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カープと趣味の日記

日本シリーズ第5戦●「そこに希望を見出すかどうかは別としても」(カープ2018)

福岡ソフトバンクホークス5×-4広島東洋カープ
日本シリーズ第5戦(カープ1勝3敗1分)

勝利投手 加治屋1勝
敗戦投手 中崎1敗

本塁打
(C)丸1号②会澤1号①
(H)明石1号①柳田1号①

 

先発、大瀬良は4回1/3を3失点で降板し、フランスアもリードを守れず。
打線は丸の逆転本塁打などで4得点も終盤は沈黙。
3度のリードを守り切れず最後は中崎がサヨナラ本塁打を喫しシリーズ3連敗。

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スコアだけを眺めれば接戦の末にサヨナラ負けですから、なかなかの善戦もしくは惜敗に見えるかと思います。

しかし、実際のところは3度に渡るリードを守り切れずに逆転負けを喫している以上は、むしろ惨敗という名称の方が相応しいかと私には思います。
前回、第1戦で登板しバテバテの状態で5回に降板し、プロ入り以降ほとんど経験のない中4日登板に臨んだ大瀬良大地は2失点した時点で疲れ切った状態。
にも関わらず、逆転直後の5回に大瀬良がマウンドに上がったのを見た時は目を疑いました。
案の定、4回同様に崩れてピンチでさほどコントロールの良くないジョニー・ヘルウェグを逐次投入し同点を許しました。
元々、ヘロニモ・フランスアを僅差なら2イニング以上投入するという策は折り込み済みでしたので、
あそこはイニング当初からヘルウェグを投入すべきだったでしょう。
これに限らず、フランスアも中崎も前任の投手を無意味に引っ張った末にイニング途中で逐次投入するという酷い起用法。
これは上記の大瀬良の状況などを鑑みれば結果論でも何でもない単なる采配ミスです。
しかし、その采配ミスをベンチが選んでしまった要因が一部を除いて員数合わせでしかない質の低いブルペンなのも確か。
フランスアを9回まで引っ張り続けたり、あまり今季イニング跨ぎの経験が多くない中崎翔太を9回途中に投入したうえで、10回も続投させてしまわざるを得なかった事もそこに起因します。
その一方で、相手チームはシリーズ新記録のホールド数をブルペン陣が記録するという充実ぶり。しかも、故障者が続出し、相手ベンチも首を傾げるような起用を幾度か見せているという状況で…。

それを考えるとスコア以上の大きな開きがあると考えるのは自然の事です。

むしろ元々、両チームは所属リーグのレベルから考えて、実力差はあるとは思っていましたがさすがにここまで差があると愕然としてしまいます。
「この遠さはないだろう」と…。

 

私は基本的にこういう事態で無意味に楽観論を述べたり「ファンなら批判は控えるべき」というような綺麗ごとは大嫌いです。
ですから、もはや全ての投手が打たれて敗れ3敗目を喫した以上はもはや34年ぶりの夢は事実上断たれたと考えるべきでしょう。
しかし、諦めてもそこで試合が終わってくれないのが野球。
そうである以上は、個々の選手にはそれぞれ最後の意地を本拠地で見せてほしいとしか言いようがありません。


そこに希望を見出すかどうかは別としても。

日本シリーズ第4戦⚫「これが実力の差」(カープ2018)

福岡ソフトバンクホークス4-1広島東洋カープ

日本シリーズ第4戦(カープ1勝2敗1分)

ヤフオクドーム

 

勝利投手 東浜1勝

セーブ投手 森2セーブ

敗戦投手 野村1敗

 

本塁打

(C)鈴木3号①

(H)上林1号②デスパイネ2号①

 

先発、野村は中盤に被弾し4回1/3を3失点で降板し後続の今村も失点。

打線は散発4安打で鈴木の本塁打による得点に留まる。

攻守で終始圧倒された末の惨敗でシリーズ2連敗。

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あっという間に4連敗で惨敗した一昨年前を思い出すような試合でした。

すなわち、先発が耐えている序盤に得点が出来ずに先制を許しリリーフ陣に抑えられる…。

昨日、驚異的な追い上げを見せはしたもののこういう展開にしてしまった以上は大変苦しいと言わざるを得ません。

特に酷いのが得点圏での弱さ。

昨日も8得点挙げながら適時打による得点はたったの1得点のみ。

この点、遮二無二得点をあげに来る相手チームとはレベルの差を改めて感じざるを得ません。

 

