吹けよ風!打てよアレン!!

カープと趣味の日記

5/18(土) ○「ここぞで耐えて攻める力」(カープ2019)

阪神タイガース0-4広島東洋カープ

8回戦(カープ4勝4敗)

阪神甲子園球場

 

勝利投手 ジョンソン3勝3敗

敗戦投手 メッセンジャー2勝4敗

 

本塁打

(C)西川1号③バティスタ9号①

(T)-

 

打点

(C)西川③バティスタ

(T)-

 

投手

※数字は失点

(C)ジョンソン-一岡-フランスア-中崎

(T)メッセンジャー④-浜地-能見

 

先発のジョンソンは6回以外走者を背負いながら凌いで6回無失点。

打線は初回に西川の今季初の本塁打となる3ランで先制すると、6回にバティスタ本塁打もあり4得点。

好守共に要所で耐えて完封勝ちで5連勝とカード勝ち越しを決める。

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内容と結果の差分に驚く方も多い試合だったかと思います。

先発、クリス・ジョンソンは初回から走者を背負う投球で2回終わった時点で球数50球を超える苦しい投球。

一方で打線は     5回まで僅か2安打という攻撃…。

 

と、ここまで書けば負けている試合を想像するのは大変容易い訳ですが、これ実際のスコアは6回終わった時点で4-0。

明らかに内容的には相手が圧倒しているにも関わらずこの結果は奇妙と言えるでしょう。

この悲惨な内容にも関わらず、この結果をもたらしたのは守備の場面では得点圏に再三走者を背負う苦しい投球ながら決定的な場面でのジョンソンの踏ん張り。

そして、攻撃においては先発の関係で脆弱極まりない構成となった場面で決定的な一打を放った3番~5番の中軸の力かと思います。

その点、簡単にアウトを重ねながら1球目や2ストライクからの投球でミスを犯した相手先発や、主軸に得点圏で決定的な一打が出なかった相手打線に比べてここぞでの強さが僅かに勝っていたというなのでしょう。

昨今は、圧倒的にねじ伏せるよりのらりくらりと躱していくスタイルが身についたジョンソンはともかく、お世辞にも勝負強いとは言いづらく、「数少ない好機をものにできる」という言うより「とにかくたくさんチャンスを作っていつか得点できるだけ待つ」という哲学を持つチームにしては例外的に「少ないチャンス」を活かした珍しい試合だったかと思います。

大変不条理ですが、それもまた野球でありスポーツです。

こういう内容の試合でこの結果を得た訳ですから、次回はしっかり安定した試合に臨みたいものです。

5/17(金) ○「『追いつかない程度の反撃』にしなかった要因」(カープ2019)

阪神タイガース2-10広島東洋カープ

7回戦(カープ3勝4敗)

阪神甲子園球場

 

勝利投手 九里1勝

敗戦投手 西3勝4敗

 

本塁打

(C)-

(T)-

 

打点

(C)西川①菊池③バティスタ②鈴木①會澤③

(T)梅野①マルテ①

 

投手

※数字は失点

(C)床田②-レグナルト-九里-フランスア

(T)西③-島本①-守屋⑤-石崎①

 

先発床田は再三走者を背負う展開で5回1/3を2失点で降板。

打線は8回に反撃し逆転すると9回に打者一巡の猛攻で合計10得点。

先発が試合を作りきれない展開も連日の終盤の逆転劇で3連勝。

九里は今季初勝利。

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15日に先発した大瀬良大地に続いて今日の床田寛樹とここまで低迷していたチームを牽引してきた先発投手がいずれも試合を作れないという展開。

しかし、最終的には15日同様に終盤に打線が繋がり逆転勝利を納める事となりました。

相手先発の西勇輝は前回対戦で完封を喫し、「もう今季は打てないのではないか?」と思えるぐらいの大惨敗だっただけに意外な事でした。

ここまで全体的に低調な中で鈴木誠也のように、何人か光る選手がいても埋没する事が多かったのですがここ最近は繋ぐ意識が徐々に見られ始めているように見えます。

特にその印象を深めたのがチームでも屈指の高打率の割に得点圏ですぐにパニックを起こす事で有名なあの野間峻祥が、前回の試合に続いて得点圏でしっかりと四球を選び比較的得点圏打率の高い菊池涼介にしっかりつないだ場面。

「打てないなら打てないなりに何とかする」という意識が見られるならば規格外の活躍を見せる                   鈴木誠也のような選手もより光るという恒例かと思えます。

