げかけた論題と呼べるかもしれませんし、しないかもしれません。