吹けよ風!打てよアレン!!

カープと趣味の日記

「県北の星」

 

優勝の余韻も冷めやらぬ今日、こんなニュースが入ってきました。

 

梵 英心選手退団のお知らせ

 

梵英心選手と次年度契約について話し合いを行い、本人の「金額にかかわらず、出場機会を求め他球団をあたってみたい」という意思を尊重し、自由契約という形をとり、退団することになりましたのでお知らせします。

 

http://www.carp.co.jp/news17/n-279.html

 

 

野手としては小早川毅彦以来の新人王も今や37歳。

そして、チームが連覇を達成したこ2年間で放った安打は「0

そういう、彼が置かれている状況を考えるとこの結果は申し訳ありませんが、意外ではありませんでした。

 

しかし、彼が一番輝いた時期を思い浮かべると、やはり寂しい気持ちにはなります。

 

思えば2005年。

彼が主に守ったショートのポジションで言えば、野村謙二郎は引退し、希望の星であった筈の尾形佳範は選手生命を左右する大けがで離脱し、東出輝裕木村拓哉は低迷。

センターラインに大きな穴が空き、チームも最下位に転落するというシーズンでした。

そんな年にドラフトで入団した県北出身の珍しい名前の内野手

守備力、走力、パンチ力と兼ね備えたその姿はまさに野村謙二郎の再来のようで、背番号「32」のユニフォームを着るファンを市民球場で見る事がどんどん増えていった事を今でも覚えています。

同じく、県北出身の永川勝浩と同様に新人時代はまさに救世主でした。

 

素直に言わせて貰えれば、私自身が見に行った試合でほぼ必ず試合に出ていた選手であるにも関わらず、不思議な事に梵に関して印象に残る場面はパッと思い浮かびません。

というのも、その大部分で攻守共にそつのないプレーを見せていて他の選手の活躍に紛れ込んでしまい、だからこそエラーなど悪い印象が目立ちがちだったからでしょう。

逆にそれを10年近くも続けていた事こそがこの選手の素晴らしいところなのかと思ってしまいます。

これは、彼と同い年でペアを組んでいたい東出輝裕にも同じ事が言えますが…。

とはいえ、そんな彼もゴールデングラブ賞盗塁王に輝いた2010年などを除けば低迷した時期も多かったのも確かです。

当時は今より遥かに選手層が薄いチームにあって、彼のような何でも出来そうな選手には、守備の要として、チャンスメーカーとして、はてはクラッチヒッターとしてと、様々な役割を求めざるを得ないという状況も多少なりともあったかと思います。

あくまで私の推論ですがそんな現実が、彼にとって悲劇だったのかもしれません。

 

しかし、旧市民球場と新市民球場という二つの球場を股に掛けて、チームの守備とど真ん中を守り続けた彼の姿はやはりかけがえのない思い出です。

チームを救うかのように思えた選手との出会いと、チームの過渡期という難しい現実。

彼が股に掛けたのは球場だけでなく、そういう少し切ない部分もありましたが、それも今となってはまた良き思い出。

 

退団以降、彼がどのような道を選ぶかは未定です。

しかし、出来ればあと10本と迫ったプロ通算1000本安打を新天地で放って欲しいと願わずにはいられません。

 

決めろ!足とパワーで!!

打てよ英心!!!!!

 

と。

 

10/2 ●「大荒れの最終戦」(カープ2017)

横浜スタジアム13-7広島東洋カープ

25回戦(カープ1213)

横浜スタジアム

 

勝利投手 ウィーランド 102

敗戦投手 中村祐 54

 

本塁打

(C)曾澤6号③田中8号①

(BY)ロペス30号②筒香27号①28号①ウィーランド3号①梶谷21号①

 

大乱調の先発岡田が、37失点でKOされると後続も悉く打たれ13失点。

打線は一発攻勢で逆転、同点に持ち込むも空砲。

投手総崩れの大荒れの試合で敗戦し2年連続リーグ全球団勝ち越しを逃す。

田中は球団史上初、遊撃手として2年連続フルイニング出場達成。

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2年連続での「レギュラーシーズン完全優勝」がかかった試合でしたが、大荒れの試合の中で見事に夢と散りました。

本質的にはこの試合は消化試合であり調整の場。

しかし、それを差し引いても残念に思えるのならばその責任は専ら、先発の岡田明丈にあるでしょう。

初回から4失点なら「いつもの『突発性打ち込まれ症候群』が初回から出たか…。」で済むかもしれませんが、曾澤翼の劇的な逆転弾が逆転弾の直後に投手に逆転弾を打たれる時点でもはやそれ以前です。

