吹けよ風!打てよアレン!!

カープと趣味の日記

3連覇は可能か?(2018年カープ展望)

全国的に桜が見頃を迎え暖かさも増してきたこの季節。

いよいよ3月30日にプロ野球が開幕します。

それは我らが広島カープの球団史上初…そして、読売以外の球団としても史上初となるリーグ3連覇を目指したシーズンでもあります。

既に本拠地球場の指定席は9月まで全て満席となり、今季も本拠地動員記録の更新は確実と、ファンからは凄まじいばかりの期待と熱気です。

また、ファンに限らずカープに対する前評判は良いかと思われます。

それは、各スポーツ新聞のスポーツ評論家のお歴々による「ありがたい事この上ない」順位予想にも現れていると言えるでしょう。

 

2年前までどいつもこいつもやれ最下位と予想していたくせに…。

まったくもって白々しいものです。

 

とは言うもののあの時、その予想が恐らく外れないと思って暗澹たる気持ちでシーズン開幕を迎えた私のような者もいるのだからお互いさまでしょうけれど…。

 

しかし、ご存知のとおりその期待の高さに反してオープン戦は2勝9敗2分と記録的な惨敗。

同じく考えられないような勝率でオープン戦を終えた阪神のおかげで最下位こそは免れましたが、11位という成績。

もっとも結局は大差をつけて優勝した昨年のオープン戦も11位でしたので「オープン戦の勝敗は関係ない」という意見もなかなかの説得力はあるかと思います。

しかし、それは今年も当てはまるでしょうか?

今日、発表された開幕ロースターを眺めて考えてみたいと思います。

【開幕戦に挑む広島カープのメンバー】3/29現在

・投手

九里亜蓮

大瀬良大地

今村猛

野村祐輔

中崎翔太

中田廉

一岡竜司

クリス・ジョンソン△

アドゥワ・誠

ジェイ・ジャクソン

 

・捕手

會澤翼

石原慶幸

磯村嘉孝

 

内野手

田中広輔△

安部友裕

堂林翔太

菊池涼介

庄司隼人

ブラッド・エルドレッド

美間優

西川龍馬△

アレハンドロ・メヒア

 

・外野手

丸佳浩

下水流

野間峻祥△

松山竜平

鈴木誠也

 

※△は左投げもしくは左打ち

 

 

まず、最初に今季のオープン戦通じてほとんど低調な出来で「絶賛壊滅中」の先発陣から。

メンバーから見ると開幕投手が既に決定している野村祐輔に続いてクリス・ジョンソン、大瀬良大地の順番でまずはローテーションを回すと考えられます。

九里亜蓮の名前もありますが、まずは「本職」のミドルリリーフから始まってローテーションに関しては開幕カード以降の状況に応じてという事でしょうか?

九里の名前がここにあるという事は何とか開幕ローテーションは揃ったのか…というとそんな事はありません。

薮田和樹と岡田明丈はオープン戦終了後の2軍での「追試」で揃って7失点大炎上と惨憺たる有様でオープン戦から懸念された「のっけからローテーション崩壊」の危機を更に加速してしまいました。

九里にしてもさほど内容も結果もたいした事がなく、期待の星である高橋昴也もオープン戦ではやたらと期待値ばかりが大きくなっている印象。

他の投手に関してはまったくお話にならない事は今更、中村恭平のような投手が二軍で先発をしている時点でわかりきった事でしょう。

つまり、九里が開幕ロースターに名を連ねるという事は「どうしても数が足りないので」という後ろ向きな理由で薮田と岡田もローテーションに入れざるを得ないという事実を示しているという事。

そもそも、大瀬良にしても太鼓判を押せるほどのレベルではないのですから…。

それにしても、はっきり言って昨年終盤に綻びが見えたセクションであるにも関わらず、補強もトレードもしなかったチーム故の緊張感なさばかりが目立つ酷さです。

こうなってしまった以上は、一昨年前の戸田隆矢や、昨年の中村祐太のような1ヶ月~2ヶ月程度限定のパートタイム的に活躍する投手が何人見つかるかにかかってくると言えるでしょう。

昨年の薮田のように代役から主戦の座を掴む投手が現れるような奇跡は稀なのです。

 

昨年、さほど先発陣があまり長めのイニングを望める投手が少なかった事からフル回転となったリリーフ陣はどうでしょう?