ここに来てようやく散々、先発陣の足を引っ張った恩返しが出来るようになったのかもしれません。

もっとも、もう少し早い段階で得点して先発に勝ちをプレゼントするのが本当の恩返しなのでしょうけれども…。

 

上記のように終盤に力を見せ始めた打線ですが裏を返せば序盤はボロボロに近いという事でもあります。

先発が試合を作れなくなり、打線が終盤に漸く打てるようになった状態で勝利を重ねているという事はやはり重要なのは同点もしくはビハインドで登板するリリーフ陣の存在という事になります。

15日の登板では散々だったカイル・レグナルトは、今日は床田が力尽きた末に残した1死満塁というピンチを見事に凌ぐと次の回も悠々と無得点。

直後に投げた九里亜蓮ともども、ビハンドを維持して終盤に繋げた事が8回の攻撃を「追いつかない程度の反撃」にしない要因だったのは明白です。

とはいえ勿論、疲労が蓄積しやすいのがリリーフ陣ですから限界もあります。

そうなると、彼らがしっかりもっている間に先発陣が立ち直り、打線も序盤から仕事をするようにならなければいけないのもまた明白という事かと思います。

5/15(水) ○「理屈でない奇跡」(カープ2019)

広島東洋カープ9×-7東京ヤクルトスワローズ

8回戦(カープ3勝5敗)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

勝利投手 中崎2勝2敗4セーブ

敗戦投手 中尾1敗

 

本塁打

(C)鈴木12号①鈴木13号②

(S)-

 

打点

(C)野間①鈴木⑤磯村②小窪①

(S)雄平③村上②山田哲①

 

投手

※数字は失点

(C)大瀬良④-レグナルト③-菊池保-中村恭-山口-中崎

(S)スアレス-大下①-マクガフ①-ハフ-近藤-五十嵐①-梅野④-中尾①

 

先発、大瀬良は初回に2失点を喫すると菊池のエラーなどで失点を重ね6回4失点。

打線は、再三の好機を逃すも5点差の8回から追撃し9回2死から同点に追いつく。

土壇場で追いついた末の延長10回に鈴木の2ランで劇的なサヨナラ勝利を収め4連勝。

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野球に限らずプロスポーツとは多くミスを重ねた方が不利になり、それを挽回するのは難しいものです。

そんな事はわかりきった事実ですが、ごく稀にそれを小賢しい浅知恵の如く跳ね返すような奇跡が訪れ、理屈だけでは説明出来ない興奮と感動を呼ぶ時もまたあるもの…。

今日はまさにそんな試合でした。

 

私も含めて少なくないファンが「大瀬良で負けたのは残念。まあ、ここまでチームを引っ張ってくれたのだから仕方ない」と9回裏途中までは思っていたかと思います。

ちなみに私が、仕事帰りの電車でスコア速報を見た時は4-7。

時間も時間なのでてっきり試合が既に終わったと勘違いした私はそんな感じの文章を考え始めていました。

しかし、試合の詳細のスコアを確認しようとして再びスコア速報を眺めた時にスコアが6-7に変化していた事に気づいて未だに試合が終わっていなかった事に気づきました。

ストリーミング中継に切り替えた以降は件の奇跡的な逆転劇を見ることとなりました。

 

勿論、終盤が奇跡的である以上はそれより前の試合展開は悲惨そのものでした。

ここまで低迷していたチームを支え、引っ張ってくれた大瀬良大地は初回から失点するなど苦しい展開。

打線はそんな大瀬良を援護するどころか菊池涼介が許しがたい「得点圏でのトンネル」という犯罪行為を披露して失点に繋げるなど終始足を引っ張り続ける酷さ。

また、同じくブルペンの屋台骨を支えてくれたカイル・レグナルトも初の自責点を許すとズルズル失点を重ねて3失点と低調。

しかしながら、今日ばかりはそんな出来事など最後の最後で待っていた最高に比べれば取るに足らない些末な出来事になってしまいます。

とんでもなく酷いプレーもシーズンの今後への不安も全て吹き飛ばしてしまう結末。

それぐらいメチャクチャなスコアが残った今日の奇跡は素晴らしいという事なのでしょう。

そうである以上は、今日ばかりは理屈で考えてはダメなのです。

私も他の多くのファンともどもそう考えます。

5/14(火) ○「ツキと日程を活かして」(カープ2019)

広島東洋カープ9-4東京ヤクルトスワローズ

7回戦(カープ2勝5敗)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

勝利投手 レグナルト2勝

敗戦投手 原2勝3敗

 