打ったジョー・ウィーランドは確かに対カープ戦では「投手なのに打者としてだけカープキラー」という不可思議な存在ではありますが、そもそも逆転して貰った直後にあっさり連打を浴びる時点で論外でしょう。

大変残念ですが、今日に限らずここ最近の低迷ぶりを鑑みても、岡田はプレーオフ以降では起用できないという事がはっきりしたと言いきって良いかと思えます。

 

この岡田の無様極まりない投球に引きずられるかのように残りの投手も、軒並み総崩れ。

今日の試合に投げた投手は軒並み5試合目以降の先発か、ビハンドでの登板がせいぜいな投手が大半ではありますがそれにしても残念です。

特に佐藤祥万に至っては本人やそのファンの皆さんには大変申し訳ありませんが、これが現役最後の登板と見なすべきでしょう。

 

もっとも、その祥万の後を受けて決定機的なピンチを防いで「泥中の蓮」の如く輝いた藤井

晧哉のような例外は無きにもしも非ずですが、全体的には戦力の上積みは皆無と言って良いでしょう。

決して選手の層や質としては万全とは言えない状況だけに重苦しさすら感じます。

まあ、今後のフェニックスリーグ含めた調整に期待するしかないですね。

 

ところで、この試合で田中広輔は遊撃手としては球団史上初の2年連続フルイニング出場。

これは、これまで球団の歴史を彩ってきた高橋慶彦や、野村謙二郎といった名選手たちですら辿り着けなかった快挙。

今季のチームが投手陣は勿論、野手陣においても昨季に比べて故障者が少なくなかったにも関わらず転落を免れたのはこの田中含めた「タナキクマル」というセンターラインが安定したパフォーマンスを発揮したからに他なりません。

特に、特に難しいポジションを守り続けた田中広輔の貢献は計り知れません。

2014年の何となく行った神宮球場で偶然、プロ初ホームラン(確かビデオ判定でした)を見た選手がここまでの選手になるとは…。

本当にファン冥利につきますね。

 

 

9/30 ○「若い力」(カープ2017)

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横浜DeNAベイスターズ1-5広島東洋カープ

24回戦(カープ1212)

横浜スタジアム

 

勝利投手 今村35

敗戦投手 田中健13

 

本塁打

(By)宮崎14号①

 

先発、ジョンソンは本塁打で失点も無難な投球で51失点。

打線は、相手継投の前に抑えられる展開も、延長10回に新井と坂倉の適時打で勝ち越し。

主軸と若手が威力を発揮して2連勝。

メヒアが来日初打点、坂倉がプロ初安打&初打点、藤井がプロ初登板をそれぞれ記録。

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球場まで足を運んだ身としては大変、言い辛いのですが今日に関しては、勝敗はどうでも良かった試合と言えるでしょう。

それはタイトル狙いで、丸佳浩と田中広輔の打順を入れ替えたスタメンを見れば明らかでしょう。

もっとも、これは完全に裏目に出て丸、田中広輔ともに無安打で「いつも通りの打順でやった方がマシだった」という事になりましたが…。

 

一番の注目はクリス・ジョンソンの投球内容だったでしょう。

今季は同姓同名の別人が来日しているのではないかと思えるぐらいに、不振を極めておりますが、それでもリソース不足気味な先発陣にあっては頼りにせざるを得ません。

ですから、失点したとは言え、ほとんど無駄な走者を出さずに5回までに60球程度の今日は内容的にはまずまずホッと一息といったところでしょう。

 

また、ジョンソンと並んで注目だったのは、優勝決定前後から不振に陥り、久しぶりの登板となった今村猛

失点すればサヨナラ負けという場面で、ホセ・ロペスや筒香嘉智といった長打のある打者をしっかり抑えてこれまたファンを一先ず安心させる事に成功した形。

 

二人とも今後の戦いでは不可欠な投手だけにここでこういう結果が出たのは何よりです。

もっとも、二人のこの結果には相手打線は2008年や2015年の我々同様に3位争いの中で完全に硬くなっていたというのも関係あるでしょうが…。

 

正直、ここまで見ると試合結果に関してはあまり関心がなくなってしまうのですが…。

しかし、上記のとおりプロ初登板の藤井晧哉(大変読みにくい漢字だ)首位打者の宮崎敏郎を含む相手打線を無失点に抑えると、同じくプロ入り初マスクの坂倉将吾が延長戦でポテンヒットとはいえプロ初打点と躍動。

漸く打点を挙げたアレハンドロ・メヒアや、あの「まともに打席に立つ事自体がまれ」と言っていい上本崇司ですら3年ぶりに安打という「椿事」も含めた意外な「副産物」であれよあれよと勝利を勝ち取る事が出来ました。