先発に比べればいくらか数は揃っています。

一昨年昨年と登板数が膨れ上がっているにも関わらず、特に大きな故障もなく中崎翔太、ジェイ・ジャクソン、今村猛といった投手に加えてそれに次ぐ一岡竜司中田廉がシーズン開幕を欠ける事なく迎えられた事がやはり大きいと言えるでしょう。

しかし、いずれもオープン戦では不安を内容・結果ともに不安を感じさせる投手も少なく、昨年の影響はあるようにも見えます。

このように負荷の高いセクションを上手く回すには新たな戦力の台頭が待たれるのですが…。

残念ながら、藤井皓哉、塹江敦哉をはじめオープン戦通じてアピールした投手は皆無でこれまた先発同様に緊張感のなさばかりが目立った印象。

3者連続被本塁打という、考えられないような投球を見せたアドゥワ誠のような実力的に1軍レベルとは言えない投手がロースターに名を連ねているのがその証と言えそうです。

当初、このセクションの課題は「接戦で起用出来る左腕を…」という話だったような気がしますが、あまりの低レベルさに忘れられてしまいましたね…。

 

先発陣が開幕前から既に崩壊の危機に瀕している以上は、昨年に続いて期待が上がってしまうのが打線。

オープン戦での注目は昨年、安部友裕と西川龍馬しか守れる選手がおらず元々手薄だった事に加えて、その安部の故障により大きな穴が空いた3塁だったかと思います。

ここに長距離砲としてアレハンドロ・メヒアと、ユーティリティ性を有する美間優槻が割って入る構図でオープン戦当初は盛り上がりました。

しかし、対戦相手が1軍レベルの投手が増えた中盤以降はいずれも勢いを失った形で、結局は病み上がりの安部を起用せざるを得ない状況です。

しかも、新井貴浩が故障によりおよそ14年ぶりに開幕スタメンから外れた影響で余計に手薄になってしまいました。

これまたベテランのブラッド・エルドレッドも年間通じて活躍は難しい事から1塁3塁はなかなか固定出来ないかもしれません。

とはいえ、田中広輔、菊池涼介丸佳浩の「タナキクマル」による12球団随一とも言えるセンターラインは健在。

丸以外はオープン戦での成績こそ奮いませんが、このレベルになるとそれはあまり気にする要素にはなり得ないでしょう。

これに加えて鈴木誠也がオープン戦通じて好調で松山竜平も無難な出来。

特に誠也は故障後の状況が思った以上に深刻で開幕が間に合うか微妙でしたので大きな驚きです。

こう見ると、上位打線だけ見れば強烈極まりないスカッドにはなっており1塁3塁の不安は勿論、上記の惨憺たる有様の先発陣への不安も吹き飛ばしてくれるという希望的観測も成り立ちはするレベルではあります。

しかし、一方で控えクラスは下水流昴、堂林翔太といずれも小粒感が否めず層が厚いとも言い難いのも確かでもあります。

 

駆け足で先発、中継ぎ、打線と見てきましたが…。

現状のスカッドを見た限りではやはり、不安だらけな投手陣を、それに比べると不安が大きくはない打線が援護するのを期待するという図式になってしまいます。

しかし、野球というスポーツにおいては「打線は水物」というのは誰もが知っている事実。

そうである以上は、「水物」に頼るだけの戦い方で開幕ダッシュを決めるのは難しいかと思います。

打線が凌いでいるうちに早いうちに先発陣を立て直すという事が出来れば良いのですが…それが出来なければ3連覇はおろか、下位への低迷もおおいにありえるでしょう。

 

もっとも、この私の不安がたんなる杞憂で終わって秋には3年連続で私が大恥をかく事を祈りたいものですが…果たして?

3/25 ◯「『終わりよければ…』ではない」(カープ2018)

広島東洋カープ4-2福岡ソフトバンクホークス

オープン戦(カープ3勝9敗2分)

広島市民球場(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)

 

勝利投手 大瀬良1勝1敗

セーブ投手 中崎1セーブ

敗戦投手 中田2敗

 

本塁打

(カープ)

(ホークス)

 

先発、大瀬良は5回3安打1失点で抑える。

打線は、4安打ながら相手の拙守に助けられて4得点。

逆転勝ちオープン戦最終戦を勝利で飾る。

試合終了後、オープン戦MVPにメヒアが選出。

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オープン戦最終戦でもある日曜日デイゲームのこの日の球場は、3万人を超える動員との事。