本塁打

(C)バティスタ8号②

(S)-

 

打点

(C)鈴木①バティスタ②會澤②安部②西川①

(S)雄平②村上①太田①

 

投手

※数字は失点

(C)野村④-レグナルト-九里-一岡-フランスア-中崎

(S)原⑥-ハフ①-大下①-中尾-風張①

 

先発、野村が連打を浴びた末に四球で自滅し3回2/3でノックアウト。

打線は、序盤から得点に成功し5回に失策と押し出しで逆転に成功。

リリーフ陣の好救援と追加点が効いて3連勝。

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負け越し8という絶望的な状況から勝ち越し1まで持ち越したカープの今日の相手は、ここまで延長戦では日本ワースト記録となる12失点を喫した歴史的大敗も含めて6戦で5敗と大きく負け越しているスワローズ。

先週末の読売戦では初戦で18失点と記録的な大敗を喫しながら最終的に連勝でカード勝ち越しを決めるなど試合巧者ぶりも垣間見える難敵です。

そんな相手に、先発の野村祐輔が早々にKOされるという苦しい展開ではありましたが、終わってみれば5点差をつける勝利。

勿論、今日の勝因は2度の逆転を許しても食らいついていった打線の粘りと層の厚いリリーフ陣…ではなく変則的な2連戦+3連戦というリリーフ陣を潤沢に使える今週の日程と、微妙極まりない球審による四球連発及び失策で相手が自滅してくれた運によるところが大きかったかと思えます。

そもそも5回の鈴木誠也の平凡極まりない当たりを相手サードが普通に取っていればスコアは逆になっていた可能性が高い訳ですし…。

とはいえ、勿論それだけとは言えません。

リリーフ陣は先発が4回途中4失点で降板する荒れ気味な状況で9回に投げた投手以外は完璧に抑えてくれましたが、中でも僅差の中盤で投げたカイル・レグナルトと九里亜蓮の存在が効いていました。

九里に至っては、やはり彼は先発なんかよりもミドルリリーフの方がずっと向いている天職だと言い切って良いかと思えるぐらいです。

彼らのような「ミドルリリーフ」は試合展開によっては複数イニングを投げる事も想定され、勝ち負けもつきにくく、貢献度のわりには注目が低い若干損な立場にあります。

それだけにそういう仕事をこなせる投手が複数いると本当に心強い限りです。

 

また、打線も決定的な場面ではツキに恵まれたものの、安部友裕の適時打に代表されるように、その後の追加点でそのツキを逃さない努力を見せることが出来たのは良かったかと思います。

昨年までの破壊力にはまだまだ及びませんが、相手がミスをしたらそこに徹底的につけ込むという「底意地の悪さ」をようやく見せることが出来たのは何よりです。

 

ところで、今日の試合で絶不調だった田中広輔が4試合連続となる安打。

こうなると「我慢の起用が実って遂に復活した」と言いたい方も大勢いるかと思いますが、所詮は4試合連続安打の内訳は1試合1本ずつで、うちシングルヒットが3本。

はっきり言って調子に乗るのはまだ早いかと思います。

そもそも、彼がまだまだ復調とは言えない理由は長打が出ない事でも複数安打でもなく、四球がまったく出てない事でしょう。

思い出して欲しいのは広輔といえば「早打ち王国」のカープ歴代の1番打者でも稀有なほどの出塁率が武器だった選手という事。

従って、今のように空振りが多く、複数回四球で出塁してチャンスメイクする本来の動きが出来ない状況は単なる小休止としか言いようがありません。

一方、守備での貢献が大きいにも関わらずたった2試合打てないだけでスタメンを外された野間峻祥は今日で2試合連続の猛打賞。

どれだけ不振でも試合に出続けて、一日一安打で喜ばれる程度の打者とどちらがより重要かは一目瞭然でしょう。

5/12(日) ○「壁を越えた『孝行息子』」(カープ2019)

広島東洋カープ8-1横浜DeNAベイスターズ

9回戦(カープ6勝3敗)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

勝利投手 アドゥワ1勝1敗

敗戦投手 京山4敗

 

本塁打

(C)鈴木11号③

(De)伊藤光3号①

 

打点

(C)鈴木③アドゥワ①磯村③菊池①

(De)伊藤光

 

投手

※数字は失点

(C)アドゥワ①

(De)京山⑤-赤間①-三嶋-笠井②-国吉-藤岡

 

 