 

特に坂倉はウエスタンリーグでも打率2(1位はメヒア)で「由宇ウォッチャー」のファンにとっても期待の星。

それが初安打、初打点で初のお立ち台となれば期待は膨らむというものです。

 

もっとも、大きく試合に影響を与えたのは先発のジョンソンの投球だったり、勝ち越し打を放って坂倉の適時打の呼び水になったのは新井貴浩であったりしますし、彼らの活躍がこの後のプレーオフ以降に直接影響を与えるとまでは言えません。

しかし、彼らのような若い力の躍動が中堅以下の選手たちに何らかの影響が出れば良いかと思えます。

 

 

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今後のチケットの確保が困難な為、個人的には恐らく今季の現地観戦は最後となりました。

当然ながら、この横浜スタジアムでの観戦も最後です。

ひと昔前のこの球場といえば、土日のカープ戦であっても内野指定席なら余裕で買える時期があったくらいに不入りな球場でした。

また、失礼ながら3塁側にはほとんどカープファン専用という雰囲気すら長い事ありました。

しかし、今のこの盛況さはどうでしょう?

何より3塁側であってもカープファン以上に熱いベイスターズファンが大勢駆けつけている現状は昔に比べて隔世の感すらあります。

それも、建ぺい率などの問題もあり大規模な改修がしにくい球場であるにも関わらず、ハード面、ソフト面で球場の魅力をアップさせ続けて来たベイスターズ球団の努力の結晶と言えるでしょう。

かつてはお荷物同士のブービー争いとも言えたこのカードも日本のプロスポーツでも人気・実力ともに屈指のカードとなりました。

 

試合が終わった後のグランドを眺めて、最後に残ったベイスターズエールを飲み干しながらその幸せを噛みしめました。

そして、また来年もそれ以降もここに来たいと願わずにはいられません。

 

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2017年観戦成績

201181

 

広島211

神宮8341

東京ドーム33

横浜422

西武ドーム211

 


 

 

9/28 ○「最終電車」(カープ2017)

 

広島東洋カープ3-1東京ヤクルトスワローズ

25回戦(カープ1771)

広島市民球場(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)

 

勝利投手 大瀬良102

セーブ投手 中崎4110セーブ

敗戦投手 原樹311

 

本塁打

(S)坂口4号①

 

先発、大瀬良は初回以外、毎回安打を浴びながらも71失点で抑える。

打線は3回までパーフェクト投球を許すも中盤に打線が繋がり3得点。

大瀬良の久しぶりの好投が光り今季レギュラーシーズン最後の本拠地戦を勝利で終える。

大瀬良は新人時代以来3年ぶりの二ケタ勝利。

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防御率WHIPなどの各種データを見る限り残念極まりない数字が並んでいたわりに勝ち星は増え続け、8月までに8勝を挙げていた大瀬良大地。

しかし、チームがマジックを点灯した直後から足を引っ張り続けた末に今日が二ケタ勝利を目指すうえで最後の登板でした。

とはいえ期待は薄く、序盤だけで言えば、「大瀬良が打たれるのを待つだけの試合」だったようにすら思えます。

むしろ、相手先発の方がよっぽど良い投球をしていた訳なのですが…。

しかし何とか、7回まで投げ切って最終電車に駆け込むかのような二ケタ勝利となりました。

とはいえ、これでプレーオフも安心とは言えないでしょう。

少々、失礼な言い方になりますが、そもそも対戦相手自体が連敗中でかつ、順位も確定してモチベーションがかなり下がっている状態ですからあくまで参考と考えた方が良いかと思えます。

何より、7安打も浴びて圧倒的に抑えたとは言い難いのですから…。

 

打線は、原樹理相手に3回までパーフェクトを許すという展開でしたが、1番~3番…すなわち「タナキクマル」が無理矢理こじ開ける形で得点は出来ました。

この9月は松山竜平が月間成績上位を独占する活躍を見せてサビエル・バティスタも続いているのですが、やはり最後に頼りになるのは打線の上位と守備のセンターラインを固めるこの3人という事が改めて分かります。

一方、安部友裕プレーオフ出場が微妙な状況にあって西川竜馬が打てたのは一安心。

今日の試合で庄司隼人が粘りを見せた一方で、報道によれば新井貴浩が三塁の守備練習をしていたとの情報もありますが、ファーストチョイスはやはり西川しかいませんからね…。

 

 

ところで、この試合でカープは主催試合の動員数が球団記録となったそうです。

その数なんと2177554人!!