チケットの人気が高止まりで既に指定席全てが完売した以上は、ある程度予想は出来ましたがやはり驚きの数字です。

しかも、この日訪れたファンによっては早々と「これが今年最後の観戦」なんて方もいたかもしれませんから尚の事凄まじい人気を思い知らされます。

 

そんな満員の球場でチームは5連敗を止めて漸くオープン戦3勝目を挙げる事が出来ました。

前回、最悪を極めたとんでもない投球で多くのファンを失望させた大瀬良大地は「泣きの追試」で何とか及第点を納めた形。

見ようによっては「上手く開幕前に合わせてきた」という風に見ることも出来るでしょうが、これまでの散々な内容と結果から考えればせいぜい「何とかローテーションの数合わせには使えそう」くらいなのではないかと思います。

だいたい、この大瀬良や薮田和樹、岡田明丈といった連中がこれまでしっかり投げていてくれればこの日の試合は高橋昴也の最終試験になっていたかもしれない訳ですから…。

先発陣同様にこれまた冴えないオープン戦を送ったリリーフ陣は、あっさり連日の失点を喫し「問題ない」という昨日の言葉ますます嘘臭くなってきたジェイ・ジャクソン以外は何とか体裁を整えた形。

 

一方打線は、僅か4安打で内川聖一の考えられないようなエラーで運良く逆転は出来ただけのさしたるトピックスもない冴えない終わり方。

まあ、最初から最後まで安定していた鈴木誠也が見られただけで良かったと言えるでしょう。

 

ところで、この試合終了後にオープン戦におけるチームMVPなるものが発表されアレハンドロ・メヒアが選出されました。

正直、僅か3勝しかしてない大惨敗のオープン戦でMVPを選出する神経が私には到底理解出来ませんがまあ、確かに本塁打4本でインパクトはありました。

とはいえ、そのほとんどは固め打ちしたオープン戦序盤のもの。

終盤はほとんど尻すぼみで、恐らく故障明けの安部友裕から三塁スタメンを奪取する事は難しい状況。

 

結局、攻守ともに上積みはなしを印象づけるだけの試合としか言いようがありません。

つまり結果的には「終わりよければ…」と言えても上記のオープン戦の意義という観点では「冴えない終わり方」という事です。

なんとも、大変残念な事です。

3/24 ◯「ひび割れは進むが…」(カープ2018)

福岡ソフトバンクホークス6-5広島東洋カープ

オープン戦(カープ2勝9敗2分)

福岡ドーム(福岡ヤフオク!ドーム)

 

勝利投手 古谷1勝

セーブ投手 ジャクソン1敗

敗戦投手 サファテ1勝1敗1セーブ

 

本塁打

(カープ)丸1号④メヒア4号①

(ホークス)松田4号③

 

先発、ジョンソンは6回1失点と無難な結果を残す。

打線は丸の満塁弾で先制するもその後は繋がりに欠け5得点。

7回にジャクソンが5安打5失点の乱調で逆転負けもタイガースが敗れた為、オープン戦11位が確定。

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昨日の野村祐輔同様にオープン戦通じて微妙な投球が続く、先発、クリス・ジョンソンでしたが、何とか無難な結果を納めて先発ローテーションが「開幕前から全滅」という事態にならずにすみました。

ですが、それはあくまで「結果」という事だけを見た場合の事。

内容的に見れば昨日の野村祐輔よりも多い6回102球という球数。

この二人に共通して言えるのですが、これは出来るだけ長くマウンドにいる事を期待される主戦投手としてはやはり多すぎるように見えます。

このあたり、昨年ように散々だった初登板のようにならない事を祈りたい身としては少し懸念点です。

 

打線は、昨日の「キクマル誠也」に呼応するかのようにこれまで打棒に迫力を欠いていた田中広輔がここに来て3安打と、固め打ちを見せた事で安堵したファンは多かったかと思います。

球界屈指の破壊力を誇ると共にいずれも守備でも中核を担う存在である「タナキクマル誠也」。

いくら監督が「特別扱いしない」と言っても、他の選手では彼らの地位を脅かすどころか穴埋めすら務まらないと改めてわかります。

昨日の低調さから「開幕戦に出たくないのでは?」とすら思えた1塁3塁陣ですが、今日は安部友裕が難産の末にオープン戦安打で、アレハンドロ・メヒアも本塁打

こうなると、早速手のひらも返したくなるものですが、安部に関してはその後が続かない限りは故障の影響は大きいと言わざるを得ませんし、メヒアにしても打った投手が1軍での登板が皆無の投手という事を差し引いて考える必要があるでしょう。

