吹けよ風!打てよアレン!!

カープと趣味の日記

3/13(水) ○「助っ人は素晴らしいが…」(カープ2019)

広島東洋カープ5-1北海道日本ハムファイターズ

オープン戦(カープ5勝1敗1分)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

勝利投手 野村祐1勝

敗戦投手 上沢1敗

 

本塁打

(F)西川1号①

 

打点

(C)鈴木①堂林①バティスタ①菊池①安部①

(F)西川①

 

投手

※数字は失点

(C)野村①-中村恭-ヘルウェグ-菊池保-フランスア-レグナルト

(F)上沢④-立田①-上原-石川直

 

先発、野村祐は走者を背負いながらも4回を本塁打による1得点に抑えリリーフ陣も無失点。

打線は菊池、バティスタ、會澤の2安打の活躍などで初回から得点を挙げ合計5得点。

主戦投手と主軸が試合を優位に進めての勝利。

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内容でも結果でも目を覆いたくなるような酷い試合を見せつけられた昨日と同じ場所で同じ相手。

しかし、幸いにも今日はその轍を踏まなかったようです。

 

先週、全国的にも見ればさしてレベルが高いとは言い難い地元の社会人野球チーム連合にあろうことか失点を許した野村祐輔は4回1失点とまずまずな結果。

内容的には走者を再三背負いながらもソロホームランの被弾1本に抑える良く言えば「要所を締める」悪く言えば「だらだらとマウンドに立ち続ける」という何とも形容し難い気味の悪い投球。

チーム全体を引っ張る投手としてはこのうえなく頼りないですが、単なる主戦投手の一人と考えればまあ、こんなものなのかもしれません。

恐らく、ここから良くも悪くもない投球を続けて開幕を迎える事になるかと思います。

その野村祐輔からマウンドを引き継いだリリーフ陣は助っ人投手が3人揃い踏み。

ジョニー・ヘルウェグは相変わらず四球が多く微妙な投球だったものの、ヘロニモ・フランスアとカイル・レグナルトの両左腕は素晴らしい投球。

特にレグナルトは3者連続三振で2試合2イニングの登板で5三振と上々の滑り出し。

「左腕不毛の地」で知られるカープにおいて、ジェイ・ジャクソンの背番号を引き継いだこの豪腕に期待するファンは多い事かと思います。

しかし、毎度毎度の事ながら助っ人投手に許された枠は僅かに3。

どれだけいい投球をしてもこの3人が今日のようにそろい踏みする事はありません。

というより、「こんなにリリーフばかり集めても…」という気持ちにもなってきます。

 

打線は相変わらず主力格の選手たちの充実ぶりばかりが目に付きます。

特に今日、2安打放ちながらもオープン戦通算では打率が下がるというよく分からない状況になった會澤翼の好調ぶりは相変わらず。

一方で、西川龍馬始め若手中堅クラスは軒並み無安打で、主力との差はどんどん広がりつつあるように見えます。

中堅以下で今日は目立った活躍を見せた堂林翔太にしてもオープン戦通じて見れば凡庸極まりない数字でしかなく寂しさしか感じません。

「育成でリーグ3連覇した」と健全している以上は、そろそろ目立つ選手がいても良い頃なのですが…。

3/2(火) ●「意味合いが違う『頑張って』」(カープ2019)

広島東洋カープ0-13北海道日本ハムファイターズ

オープン戦(カープ4勝1敗1分)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

勝利投手 マルティネス1勝

敗戦投手 ジョンソン1勝1敗

 

本塁打

(F)横尾3号②

 

打点

(F)西川①鶴岡④中田②近藤①横尾③田中①松本①

 

投手

※数字は失点

(C)ジョンソン⑥-矢崎④-島内-中村恭-九里②-中田①

(F)マルティネス-ハンコック-西村-藤岡-浦野-鍵谷-公文

 

先発、ジョンソンが2回6失点でKOされると島内、中村恭平以外の後続も打ち込まれ13失点。

打線は、散発3安打と奮わず無得点に抑えられる。

序盤から投打で圧倒される惨敗でオープン戦初黒星を喫する。

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不思議な事にここまでオープン戦通じて無敗でいたカープですが遂に土がつきました。