春先でのチケット争奪戦の異常なまでの過熱ぶりからある程度は予想されてはいましたが、やはり凄まじい数字です。

私が、10代の頃なんてその半分以下でしたからので、改めて隔世の感を抱かざるを得ません。

「強ければ客は来る」

他にも要因は色々あるでしょうが、まずはそういう単純明快な図式をこうやって体現出来たのは素晴らしい事だと思います。

育成と結果の両立(カープ二軍優勝によせて)

先週の一軍の連覇に続いて、二軍が26年ぶり9回目のウエスタンリーグ優勝を果たしました。

一軍も優勝まで随分長い事待たされましたが、それに歩調を合わせるように二軍の優勝も気づけば四半世紀も待って歓喜を迎える事になりました。

 

二軍の優勝といえば一つの情景を思い出します。

 

あれは私が小学生低学年だったころ、父に連れられて市民球場で見た1991年のファン感謝デーの事。

そこで貰ったパンフレットで一軍と二軍が兄弟優勝を果たしたという風な事を書いてあって、この時私は初めて二軍にも優勝という概念があるという事を初めて知ったのを覚えています。

と、同時に「一軍が強ければ二軍も強いんだな」と何となく考えたのも併せて記憶しています。

 

最初に書いておきますが、実は私は二軍の試合に足を運んだ事はさほどありません。

そんな私が、この事を書くのは「日本プロ野球最後の秘境」とも言われる交通の不便さを物ともせず由宇球場に足を運び続けて来たファンの方の手前お恥ずかしい限りですがちょっといくつ書いてみたいと思います。

 

ご存知の通り、良くも悪くも「カープは育成のチーム」と言われています。

そういうチームにあって二軍は育成の場であるから勝敗は二の次という考えはありました。

勿論、勝敗に拘るあまりに若く実力の不足している選手でも我慢して起用できなければ二軍の意味はありませんが、一方で勝敗への拘りがない試合を繰り返すだけの選手が一軍で活躍出来ないのではという疑問もありました。

現に二軍の成績が低迷していた時期で一軍に抜擢されるほどの選手が育成出来た事例は多くなかったように思います。

 

しかし、今季は故障者が昨季より多いなかで中村祐太などがその穴を埋める活躍を見せる事ができているのは決して二軍の好成績と無関係とはいえないでしょう。

「技術を鍛えるのは勿論のこと、試合に勝つことで自信をつけさせる。」

その結果が二軍に留まらない成果として兄弟優勝という形で結実したと思えます。

 

また、一軍ではまったく活躍出来ず最終的に獲得が悲劇でしかなかったラミロ・ペーニャのような選手ですら二軍では貢献して若い選手が勝利を実感できるサポート役にもなっていた事も注目されます。

即ち、補強の結果が直接一軍で結実しなくてもそれが二軍の活性化に役立つ事で間接的には一軍の成功へ繋がるという事。

一軍、二軍ともに優勝すれば「育成が出来ているから補強は必要ない」という考えに捉われがちですが、そうではないのです。

 

「今は金の時代だが、いつかは鉄の時代や鉛の時代も来る」という風な事をどこかの球団のオーナーが最近言っていたそうですが、大事なのは来るべき苦難に怯えて備えるより、むしろそれを少しでも防ぐ努力ではないでしょうか?

 

いずれにしても、育成と結果の両立というある意味一軍以上に難しいミッションがこういう形で成就したのは素晴らしい事です。

 

この結果をもたらした選手やスタッフ。

そして何より球場開場以来、チームを支え続けてくれた由宇町の方々。

本当におめでとうございます。

カープの1週間振り返りと展望 (9月19日週)

 

9/21()VS阪神5-7(H)

9/22()VS読売○5-0(H)

9/23()VS読売○3-2(H)

9/24()VS ドラゴンズ●2-3×(A)

 

今週の成績

22

 

年間成績

86504(優勝)

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優勝が決まって2年連続で率先して消化試合を始める栄誉を得た今週。

こうなると、注目が集まるのはプレーオフに向けての準備と個々の成績なのですが…。

いずれの観点からも何ともいえない結果となってしまいました。

まず、試合自体は読売戦こそは連勝しましたが、残り2試合はいずれも先行しながも逆転負け。

特にプレーオフで対戦する可能性が高い阪神戦に至っては、5点差をひっくり返されるという酷い試合で、本拠地での優勝セレモニーをぶち壊しにする形となりました。

この酷い試合の「主役」となった大瀬良大地は、到底二ケタ勝利からは程遠い投手である事を改めて示した形です。

その大瀬良。

明日の本拠地最終戦での先発となり再び二ケタ勝利を目指す形となりましたが、勝ち星のわりに投球内容が微妙な投手にそこまでする義理があるかは疑問です。

まあ、クリス・ジョンソンの状況次第ではプレーオフでも先発する可能性が濃厚な投手ですから出来るだけいい形でレギュラーシーズンを終えて欲しいという事ですから仕方ありませんね。