まあ、このセクションも堂林翔太のような選手も試さざるを得ない状況になっている以上は、やはり朗報ではあるのですが…。

 

試合がこのままつつがなく終われば、久しぶりに安心出来そうな材料が出来ただけの試合だったのですが…それを見事にぶち壊したのはジェイ・ジャクソン。

前回登板の危険球退場に続いて、今日は5安打5失点と大炎上。

昨日の試合で分かるとおり、今季は開幕からローテーションが不安定になっている可能性が高い状況。

そうなると、リリーフ陣にそれを補填してもらうしかないのですが、その中核がこれでは…更にチームに入った「ひび」が大きくなったのを見るかのようです。

もっとも、新井貴浩が故障でメヒアとブラッド・エルドレッドは外せなくなったうえに、レオネル・カンポスも負けないぐらいに酷い投球が続いているので、やはりジャクソンが開幕からブルペンに入るのは既定路線でしょう。

これだけ酷い投球を繰り広げて「全然気にしてない」などとコメント出来る彼の神経が凡人の私には到底理解出来ませんが、嘘でないことを祈るしかありません。

3/23 ●「『たどり着けなかった場所』で」(カープ2018)

福岡ソフトバンクホークス5-3広島東洋カープ

オープン戦(カープ2勝8敗2分)

 

勝利投手 千賀1勝

セーブ投手 岩嵜1セーブ

敗戦投手 野村祐輔2勝1敗

 

本塁打

(カープ)

(ホークス)松田3号③デスパイネ5号①

 

先発、野村祐輔は不安定な投球に終始し被本塁打2で6回5失点。

打線は、菊池、丸、鈴木が適時打も下位打線が続けず3得点。

投打で圧倒され、惨敗を喫す。

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今日の対戦相手は昨年の日本シリーズ優勝チームであり、場所はその本拠地。

となると、ここは我々にとっては「昨年の日本シリーズの再現」となる…と書きたいところですが、ご存知の通りカーププレーオフで惨敗したので、今日は単なる苦手な相手と球場での試合となりました。

もっとも、そういう事を差し引いて考えても全体的に低調極まりない試合。

 

開幕投手が内定していると言われている野村祐輔ですが、オープン戦最後の登板でこの惨状。

薮田和樹、岡田明丈、大瀬良大地、九里亜蓮といずれも不振で先発ローテションがまともに組めそうにないチーム状況にとどめを刺した形です。

本塁打を2本も打たれたのは勿論ですが、コントロールが生命線の投手で6回100球近い球数に2つの四死球という事は問題です。

これだけコントロールがバラければ、相手をねじ伏せるぐらいの力強い投球が出来る投手でもない訳ですから長打を浴びるのも必然でしょう。

とはいえ、前回以前の登板でそうでしたが一応は経験と実績のある訳ですから、これをもって開幕投手失格という事にもならないのも確かです。

やはりこれまで通り「オープン戦でチンタラ適当やっているだけ」と信じるしかないかもしれません。

 

打線は、ここまで打撃の調子が上がらなかった「タナキク」のうち、菊池涼介が2安打で丸佳浩と、鈴木誠也が続いた形。

これまた調子の上がらない田中広輔こそ沈黙したままですが、やはりこの「タナキクマル誠也」のユニットは強烈だと改めて思い知る限りです。

しかし、彼らのような元々攻守共に不可欠な「アンタッチャブルな存在」の成績は正直、今はどうでもいいです。

 

問題は、やはり新井貴浩の故障(左腓腹筋挫傷)によって一気にスカスカになった1塁3塁の事。

開幕戦が間に合わない事が確定している新井ですが、症状と年齢から考えるとかなり重篤な状態と言わざるを得ません。

そうなると、これまで3塁争いをやってきた選手たちにはより大きな期待をかけるしかなくなるのですが…。

安部友裕もアレハンドロ・メヒアも無安打。

試合を重ねる毎にこのセクションの低レベルさばかりが際立ってきたのは本当に不満ですし、残念です。

ここまで来るともはや彼らは誰も開幕戦に出たくないのでは…とすら思えてきますね。

 

3/20 ●「開幕前からローテ崩壊」(カープ2018)

オリックスバファローズ12-2広島東洋カープ

オープン戦(カープ2勝6敗2分)

神戸総合運動公園野球場(ほっともっとフィールド神戸)

 

勝利投手 金子千尋 1勝1敗

敗戦投手 薮田 2敗

 