というより泥を思いっきりかぶったと言って良いかもしれません。

やはり、リーグ3連覇を達成したとはいえ「パ・リーグの2部リーグ」のチャンピオンでしか我々はエンジンのかかってきたパ・リーグのチームには永遠に勝てないのではないかとすら思えます。

 

先発のクリス・ジョンソンは初回からまったくお話にならない投球で2回には打者一巡を許す来日以来では最悪の投球。

大瀬良大地がイマイチで、野村祐輔は相変わらず頼りなく、残りのローテーション候補も軒並みお話にならない状況で主戦クラスがこれでは先が思いやられます。

このままでは開幕投手からローテーション崩壊の可能性も十分出てきたと言っても言い過ぎではないでしょう。

とはいえ、ジョンソンのような現状では代えの利かないレベルの投手だと、どれだけオープン戦で酷い投球を見せても「開幕以降は頑張って」と思うしかありません。

 

ですが、この「頑張って」という言葉。

ジョンソンのような実績と言う名の権利を持つ投手とそうでない投手では意味合いが違います。

まず、ジョンソンの大量失点を受けて、急遽2番手に登板した矢崎拓也。

正直、私には何故彼のような投手が未だに1軍に帯同しているのかが不思議で仕方ないのですが、当然というべきか打ち込まれて1死も取れずに降板で開幕1軍の芽は完全に潰えました。

次に、最後の登板した中田廉

これまた相変わらずの迫力のない投球でこれまたあっさり失点して改めて限界を見せた形。

彼らのような後のない投手たちにとっての「頑張って」は「由宇で今年も頑張って」という意味になってしまうという好例です。

 

本来なら2番手で登板予定だった九里亜連はまったく緊迫感の欠片もない9点差からの登板。

昨年終盤での活躍から飛躍を期待されながら出遅れて未だにローテーション争いに加わっている時点で情けない限りですが、こんな気の抜けた気楽なシチュエーションでも集中力と持久力の無さを見せて2失点。

はっきり言って失望しかありません。

 

というより、今日はまともな結果を残したのは、ビギナーズラックが続く新人の島内颯太郎と、今更感しかない中村恭平だけ。

あまりにも低レベルな投手陣のローテーション争い及び、1軍争いが主戦クラスの躓きによってこうも簡単に露呈してしまうのは情けない限りです。

『義経千本桜 「すし屋」』『熊谷陣屋』(歌舞伎観劇記)

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長年愛用してきたオペラグラスを買い替えた。

以前、使用していたものは旧歌舞伎座の幕見席の受付で購入した玩具のような代物だった。

それはそれで気に入って使っていたのだがさすがに10年近く使った為か、ボヤけて見えるようになってきたのだ。

秋葉原の某家電店で購入した新品のオペラグラスを鞄に積めながら、またしても旧歌舞伎座が古い思い出になっていくのかなと思った。

建て替えの前後に名優たちが鬼籍に入った事と同じように…。

 

2月は日を分けて昼の部に「すし屋」、夜の部に「熊谷陣屋」を観劇。

かたや、尾上松緑が初役を務める新鮮な舞台である一方で、かたや人間国宝中村吉右衛門の先代から引き継ぎ続けたお家芸という対象的な舞台。

しかし、どちらも源平の合戦を題材にした演目であり、作者には並木千柳がいずれも関与しており、何よりも両方の舞台で共通するのは使命の為に自身の家族ですら差し出すという狂気にも似た忠節と、その後に溢れ出る哀切かと思う。

「親が子の為に何でもしようとする姿を浅ましいと思ってはいけない」というような文章を二人が生きた時代の更に少し後に草案で硯に向かっていた吉田兼好が「徒然草」に残しているが、この認識は現代人もこの舞台が作られた江戸時代の人間も同じなのかもしれない。

 

尾上松緑が初役と努めた「いがみの権太」は無頼な生活を送った挙げ句、親を騙して金をせしめようとするどうしようもない親不孝者だが、実は親孝行をする機会を伺ってもいる小悪党。

父親を欺いてまで平維盛一家を助けた末に、誤解した父に刺されるのだが、最後の最後に源頼朝に自身と家族の命がけの計略があっさり露見したばかりか、その温情で最初から平維盛を逃がすつもりであった事が判明しての幕。