先発、アドゥワは7安打1被本塁打も無四球1失点で9回を投げ抜く。

打線は、鈴木の本塁打で先制すると磯村の猛打賞の活躍などで4回までに6得点とアドゥワを援護。

アドゥワの好投を序盤から援護する事に成功して2連勝でカード勝ち越し。

アドゥワがプロ初完投勝利&プロ初打点、磯村がプロ入り初の猛打賞を記録。

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「母の日」及び「ピンクリボンデー」という事で普段とは異なり、ピンクのロゴ入りユニフォームにピンク色のキャップでプレーしたカープ(さすがにヘルメットは赤でしたが…)。

そんな試合で「試練に耐え抜いた末に素晴らしい勝利を手にする」という全てのカープファンにとっての今日一番の「孝行息子」となったのは若き右腕アドゥワ誠でした。

今季先発転向後、ここまで素晴らしい投球を見せながらもあまりにお粗末な味方の援護の為に白星に恵まれなかった投手ですがやっと待望の白星にありつく事に成功。

しかも、プロ入り3年目にして初の完投勝利という輝かしい記録と、プロ入り初打点もついてきて…。

これまでの投球を見ると打線から十分な援護さえあれば既に2勝はしていてもおかしくはない投球は見せていましたが、今日は序盤からまとまった援護を受けるという理想的な展開を活かした形です。

元々、低めにボールを集める事に集中した神経質にも見える丁寧な投球が持ち味でしたが、十分な援護を貰った事によって多少アバウトに投げられた事が奏功したかと思います。

アドゥワと言えば昨年は、2年目で6勝という大活躍ながら、チーム事情で若くしてフル回転で活躍するも、その姿はかつてやはり暗黒期に早熟ながらあっという間に姿を消した苫米地鉄人を彷彿させるかのように見えました。

しかし、ここまではファンの期待に負けない活躍を見せてくれています。

また、過去このチームは数試合好投しても援護に恵まれず勝利を逃した末にやっと待望の援護に恵まれる頃になると本人がダメになっているというパターンが少なくなかった訳ですからこの勝利で更なる飛躍を期待したいものです。

 

一方、4回までに6得点と「珍しく」早いイニングから先発を守り立てる事に成功した打線。

初回にいきなり鈴木誠也本塁打が出た時にはホッとしました。

何故ならスタメンを眺めた時点で、6番以降で得点する絵がまったく見えなかったので…。

しかし、蓋を開けて見ればプロ入り初の6番に入った磯村嘉孝が猛打賞に3打点と會澤翼も顔負けのポイントゲッター振りを発揮。

結果的には上記のアドゥワと併せて下位打線だけで4打点という大当たりでした。

様々なタイプの投手が混在する現在のプロ野球において一人の捕手が全ての投手を把握するというのは大変困難な事ですが、カープに関しては會澤がスタメンを外れると打線の威力が大きく落ちるというジレンマもありました。

しかし、既に2本の本塁打を放つなど、そのジレンマへの一つの解答をこの中堅選手が見せて事は今後を考える上で大きな意味があるのは言うまでもありません。

 

ところでこの試合でカープは開幕戦以来の貯金「1」を記録。

最近はリーグ3連覇を果たしてはいるものの2014年シーズンまでは12年連続で5割を切るといういわゆる「5割の壁」というものがこのチームにはありましたが…。

借金が「8」にまで膨れ上がったほんの1ヶ月前までは考えられないことでしたから、その壁をあっさり越えたのは大きな驚きです。

それと同時に、バッテリーで「プロ入り初」…すなわち自身が到達していない壁をぶち破ったという事も併せてまさに「母の日」に相応しい試合になったと言えるかもしれません。

5/11(土) ○「まだまだ復活とは言い難いが…」(カープ2019)

広島東洋カープ4-0横浜DeNAベイスターズ

8回戦(カープ5勝3敗)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

勝利投手 ジョンソン2勝3敗

敗戦投手 上茶谷3敗

 

本塁打

(C)-

(De)-

 

打点

(C)松山①西川①菊池①バティスタ

(De)-

 

投手

※数字は失点

(C)ジョンソン-一岡-フランスア-中崎

(De)上茶谷②-石田②-笠井-エスコバー

 

先発、ジョンソンはほぼ毎回走者を背負いながらも粘って6回無失点。

打線は、序盤に松山、西川の適時打で先制も以降は終盤まで繋がりに欠ける。

リリーフ陣も無失点で抑える完封リレーで勝利。

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前回登板で漸く初のQSを収めたクリス・ジョンソンでしたが、今日は6回無失点の好投。