本塁打

(カープ)西川1号①

(バファローズ)小田1号④

 

先発、薮田は与四球5の大乱調で4回途中で降板。

打線は、終盤に西川がオープン戦初本塁打も繋がりを欠き2得点。

投手陣が徹底的に打ち込まるなど攻守共に低調な内容で大敗。

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まさに目を覆いたくなるような無様極まりない試合です。

これだけ内容も伴わない代物であるならもはや「オープン戦と公式戦は別」という愚にもつかない言い訳などまったく無意味にすら思えます。

 

前回、四球を連発した挙げ句低調な出来だった薮田和樹は、今日はそれを更に上回るぐらいの酷さで、何とか立て直して開幕に間に合わせてくれるという信頼を木っ端微塵に打ち砕いてくれやがりました。

ここまで酷いと、「なんとか調子が戻れば」というレベルではなく昨年の活躍で彼は燃え尽きてしまった…としか言いようがありません。

大瀬良大地と、岡田明丈といった連中も低調であるうえに3番手であった薮田までこのような事態になってしまった以上は、当初想定していた開幕ローテションは開幕前から事実上、崩壊したと言い切って良いでしょう。

そうなると代わりの投手を呼ばないといけなくなるわけですが…。

この薮田の後に出てきた投手たちも悉く低調…というより開幕1軍失格と言わざるを得ない無様極まりない内容でしたので、今更呼べる2軍からの戦力など期待するのが難しいかもしれません。

辛うじて、アドゥワ誠が2イニング無失点と結果は残しましたが、そもそも彼のような3者連続被本塁打という、考えられないような失態を犯した投手がこの期に及んで1軍で起用されている時点で周囲のレベルは推して知るべしと思うべきでしょう。

キャンプ時から懸念された通り、連覇に驕り高ぶった末に、基本的な補強すら怠りたり実績の薄い、若手や中堅にすらたいした競争相手すら供給できなかった球団の怠惰のツケが早くも現れつつあるようです。

 

打線に関してはこれまで攻守ともに低調だった西川龍馬こそ、安部友裕が戻ってきた事でようやくやる気が出たのかオープン戦初本塁打という大変現金極まりないパフォーマンスは見せてくれたものの、ベストメンバーをスタメンに揃えたわりには低調としか言いようがない内容。

これでは打線が援護しているうちに先発が立ち直るというシナリオも考えにくいです。

 

開幕まで残り10日となりオープン戦も残り4試合。

昨年同様のスタートダッシュを期待していたファンには大変申し訳ありませんが、はっきり言ってもう間に合わないでしょう。

こういう、「どことやっても勝てそうにない」という内容と結果では…。

3/18 ●「シーズン当初からローテ再編の可能性も…。」(カープ2018)

東北楽天ゴールデンイーグルス5-4広島東洋カープ

オープン戦(カープ2勝6敗2分)

静岡県草薙総合運動場硬式野球場

 

勝利投手 岸2勝

セーブ投手 池田1セーブ

敗戦投手 大瀬良1敗

 

先発、大瀬良は7安打5失点と乱調。

打線は、終盤に美間の適時打で見せ場は作るなど4得点。

試合序盤の低調さが響いてオープン戦2連敗。

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昨日もそうですが、いくらオープン戦とはいえこの2連戦は酷すぎると思います。

はっきり言ってイライラしました。

 

まずは先発。

この期に及んでの、あの大瀬良大地の酷い投球は一体何なのでしょうか?

7安打と4与四球と、最初から最後までまともなボールが皆無に近い…というよりそもそもちゃんと目を開けて投げているのかどうなのかですら疑わしい投球で憤りしか感じません。

昨日の岡田明丈の時も言いましたが、2ケタ勝利とはいえ昨年終盤はほとんど戦力にならなかった状態でシーズンを終えたレベルの投手である以上は「オープン戦は調整の場だから適当で」という事では済まされません。

むしろ、こんなレベルの低い投球しか出来ない投手が開幕ローテーション確実であるならば、4月中にはローテを再編せざるを得ない自体になるとすら思えてきます。

つまり、それはシーズン開幕に望んで大きな穴がまた出来てしまったという事を意味します。

また、若手に関しても塹江敦哉や、藤井皓哉も無失点という結果ですが内容的には平凡極まりない代物であり進歩があるようにも思えないのもマイナス。

 

