6回戦(カープ4勝2敗)
東京ドーム
勝利投手 塹江1勝1敗
敗戦投手 中川1勝1敗
セーブ投手 栗林8セーブ
(C)クロン2号①
(G)大城3号②
打点
(C)西川③クロン①羽月①長野①磯村①菊池涼①
(G)大城②丸①重信①吉川①亀井①中島②
投手
※数字は自責点
(C)野村②-コルニエル-森浦③-大道②-塹江①-栗林
(G)今村③-平内③-高木②-田中豊-大江-中川①
打線は初回に西川の適時打で先制すると6回表には一挙5得点の猛攻で突き放す。
先発野村祐輔は5回2失点で抑えコルニエルが2イニング無失点で続くも8回裏に暗転。
森浦、大道、塹江が打ち込まれ8回裏に一時6点差を追いつかれるも9回に菊池涼介の犠飛で乱戦を制して2連勝。
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3度目となる緊急事態宣言が本日、正式に発令され5/11まで対象地域での試合の無観客開催を余儀なくされる事となったプロ野球でしたが、特例として今日の試合に限っては有観客での開催となりました。
偶然とはいえ、たまたま抽選で当てたチケットが緊急事態宣言下で行なわれる異例の試合となった事には個人的には困惑を隠せません。
いつもより明らかに乗客が少ない地下鉄に乗って到着した後楽園駅はテナントが休業しており東京ドーム隣のラクーアもほとんどの店舗が休業。
更に、昨年から場内でのアルコール飲料の販売や持ち込みが制限されているのに加えて今日はソフトドリンクを除いて販売も持ち込みも禁止とこれまた異例の措置が取られました。
もっとも試合の前の場外を歩くと東京ドーム外のテナントとして入居しているシェイク・シャックはかえって大勢の利用者で行列が出来ていましたし、至るところで弁当を広げている方も見受けられるなど、これらの制限が本当に感染予防になっているのか分からない場面も見られ、この手の規制の難しさを改めて感じます。
今日は元々、スペースを空けて座るように配置されている事に加えて緊急事態宣言下の為、観戦を自粛した方も少なくなかったせいか空席が目立つビジター席での観戦となりましたが…試合の方はあまりにもメチャクチャな展開で、どう形容すべきか非常に困惑してしまいました。
基本的にこの日記はスコアの下に大まかな試合のダイジェストを投手、打線、終盤の結果の順で1行ずつ書くことにしているのですが、あまりにも色んな出来事が起こりすぎて正直、上手くまとめられた自信がありません。
何しろ、ここまで貧打に苦しむチームがまるで栓が抜けたかのように中盤までに8得点も挙げて先発がある程度試合を作ったにも関わらず8回裏にこれまでチームを支えてきたリリーフ陣が打ち込まれて6点差を追いつかれる…と軽く書くだけで頭が痛くなるような展開。
私も30年以上に渡ってカープファンの端くれを続けてきて5点差以上をひっくり返される試合はいくつか見ていますがこれだけの点差を終盤1イニングで追いつかれてしかも最終的には勝利するなんて試合はちょっと見たことないです。
また、東京ドームは昨年から得点が入る度に思わず立ち上がってしまうファンに注意を促す為、プラカードを持った球場職員がバタバタと最前列まで階段を掛け降りてくるのですが…この試合に関してはそれがあまりに頻繁に行なわれたので途中で転んだりしないかハラハラしてしまいましたね…。
勝ち越しの犠飛を放った菊池涼介がヒーローインタビューを受けましたが、今日の久しぶりの打線の躍動の中核となったのは2試合続けて4番として出場し4安打3打点の西川龍馬でしょう。
初回の先制適時打を初め、課題の得点圏では全て適時打を放つという活躍ぶりは出塁こそするもののまったく音なしだった鈴木誠也とは対象的でした。
また、同級生の小園海斗と三遊間コンビを組み2番での起用となった羽月隆太郎の適時打含む2安打も見逃せません。
それでも16安打も放って9打点という事ですからまだまだ効率よく得点出来たとは言い難いです。
9回表の中村奨成によるまさかのフェンス直撃の二塁打をきっかけに勝ち越し点をもぎ取ったような得点が増えれば良いのですが…。
一方、試合を混乱に陥れたのはここまで結果を残し続けて来た森浦大輔と大道温貴のルーキーコンビ。
8回裏に二人合わせて2死しかとれず自責点5という大炎上で後を受けた塹江敦哉も抑えきれませんでした。
「そのうち打線は打つかもしれないがその時はたぶん投手陣は崩潰しているだろう」といった事をつい先日書いた気がしますが…私の無責任かつ不吉な予感の一端がよりによってこういう試合で当たってしまった形で大変遺憾です。
もっとも、これまで塹江と中田廉以外の中堅以上がまったく活躍しておらず、打線も打てないので少しでも自身が失点したら即敗北というストレスの中で好成績を出してくれていた彼らを責める事などできません。
むしろ、この大量失点により萎縮してしまわないように頑張って欲しいと思います。
少なくとも今の彼らには「勝ったのだからそれでいい」と言い切る権利はあります。
その点、最終回に栗林良吏がいてくれて本当に助かりました。
本来、自身が登板する必要がない展開からの登板のうえ荒れた試合になると最後に投げる投手のプレッシャーは凄まじいもので、私の隣に座っていた淑女などはずっと拳を握りしめて一心にマウンドに向けて必死に祈り続けていたぐらいですが、三者三振という結果は本当に見事としか言いようがありません。
この栗林にしても今日の同期たち同様に苦しい投球を見せる時は来るかと思いますが、それまでに打線がフォロー出来るようになっていて欲しいものですが…まあ、難しいでしょうね。
緊急事態宣言下の開催に加えてこの内容と結果。
色んな意味で困惑させられてしまったので球場帰りのわりにはいつも以上に空いている地下鉄に揺れながら少々疲れを感じてしまいました。