また、ビハインドを背負った場面での中継ぎの質の低さもまた目を覆うばかりです。

昨日は、恥知らずの岡田明丈と中田廉が最低最悪な投球を見せて試合をぶち壊してくれましたが、今日は今村猛がその変化のない表情そのままのやる気の欠片も見られない投球であっさり失点とただでさえ得点機会が少ない試合での勝機をますます遠ざける事となりました。

石川柊太が離脱し昨日8失点したにも関わらず、登板する投手全員が自身の役目を果たそうと必死に投げ続けた相手ブルペンとは試合への意気込みや、必死さ、ひいてはプロ意識において大きな大きな違いがあったという事なのでしょう。

幸い、さほどコントロール良くないにも関わらず走者を背負った難しい場面での投球にジョニー・ヘルウェグが耐えてはいますが、これだけブルペンの質が低いと序盤で得点出来ないとまず勝てないと言い切ってしまって良いかと思います。

まさに実力と選手層の差をまざまざと見せつけられた試合という事です。

一部のトンチンカンなマスコミがビハインドを背負ったうえに出塁機会が少ない試合であったにも関わらず「盗塁を決められないから得点出来ない」などと書いてますが、上記の事はそんな些細な問題以上に重要かと思います。

日本シリーズ第3戦 ⚫「遠すぎた橋」(カープ2018)

福岡ソフトバンクホークス9-8広島東洋カープ

日本シリーズ第3戦(カープ1勝1敗1分)

福岡ヤフオクドーム

 

勝利投手 ミランダ1勝

セーブ投手 森1セーブ

敗戦投手 九里1敗

 

本塁打

(C)安部1号①鈴木1号①鈴木2号②安部2号④

(H)デスパイネ1号①高谷1号①

 

先発九里はメヒアのエラーなどで4回1/3を3失点し、後続も失点を重ねる。

打線は中盤以降に安部の満塁弾などで1点差まで迫るも及ばず。

乱打戦の末、失策と投壊が響き今季、ポストシーズン初黒星。

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2011年以降、本拠地での日本シリーズは全勝という対戦相手。

主軸である筈の3番がまったくの役立たずのお荷物でしかなかったにも関わらず、6点差から驚異の追い上げを見せた終盤。

それだけ見れば、惜敗や善戦という言葉が出てきてしまうのは仕方ないことでしょうが、私はそうは思いません。

 

結局のところ、それだけの物を見せながらもなお敗れたのは序盤のド拙攻に加え投手陣、特に2死から4失点という考えられない恥知らずな投球を見せた岡田明丈や、今季、打率1割台で本塁打も1本しか打てなかった選手にあっさり被弾したまったく緊張感の欠片も見られなかった中田廉のような質の悪い投手を投入せぜるを得なかった層の薄さゆえなのですから。

それらの要素を眺めると劇的な展開で1点差に迫ったとはいえ6点差はやはり「遠すぎた橋」だったという事なのでしょう。

 

この点、8回に思わぬ不覚を取ったもののそれでも要所はしっかり抑えて石川柊太の故障による離脱というアクシデントを乗り越えた相手投手陣とは雲泥の差と言えます。

また、層の薄さという観点では指名打者制を用いてクラッチヒッターであるアルフレド・デスパイネを投入できた相手と異なり、アレハンドロ・メヒアの如き打てない守れない選手のためにしかその枠を使えない点でもやはり層の違いを見せつけらました。

つまり善戦以上に守り負けであり地力の差という事です。

結果的に試合全体に響いたエラーを犯したメヒアについては勿論、彼だけのせいで試合に負けた訳ではありません。

しかし、ここまでの薄い実績と、CSでも同様のシチュエーションからのミスで失点を許しているという点で考えれば、「明日頑張ろう」というのはあまりに甘い考えではないでしょうか。

 

さて、これで星取りは1勝1敗1分。

終盤の追い上げで明日以降は分からないという期待はあるかもしれませんが…。

3番が完全にお荷物と化したままの、こちらに比べてあちらは同じく不審だった4番が完全に復活してしまいました。

第2戦は中軸がしっかりと序盤から得点を稼いで先発を援護して勝った点を考えると、今日のような劇的な展開を期待し続けるようでは厳しいでしょう。

要するにまあ、「最初からちゃんと試合に参加して欲しい」という事です。

日本シリーズ第2戦○「ジョンソンの導き」(カープ2018)