打線は、最終回に美間優槻が適時打を放つなど反撃を見せて1点差に詰め寄りましたが、そもそも相手は開幕1軍にいるかどうかすら疑わしいレベルの投手ですから、それが大きな希望になるとは思えません。

むしろ、オープン戦通して低調なタナキクの状態の悪さが気になる一方となってきました。

 

これもひとえに球団史上2回目の2連覇に驕ってまったく補強らしい補強をせずに「事足れり」と居直った球団の方針もあって新たな戦力の突き上げがまったくない弊害と言わざるを得ません。

どれだけ才能があっても競争相手や乗り越えるべき先輩がいない選手に飛躍を期待するのは難しいという事実は今日、今日最終回にセコい内野安打を放った某選手のこれまでを見れば明らかな事でしょう。

 

オープン戦も残り5試合。

球団には25年の長きに渡り繰り返した過ちの歴史を蘇らせない事を祈りたいものなのですが…。

 

3/17 ●「ローテーションは本当に固定出来ているか?」(カープ2018)

東北楽天ゴールデンイーグルス5-3広島東洋カープ

オープン戦(カープ2勝5敗2分)

静岡県草薙総合運動場硬式野球場(静岡草薙球場)

 

勝利投手 辛島1勝

セーブ投手 カンポス1敗

敗戦投手 ハーマン2セーブ

 

本塁打

(カープ)美間1号①

 

先発、岡田は5与四球と精彩を欠き5回途中2失点で負傷降板。

打線はエルドレッドの適時打と美間の本塁打で逆転に成功も3得点に留まる。

試合は終盤でカンポス、中崎が相次いで打たれ逆転負け。

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開幕投手野村祐輔が勤め、クリス・ジョンソン、薮田和樹、岡田明丈、大瀬良大地が続いて、残りの1枠を九里亜蓮と、高橋昴也が争う」

巷間に伝わるカープの今季の先発ローテーションと言いますと、まあこんな感じでしょうか。

確かに見た目は充実しています。

二桁勝利を挙げた経験のある投手が5人もいる時点で安仁屋宗八や、北別府学といった連中がコーチを勤め一体、何を教えていたのか分からなかったような一昔前の壊滅的なローテーションに比べれば隔世の感すらします。

しかし、実際のところ、その図式や印象は正しいでしょうか?

例えば、今日の先発だった岡田明丈などはチーム2位の12勝を挙げましたが、彼の勝ち星の大半は前半戦で9月以降は壊滅的な投球で力尽きてしまっていました。

こういうシーズンの終わり方をしてしまった投手が本当に今季も、通用するかは疑問です。

これは同じく後半戦はまったく精彩を欠き辛うじて二桁勝利に泳ぎつけた大瀬良大地も同じ事が言えます。

つまり、現状だと確実にローテを任せられる投手と言えば、経験のある野村祐と、ジョンソン、それに昨季の年間通してずば抜けた成績を見せた薮田ぐらいではないかと思えるのです。

それもあって、今後のオープン戦では岡田や大瀬良の仕上がり具合が気になってはいたのですが…。

にも関わらず岡田は、最初から最後まで不安の残る投球。

何より、一度打たれたら止まらなくなるという悪癖もまったく改善されてないのが一目瞭然で上記の疑念をただただ肯定するだけの投球になったのは残念。

最後は打球を足に受けて降板するというアクシデントもあり、ますます不安が増大した形です。

 

また、今季のカープで「唯一のまともな補強」とも言えたレオネル・カンポスもあっさり逆転を許すという残念な投球。

前回の試合で危険球退場したジェイ・ジャクソンも不安ではありますが、それでもカンポスは外国人枠の関係からよほどの好成績を残さないとそのジャクソンを出し抜いて開幕ブルペン入りは難しかった状況でした。

正直、これでその可能性は遠のいたとしか思えません。

 

既に由宇へ帰還したと思いきや、岡田の負傷での緊急登板で無失点に留めたアドゥワ誠以外は投手が全体的にさっぱりだったこの試合で特に目立ったのは待望の本塁打を放った美間優槻でしょうか。

しかも、相手は2線級の投手ではなく間違いなく相手チームの先発ローテーション投手の辛島航ですから、喜んだファンも多かったでしょう。

とはいえ、ここまでの低調な3塁争いを見れば安部友裕が帰還するまで何とかアレハンドロ・メヒアと西川龍馬あたりでお茶を濁して待つだけという従来の図式を崩すには至ったとも思えませんが…。

果たしてここから大きな巻き返しはあるのでしょうか?