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カープと趣味の日記

06/30(土)〇「九里の気迫、野間の奇跡」(カープ2021+カープ観戦記)

 

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読売ジャイアンツ0-1広島東洋カープ

13回戦(カープ6勝6敗1分)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

勝利投手 九里6勝5敗

敗戦投手 山口1勝1敗

セーブ投手 栗林1敗15セーブ

 

本塁打

(C)野間1号

(G)-

 

打点

(C)野間①

(G)-

 

投手

※数字は自責点

(C)九里-バード-栗林

(G)山口①-ビエイラ

 

先発、九里は初回のピンチを凌ぐと以降は安定して8回2/3を無失点の力投。

打線は8回1死までノーヒットノーランを許すも野間の2年ぶりの本塁打で先制。

バードと栗林の継投で虎の子の1点を守り抜いて勝利。

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この日の試合の1週間ほど前に観戦仲間である甘木さん(仮名)から「チケットを貰ったから一緒に行きませんか?」と連絡がありました。

このご時世に大変ありがたい申し出なのですが…私は同時に少々困惑もしてしまいました。

というのも偶然ではあるのですが、この日は既に私も内野ビジター席を確保していたのです。

チケットは合計3枚で私と甘木さん(仮名)の身は2つ。

そうなると大変心苦しいですが、お断りをしないといけません。

しかし、添えられていたチケットに書いてある「プレミアムラウンジ」という文字を見て現金にも考えを改めてしまいました。

調べてみるとプレミアムラウンジとは東京ドームの中2階にある年間指定のみで販売されている席の事だそう。

上京してから立見席で観戦してから10年以上に渡って東京ドームでカープを応援してきましたが、1塁側とはいえこんな座席のチケットは初めて見ました。

こうなると、先ほどの逡巡はどこへやらで、快諾してしまいました。

 

 

当日はこれまた普段は使用した事がない30番ゲートから入場。

入ると右側に美人の係員が詰めているコンシェルジュに専用の売店にビュッフェ。

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座席も広々としておりテーブルまで付いていて野球場というより劇場のそれのようです。

広島市民球場という狭くて暗くて野次と罵声が絶えず飛び交う球場で育った私としては少々、小奇麗過ぎて落ち着きません。

そのうちやって来た甘木さん(仮名)も、大体私と観戦する際はさほどグレードの高い座席には案内してなかったせいか、専用のコンシェルジュなどには少々狼狽しているようでした。

早速、甘木さん(仮名)共々、差額を払ってビュッフェを楽しみます。

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聞けばこのビュッフェはドームの隣にある東京ドームホテル謹製との事。

ホテルビュッフェを球場で楽しめるとはさすがに「球界の盟主様」の本拠地は違うという事ですかね…。

まあ、このご時世ですからビュッフェは最初から取り分けられたカップで配膳されているのでホテルビュッフェというよりデパ地下メニュー取り放題に近かったですが。

いくつかあったメニューの中で美味しかったのはローストポーク

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それ以外のメニューもいずれもワインあたりがよく合いそうな上品な物。

隣で甘木さん(仮名)が「これでお酒が飲めればなあ…」と内田百間の「東京焼尽」にある記述のような事を呟きましたが、これは私たち以外の利用者も同じ思いでしょう。

仕方ないとはいえ何とも残念な事です。

 

私たちがビュッフェに舌鼓を打っている間に試合は早く進行していきます。

コロナウイルス陽性判定からの復帰後初勝利を目指す九里亜蓮と、「現役バリバリのメジャーリーガー」こと山口俊の息詰まる投手戦。

…といえば聞こえはいいですが、何とか相手の攻撃を凌ぐ九里と、山口の前に安打すら打てない貧打で正直、勝てる見込みがある展開には全く見えませんでした。

こうなると、九里が失点を喫した時点で事実上試合は終わり、後は山口のノーヒットノーラン達成を待つだけとなる訳でしたが…。

しかし、意外にも8回1死で野間峻祥がチーム初安打を自身2年ぶりとなる本塁打を放って記録を阻止してみせました。

本来なら痛快な場面の筈なのですが…ざわめきが収まらない相手チームのファンと同様に正直、困惑してしまいました。

後ろの方に座っていた読売ファンの親父が「なんで野間なんかに打たれるんだよ!」と言っているのが聞こえましたが、カープファンながら私も同じことを思ってしまったぐらいです。

何とも不思議な事もあるものですね。

 

その後、九里は8回2/3でピンチを作って降板も後を引き継いだカイル・バードが好救援を見せ、9回は栗林良吏が完璧な投球で思わぬ形で勝利を収める事となりました。

劣勢の中で奇跡的な勝利を呼び寄せる原動力となった「漢の中の漢」九里は自身初の二けた勝利とキャリアハイは確実と思われていた状況から思いもよらぬ形で水を差されましたが、久しぶりの白星。

辛い時期を乗り越えたその姿は本当に感動的なもの。

これを機に次戦以降は一気に調子を取り戻して欲しいものです。

 

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試合終わって1塁側のせいかヒーローインタビューが終わった後は周囲で座席に残っているのは私たちだけでした。

職場の関係者からこのチケットを入手してくれた細君への報告をLineで送りながら甘木さん(仮名)も大変満足したようです。

思えば野間の本塁打と同じく甘木さん(仮名)が球場で観戦するのは2年ぶり。

来季以降は以前と同じく皆で球場で飲んで騒げる事を期待しながら再開を期しました。

 

仕方ない事とはいえやはりノンアルコールビールだけでの球場は味気ないと改めて感じる次第です。

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