広島東洋カープ5-1福岡ソフトバンクホークス

日本シリーズ第2戦(カープ1勝1分)

広島市民球場(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)

 

勝利投手 ジョンソン1勝

敗戦投手 バンデンハーク1敗

 

先発、ジョンソンが7回1失点と好投を見せリリーフ陣も無失点に抑える。

打線は初回に鈴木の内野安打で先制すると中盤にも追加点を挙げて5得点。

先発の奮闘に打線が応えてシリーズ初勝利を挙げる。

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昨日の打線の低調さと、過去の対戦成績を振り返ると最悪ともいえる対戦相手との相性の悪さから悪夢のシリーズ4連敗の可能性は、正直かなりの確率であったかと思います。

ですから、今日の勝利で結果的にシリーズ全敗の可能性は取りあえず阻止することに成功出来て一安心といったところ。

 

昨日の試合で持ち味が発揮できないままでも負けなかった要因が大瀬良大地の好投なら、今日のクリス・ジョンソンは「お日柄の良さ」にも助けられて、それ以上の好投でした。

序盤からコントロールミスが少なく、途中で丸佳浩が「野球を覚えたての小学生」のような考えられないエラーでピンチを招いてにも関わらず、我慢して最小失点で切り抜けてくれました。

今日の相手先発であるリック・バンデンハークはカープ戦では無敵の強さを誇る好投手で正直、「こんな投手からどうやって得点出来るのか?」という暗澹たる思いに駆られていただけにジョンソンの好投が上手く打線を導いたと言って良いでしょう。

もっとも、最後は明らかに疲労の色が強く最後の甲斐拓也の当たりも運良く松山竜平のファインプレーで防いだ以上は最後まで圧倒的だったとは言えません。

昨日の大瀬良もそうですが、短期決戦という過大なプレッシャーがかかる舞台でレギュラーシーズン同様に100球前後や多少の点差は投手の疲労を測る上であまり参考にはならないという事なのでしょう。

また、この日本シリーズはCSと違い移動日があり比較的潤沢にリリーフを投入できる日程でもあります。

そう考えるとやはり、観点からも6回できっちり交代させるべきだったと思えます。

基本的にこのチームにはかつての前田健太のようなスーパーエースクラスでない主戦レベルの投手ばかりですからその点を踏まえて継投を考えて欲しいものです。

 

打線に関して言えば、昨日は完全に打線を分断していた丸佳浩が待望の安打を放つなど1番から5番までの主軸が躍動してくれました。

もっとも、その後は昨日同様に相手リリーフ陣には軽くひねられた当たりは不安要素。

「逆転のカープ」とこちらが言われるのと同様にホークスも大逆転が大変多いチーム。

今日のようにジョンソンの導きが毎試合期待出来るほど先発投手陣に厚みがないだけに早めに対策を立てられれば良いのですが…。

 

それにしても相手の投手陣は本当に四球が少ないですね。

これは各投手がしっかりとストライクゾーンで勝負出来るだけの球威を持っているという事なのでしょう。

たいしてコントロールもないくせに逃げ回った挙げ句勝手に四球で自滅してくれていたセ・リーグの投手とはレベルが一枚も二枚も上手だと改めて感じると共に、高い出塁率に支えられてきたこのチームにとってはやはり難しい相手だと思えます。

日本シリーズ第1戦 △「前途多難な初戦」(日本シリーズ2018)

広島東洋カープ2-2福岡ソフトバンクホークス

日本シリーズ第1戦(カープ1分)

広島市民球場(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)

 

本塁打

(C)菊池1号①

 

先発、大瀬良は5回2失点で降板もリリーフ陣が無失点で凌ぐ。

打線は初回に菊池の本塁打と松山の適時打で先制するも以降は再三の好機を活かせず。

両チーム投手15人を投入する総力戦の末、史上3例目の初戦引き分けに終わる。

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カープにとっては1985年以来、実に32年ぶりの日本シリーズでの引き分け。

正直、負けなかったと思うべきか勝ちきれなかった試合と考えるべきか大変判断が難しい試合です。

なるほど、松山竜平のエラーで追いつかれた末に微妙極まりない岡田明丈やコントロールが無茶苦茶なジョニー・ヘルウェグ、果ては防御率13点台という壊滅的な中田廉のようなレベルの投手すら投入して勝ち越しを許さなかったという点では負けなかった試合でしょう。

一方で、理想的な形で先制点を好投手、千賀滉大から奪いながらも以降は再三の好機を逃した拙攻という観点では勝てなかった試合とも言えます。

 