正直、他に先発ローテを代われそうな投手はいないのですから。

そう考えると、プレーオフを戦ううえで先発の駒不足は深刻に見えてきます。

 

もう一つ、非常に深刻に見えるのが安部友裕の登録抹消。

優勝決定試合での死球が原因だそうですが、彼を欠くとなると事実上三塁は西川竜馬一択でしょう。

小窪哲也を上げて何とか穴を埋めようとはしていますが正直、プレーオフという舞台で起用するのは二の足を踏まざるを得ません。

しかし、では小窪以外で上げられる選手は…と言われると困ってしまいます。

ラミロ・ペーニャは外国人枠の都合上起用は困難ですし、美間優槻にしてもこれまでの一軍での戦績から考えると小窪と大差はないように思えます。

こうなると、堂林翔太の名前を挙げる方もいるかもしれませんが…申し訳ないですが彼はもはや内野手ですらないので問題外です。

優勝したとはいえ先発が頼りないチームにあって、決戦を前に攻守で大きな穴が空いた形になったのは残念です。

 

ところで個人記録の話に戻りますと上記の大瀬良に限らず、その他野村祐輔九里亜蓮といった投手が二ケタ勝利に王手をかけてはいます。

残りの試合数から考えると3人を無理やり二ケタ勝利投手にするのは可能でしょうが、それよりは重要なのは薮田和樹でしょう。

春先にリリーフとしてことある毎に登板した挙句、苦肉の策で起用された先発で好成績を残してくれていた訳ですからそれには報いたいところ。

恐らく土曜日あたりに先発でしょうが、それでダメなら最終戦5回だけ投げさせて無理矢理、菅野智之に並ばせるという最終手段を使ってでも最多勝は取らせ欲しいものです。

勿論、そんな事をすれば他チームのファンからも恐らく最終戦の先発を務めるであろう野村祐輔のファンが黙っていないでしょうが…。

ここまで頑張った彼を考えるとご一考頂きたい…。

これはもはや「おとぎ話」ではない(カープ2連覇によせて)

某所で書いた文章の再掲載

 

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これは、あくまで例え話ですが…。

私がジョン・タイターよろしく5年前にタイムスリップして201210月に横浜で行われたカープのシーズン最終戦を観戦した直後の私の前に現れ、こう言ったとしましょう。

 

「おい喜べ。カープ5年後にリーグ2連覇するぞ」と。

 

しかし、それを聞いても5年前の私はそんな言葉は信じなかったでしょうし、それ以前に「ああ…。カープが弱すぎて5年後の私は頭がおかしくなってしまったのだろう」としか思わなかったでしょう。

それは当然でしょう。

 

70年近い球団の歴史の中でもたった1回しか成し遂げられなかったという記録。

それどころか、2リーグ分裂以降で複数回連覇を達成した球団は9回という破格の回数の読売ジャイアンツを除けば実はカープが初なのですから。

そんな昨年の今頃の私ですら考えもしなかった出来事を、5年前は勝率5割すら地平線の彼方の遠い遠い存在だったカープに、ほとんど諦めに近い感情を持っていたあの頃の私に理解できないのは当然でしょう。

 

カープが前回2連覇を成し遂げたのは1980年。

 

その年の出来事の一部は既に歴史の教科書で習っているといっても良いぐらい昔の事です。

個人的な事をいえば私自身も記憶以前の生まれる前の出来事。

今日、甲子園のビジター席でスクワット応援を繰り広げた人たちの大部分だって、自身の父親や祖父から「カープは昔、強かったんよ」という枕詞と共におとぎ話のように聞かされただけの現実感のない事実だったことでしょう。

 

しかし、その「おとぎ話」は私たちの前に現実として現れてくれました。

 

もう我々は遠い昔のカープが強かった時代の出来事の思い出に浸るだけで終わる必要はなくなったという事です。

その事実が本当に嬉しいし、誇らしい。

生まれてこのかた30年以上応援していて報われたいと思って応援していたわけではありませんが、長く応援していてこれに勝る喜びはありません。

この祝祭を与えてくれた選手やスタッフには本当に感謝です。

 

ありがとう!

そしておめでとう!!

永遠なる広島東洋カープよ。

 

2017918

都内某所で栄光の時を見届けながら。

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