吹けよ風!打てよアレン!!

カープと趣味の日記

04/06(火)○「花冷えの神宮に燃ゆ」(カープ観戦記2021)

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東京ヤクルトスワローズ0-2広島東洋カープ

1回戦(カープ1勝)

明治神宮野球場

 

勝利投手 森下1勝

敗戦投手 スアレス1敗

 

本塁打

(C)西川1号①

(S)-

 

打点

(C)西川①堂林①

(S)-

 

投手

※数字は自責点

(C)森下

(S)スアレス①-大下①-今野-梅野

 

先発、森下は初回のピンチを切り抜けると以降は被安打5で9回を無失点で投げ抜く。

打線は序盤から拙攻が続き、6回表に西川の本塁打で先制に成功も以降は7回表の適時打による1得点のみ。

最終回も投げぬいた森下が今季リーグ初となる完封勝利を挙げてカード初戦を制する。

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たしか、昨年の秋にここに来た時も同じ事を考えた気がします。

「結局、これどうするんだろ?」と。

その場所とは外苑駅から歩いて少しのJOC本部が入居するビルの前庭。

「近代オリンピックの父」であると共にファシズムの信奉者でもあったクーベルタン男爵の銅像とオリンピックログのモニュメント越しに国立競技場を臨む事ができる名所です。

昨年、コロナウイルス蔓延の影響で今夏に順延となった東京オリンピックについては現在も開催の是非を巡って多くの議論があり、この日もそもそも参加する資格がある事すら怪しい某独裁国家がボイコットを宣言して話題になったばかり。

これは今回のオリンピックの影響で変則的な日程を強いられるだけでなく、一部球場と選手も野球競技に「徴発」される私含めたプロ野球ファンにも無縁ではありません。

まあ、結局は開催の決定権はIOCにあり、そのIOCにしてもせめてスポンサー料と放映権料だけでも回収する為に無観客や競技の縮小などをしてでも無理やり実施するのでしょうけれど…。

 

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そんな事を考えながら今日は「オリンピックの資材置場」として利用される予定の神宮球場へ今季始めて足を運ぶこととなりました。

ちなみに前回の横浜スタジアムと同様に入場者数は10000人以内に制限されており、試合開始も繰り上げて17時30分へ変更されています。

入場口に列は出来ていましたがさほど人数も多くなくすぐに外野席に入場出来ました。

今日の東京都内は既に桜が散っている状況にも関わらず気温が低いまさに「花冷え」といった天気。

座席が風が通り抜けるいわゆる天井桟敷の席であった事に加えて、入場制限によって場内の一人辺りの間隔が短いせいか余計に寒く感じました。

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今日、実に2年ぶりに球場へご同行頂いた友人の本島さん(仮名)も、寒さからか黒ずくめのコート姿とまるで「ドクター・キリコ」のようないで立ちで現れたので少々閉口します。

とはいえ、寒い中でも初めて購入して食した「じんカツ」と「おやじんレモ」はなかなかの味でした。

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特に「おやじんレモ」は夏場に改めて飲んでみたいものです。

まあ、注文がちょっとしにくい名前ではありますが…。

 

前回同様に定員1/3以下で始まった試合は、これまた前回同様に初回から得点の予感がまったくしない展開。

特に酷かったのが二度に渡り森下暢仁が素晴らしい犠打で走者を進めたにも関わらず得点圏で尽く音無しに終わった田中広輔

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今日は攻守で森下の孤軍奮闘ぶりが際立っただけに、敗れた場合は彼に対する非難がこの稿の半分を占める事になっていたでしょう。

オープン戦や開幕カードでの好調ぶりから「完全復活」も囁かれた広輔ですが、現状では打率はここ2年の低迷でもはや彼のシンボルマークと化した感すらある1割台という悲惨な数字に逆戻り。

若手がまったくお話にならない状況で代えるべき選手もいないという状況が彼の活力の無さに繋がっているとは考えたくないですが…本当に残念な事です。

6回表になって西川龍馬の芸術的な本塁打で先制し続く7回表には曽根海成によってもたらされた12球団で最後となるチーム初盗塁で得た好機を堂林翔太がおっとり刀で決めましたが以降もさほど盤石とは言い難い相手リリーフ陣の前に抑えられて明日以降に大きな不安を残しました。

 

一方、前回登板で難敵・西勇輝との投げ合いを制した時と同様に打線の援護に恵まれない状況にも関わらず先発の森下はよく耐えてくれました。

今日は序盤から四球で走者を出すなど決してコントロールが抜群と言えるほどではありませんでしたが、直球で力押し出来る強さが要所で助けになったように見えます。

9回を無失点で投げぬいた森下はこれで今季ではリーグ一番乗りで完封のみならず前回から15イニング連続で無失点と素晴らしい結果。

特に9回表は作為的か、相手のうっかりかは分かりませんが何故か四球で出塁して寒い中塁上で放置されるという状況であったにも関わらず9回裏も山田哲人や村上宗隆を向こうに回して無失点は感動すらしました。

4月6日と言いますと9年前に前任の背番号18だった前田健太横浜スタジアムノーヒットノーランを達成した日ですが、それを彷彿させるかのよう(そういえばあの時も堂林が守備についていましたね…)。

一方で、この15イニングの間で得た援護点は僅かに2…。

昨年も何度も思いましたが彼は本当に本当に不条理な状況にまた陥っていますから、打線には早急に改善を図る必要があるでしょう。

 

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試合開始時間の前倒しと森下の好投もあって今季の観戦初勝利となった試合が終わったのは20時頃。

なんとなく寄り道して千駄ヶ谷駅まで国立競技場を横目に同行者と野球談義をしながら帰る道すがらは愉快なもので、傍らから選手を乗せたバスと用具輸送用のトラックが通過していくのは凱旋将軍を見送る気分です。

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もっとも、駅の途中のラーメン屋は都が要請による営業時間(21時)前の為か結構多くの球場帰りの客がいたので、試合開始前倒しが逆効果ではないかと少々疑問を抱いたのも確かです。

まあ、あれだけ良い試合を見て早く終わったなら気持ちは分からなくもないですが…。

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