しかし、やはりホームアドバンテージを活かせなかった点で考えればやはりこの結果は初戦としては前途多難であると思わざるを得ません。

 

特に決めるべき場面で決められないうちに救援投手が力尽きてしまうというパターンは一昨年前の日本シリーズで体験済みなだけに今回もそれに近い展開になるようで憂鬱になります。

やはり、前提的にストライクゾーンでしっかり勝負出来る投手が揃うパ・リーグのチームの前ではセ・リーグ投手と同じような考えは通じないのかもしれません。

第2戦以降は今日のような先制は勿論、中押しダメ押しという効果的な追加点を取れる展開を期待したいものです。

「『最強で最悪』の相手を前に」(2018年日本シリーズ展望)

CSも3連勝で制し、何とか2年連続で恥をかく事を免れたカープ

 

いよいよ今日から日本シリーズを戦います。

対戦相手は今季、パ・リーグ2位ながらCSを突破し球団史上始めて1位以外から日本シリーズに出場する福岡ソフトバンクホークス

同時に、ホークスはこれで史上2チーム目の「セ・リーグ全球団と日本シリーズで対戦」という快挙も成し遂げた事にもなります。

カープにとっても球団史上始めて1位以外のチームと対戦する事となる日本シリーズ

もっとも、相手が2位とはいえ別段、そこを意識する事は無意味でしょう。

近年のセ・リーグは今季ヤクルトスワローズが意地を見せたとはいえ、基本的に交流戦ではパ・リーグに無条件降伏の状態で、日本シリーズでもここ10年でセ・リーグの球団が勝てたのはたった1度のみ。

つまり、ここ10年で「セ・リーグは『パ・リーグのセカンドリーグ』の略」と揶揄されても仕方ないくらい両リーグの競技レベルには雲泥の差があるのです。

加えて対戦相手のホークスの今季成績は2位とはいえ勝利数がカープと同数(82勝)である事を初めカープと遜色ない、むしろそれ以上の好成績を納めています。

 

 2018年福岡ソフトバンクホークス

※()が2018年カープ

 

82勝60敗1分(82勝59敗2分)

得点数685(721)

失点数579(685)

打率.266(.262)

防御率.390(4.12)

本塁打数202(175)

盗塁数80(95)

 

数字を見れば一目瞭然で、今季のホークスは今季カープの弱点である投手力は勿論、得意である筈の打撃面においても軒並み相手の数字が上回っているという状況。

また、これら以上に問題なのがここまでの両チームの交流戦での対戦における相性。

カープは基本的に交流戦が苦手なチームですが、特にホークスに対しては対戦成績が35勝17敗と大幅に負け越していてもっとも苦手としているチームの一つです。

 

ホークスと言えばカープ同様に長らく「短期決戦に弱い」とも言われてきましたので、そこにつけ込む隙はあると思っているファンもいるかもしれません。

しかしそんなものは、今季始めて1位以外から日本シリーズの出場を果たした事からもわかる通り、もはや昔の話です。

何より、日本シリーズでは今世紀に入ってホークスはまだセ・リーグの球団には負けていません。

…と、ここまで書いてみてどう考えても勝てる見込みがない完全無欠の相手としか思えず胸が痛くなってきました。

 

一昨年、昨年と惨敗を喫し、もはや当分巡ってくる事がなかったであろう日本一を狙う機会を再び得られたにも関わらず、最後によりによってこんな最強かつ最悪な対戦相手を送り込まれるとは…。

 

その身の不幸を呪うしかありません。

 

 

しかし、更に細かい数値を見ると一応、付け入る隙は無きにしもあらずとも思えます。

例えばOPSは両チームとも互角ながら出塁率と四球数ではホークスがそれぞれ「.326」「408」に対してカープは「.431」「599」と上回っており比較的「打てなくてもしっかり塁を埋める」はカープの方が出来ているともいえます。

 

 2018年福岡ソフトバンクホークス

※()が2018年カープ

 

OPS .777(.780)

出塁率.326(.431)

四球数408(599)

 

また投手への援護率に関してもホークスが「4.93」に対してカープは「5.35」と比較的先発投手の好投には報いている形。

短期決戦においてセイバーメトリクス的な数値の比較はあまり意味がないかもしれませんが、序盤でしっかりと先発が試合を作り打線が早いうちから援護するというCS第1戦、第2戦で見られたような展開をいかに多く作れるかという事でしょう。