とはいえ、球数と走者の多さからも分かる通りさほど良い投球とは言い難い内容ではありました。

むしろ、得点圏ではカープに負けないぐらいに何故か慌てていた相手打線と、少々広めにストライクを取ってくれる球審のおかげのようにすら見えました。

とはいえ、4月はもはや一軍で投げられるレベルではないとすら思えた投手が、一応ここまで上がって来たのは良い事。

何より打線がまったく打てない状況では良い先発はいくらいても足りることなんてないでしょう。

出来れば、この結果をしっかりと次回も残し続けてくれれば良いと思います。

 

一方で、打線は2試合連続無安打の野間峻祥を外して西川龍馬を1番に据えて、松山竜平を投入するという変更を加えました。

これを見て「変更するのはそこじゃないだろ…」と考えたファンは私も含めて少なくはないかと思います。

20打席近く打てず、それが自身の守備にも走塁にも影響を与えているような選手を平気で起用する一方で、たった2試合打てないぐらいで外れる選手がいる。

これを不公平と言わずに何と言うのでしょうか?

しかし、松山が極めてラッキーな当たりで先制適時打を放つと、珍しく2試合連続安打を放った田中広輔を塁に置いて西川も適時打と、そのスタメン変更が一瞬だけ功を奏したのだから不思議なものです。

とはいえ、2イニングで50球近く投げていた相手投手に最終的には余力を以てQSを許している以上は、完全に成功だったとも言い難いでしょう。

今日のジョンソン共々打線も復活とは言い難く、それはまだまだ遠い先の話…というか今季中に出来るかどうかも分かったものではありませんが何とかきっかけが欲しいものです。

5/10(金)●「乗り越える壁」(カープ2019)

広島東洋カープ2-6横浜DeNAベイスターズ

7回戦(カープ4勝3敗△分)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

勝利投手 今永4勝1敗

敗戦投手 床田4勝2敗

 

本塁打

(C)田中1号②

(De)宮崎4号①宮崎5号①

 

打点

(C) 田中②

(De) 宮崎②今永①大和①

 

投手

※数字は失点

(C)床田⑥-九里-中村恭-山口

(De)今永②-パットン-山崎-

 

先発、床田は中盤に崩れ5回6失点でKO。

打線は4回まで無安打の拙攻で田中の今季初本塁打も空砲。

先発が大きく崩れる展開で惨敗しカード初戦を落とす。

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4月に大崩れしたチームが奇跡的に5割復帰した原動力であり防御率もリーグ2位である床田寛樹が今日は先発。

今日の対戦相手はその自身を更に超える驚異的な防御率を誇るリーグ屈指の左腕である今永昇太とあって、勝利を得る為には非常に厳しい条件が最初から課せられていました。

すなわち、「無失点で7イニング以上は投げる」そして「3塁にできるだけ打球が飛ばないようにする」。

しかし、今日の床田はそんな難しいミッションへのプレッシャー以前に連打と自らのエラーで、5回6失点で試合を作ることすらできませんでした。

ここまで素晴らしい投球を見せてくれましたが、あれだけ制球が悪いと元々、変化球の種類が豊富とは言い難い投手ですからやはり難しいようです。

ここまで快進撃を見せてくれた左腕ですが、ここに来て初めて壁にぶつかったかのようにもみえます。

もっとも、どれだけ良い投手でも年間通して全ての試合で良い投球を見せるのは困難なのは当たり前の事。

むしろ、幾度か訪れるであろう、こういう厳しい局面をどういう風に乗り越えるかが、この救世主には求められているのだと言えるでしょう。

今日は残念でしたが、次回登板に期待したいと思います。

 

試合自体はあまりに今永相手に打線がお話にならなすぎて3回表に床田の送球をサビエル・バティスタが後逸(…と敢えてここでは書きます)した時点で試合は事実上決したと言えます。

従って、何かと話題になるかと思える5回裏に飛び出した田中広輔の「まぐれ当たり」ですが、低迷を極める打線にとっては些末な事に過ぎません。

そもそも、あれだけ無意味に打席を重ね続ければ長打の一つぐらい出るのは当たり前でしょう。

断じてあれは「我慢の起用が実った」などという無意味な美辞麗句で飾るべきものではありません。

むしろ、本当に「復活のきっかけを掴んだ」というのは、決定的な仕事を複数回こなした宮崎敏郎のような活躍こそ相応しいかと思えます。