実際に、さほど得点圏打率が良くないとはいえホークス以上の得点を稼げている理由は出塁率の高さに裏打ちされた得点機会の多さなのですから。

 

 

上にも書いたように相手が2位のチームとはいえ、セ・リーグの完全上位互換たるパ・リーグの上位チームでありこれまでの両チームの経験の数で言えば、胸を借りるのは我々の方です。

つまり、負ける事は恥ではなく勝った方が驚きの相手ですから、CSとは異なりそれは挑戦者の立場でいられるという事です。

従って、まずは個々の選手があまり固くならずに、持ち味を出すという事を期待したいと思います。

 

思えば、四半世紀も優勝から離れもはや、2度と優勝する事がないと思われていたばかりでなくぶっちぎりの最下位候補だった2016年からチーム史上初のリーグ3連覇という奇跡を起こして来たカープ

 

今再び、それを上回る奇跡を起こすことを期待したいものです。

CSファイナルS第3戦 ○「2年ぶりの雪辱、4年前の復讐劇」(カープ2018)

広島東洋カープ5-1読売ジャイアンツ

クライマックスシリーズファイナルステージ第3戦(カープ3勝)

広島市民球場(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)

 

勝利投手 九里1勝

セーブ投手 フランスア 1セーブ

敗戦投手 今村1敗

 

本塁打

(C)丸2号①

 

先発九里が5回2/3を1失点で抑えるとリリーフ陣は無失点。

打線は2回に野間の適時打で先制すると丸の本塁打、相手のエラーなどで加点。

最後はフランスアが1回1/3を抑えて2年ぶりの日本シリーズ進出を決める。

菊池が自身初のシリーズMVPに選出。

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まずは昨年、球史に残る汚点を残した忌むべきコンペティションを今季は笑顔で終えられた事を嬉しく思います。

しかも、今季は勝率5割に満たないチームが相手と「勝って当然。負けたら恥」としか言えないようなシチュエーションですから個人的には、試合が終わる瞬間までイライラしながら見ていたのでなおさらです。

そういえば、カープが始めてプレーオフに出場して勝ち進んだ時は相手チームと、まったく逆の立場でかつ今季のあわせ鏡のような結果だったのを思い出します。

更に個人的な事を言えばあの時は東京ドームで観戦していましたが、眼の前で相手の胴上げを見せられたばかりか、通路で誰かのゲ⚫を踏んでしまったりと散々だったのを今でも覚えています。

期せずして今日はあの4年前の復讐劇にもなりました。

あの時の盛り上がりがカープの今に繋がった側面は否定できませんからプレーオフ自体の廃止云々を言う資格は私にはありません。

しかし正直、勝率5割に満たないチームに対してはもっと大きなペナルティなりハンデなりを課すべきかと改めて思えます。

 

試合の方は、今季の優勝決定試合で躍動した九里亜蓮が今日も決定的な試合であの時ほどではありませんが、良い投球を見せてくれました。

正直、5回までもてば御の字と思っていたのですがなんと無安打投球。

6回に安打を許すとその後はあっさり連打を浴びて失点して降板した辺りは残念ですがよく投げてくれたと思います。

この九里に限らず、このシリーズは先発投手が独特のプレッシャーがかかる試合で実力のわりには十分試合を作ってくれたのが大きかったかと思えます。

一発こそは出るもののあまり打線の繋がりが抜群だったと言い難かっただけに落ち着いて終盤まで試合を運べたのは何よりです。

もっとも、そこにはやたらとポップフライを打ちまくる相手打線の不可解な打撃に助けられたというのもありましたが…。

 

また、今日は守備での致命的な相手のミスにも助けられて打線はようやく5得点。

誰も彼もが打ちまくるハチャメチャな試合を繰り広げる向こうのリーグのプレーオフのようにとまでは言いませんが、3番から5番まで得点圏で適時打なしとは頂けません。

MVPの菊池涼介は昨日の本塁打や今日の再三に渡る攻守が評価されてのMVPでしょうが、打率3割に満たない選手が受賞している時点で打線がさほど打てた訳ではないという証左かと思えます。

良い投手が優先的に登場する短期決戦故に大量得点は困難なのは分かりますが、逆にいえば少ない好機を物にできる事が出来ないなら次のステージは難しいように思えます。

次の舞台が埼玉なのか福岡なのかは分かりませんが、この辺りは修正して欲しいものです。