改心して親に尽くそうとしたにも関わらず、その努力が台無しになってしまうというある種の滑稽さと残酷さが入り混じっている場面だが、権太の末期の独白は、それらを超えて家族を思う一途さに満ち溢れていたように思う。

演じた尾上松緑はその口跡の良さと押し出しで小粋で愛嬌のある小悪党を初役とは思えないぐらいのハマり役。

以前、同じ「義経千本桜」で「平知盛」を努めた舞台を見たが、それに比べると何故これまで演じる機会がなかったのか不思議に感じるぐらいで、是非また見てみたいと思いさせてくれた舞台だった。

 

一方、中村吉右衛門が熟練の業を見せた「熊谷次郎直実」は勇猛さと知性を兼ね備えた武人。

息子を心配して戦場からやってきた妻・相模を叱りつける無骨さを見せる一方で、旧恩のある藤の方には頭が上がらない生真面目さ。

そして、藤の方の子である平敦盛源義経の命により守る為に自身の息子である小次郎の首を差し出す狂気にも似た忠誠心を見せる。

そんな彼が必死の形相で真実を隠し続けた末だからこそ、最後に父親としての悲しみと殺した息子への思いを溢れさせる幕がより際立つ。

ところどころでそれとなく匂わせながら、最後まで自身の気持ちをあまり表に出さない熊谷。

匂わせすぎればわざとらしいし、そっけなく勤めれば最後の独白が嘘くさくなってしまう。

その辺りの塩梅が良く効いていて嫌みさやくどさをまったく感じないのが吉右衛門の熊谷だったかと思う。

やはり体力的に厳しいのか口跡が以前ほどではないように見えたが、それでも至芸。

この吉右衛門の舞台を私達はあと何回見られるであろうか…。

そう考えると、やはりオペラグラスを買い替えたのは正解だった。

一番の山場である制札の見得を始め、多くの場面が表情までくっきりと見えて芝居により集中できたように思えた。

新しく手に入れたものによってもたらされた恩恵によって古き良きものがより輝いて見える。

そういう事も悪くはないのかもしれない。

 

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3/9(土)◯「広がる明暗」(カープ2019)

カープ12-5ベイスターズ

オープン戦(カープ4勝1分)

福山市民球場

 

勝利投手 大瀬良2勝

敗戦投手 京山1敗

 

本塁打

(C)鈴木2号④

(BY)ソト2号①

 

打点

(C)菊池②西川②坂倉①會澤①鈴木④メヒア①曽根①

(BY)ソト①柴田①宮本①楠本①伊藤光

 

投手

※数字は失点

(C)大瀬良③-矢崎①-菊池保-今村①-一岡-中崎

(BY)京山⑧-中後②-坂口②-砂田

 

先発、大瀬良は初回から一発を浴びるなど5回3失点で、後続も失点を重ねる。

打線は3回に安倍のオープン戦初安打をきっかけに逆転するとその後も得点を重ね12得点。

投手陣がオープン戦最多失点の一方で、打線は最多得点で逆転勝利しオープン戦4連勝。

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今季唯一、カープの試合が開催されるだけあって超満員となった福山市民球場でのオープン戦。

オープン戦最多かつ今季初の二桁得点とド派手な試合になっただけに詰めかけたファンをおおいに喜ばせたかと思います。

特に先週に続いて素晴らしい本塁打を見せてくれた鈴木誠也と、打率が0.800と天文学的な数字に到達してしまうぐらいにオープン戦通して好調の會澤翼の充実ぶりは逆に良すぎて心配になってくるほどレベルです。

また、ここまで空白地帯とも言えた3塁に関しても不振を極めた安倍友裕が漸く待望の安打を放ったかと思えば曽根海成も続いた事でとりあえず人心地つけた印象。

とはいえ、今日の相手投手陣は先発の京山将弥を始め、主戦クラスとは言い難い投手ばかりですから話半分で見ておくというのが今は良さそうかもしれません。

何より坂倉将吾が力ない犠牲フライで打点こそおっとり刀で挙げたものの攻守で拙さを見せるなど、若手中堅に関しては一旦諦めざるを得ない段階になってしまったようですし…。

 

一方、投手陣は打線とは打って変わって不安ばかりがますます増大するかのようです。

前回2試合でいずれも初回に失点した大瀬良大地は今日も学習能力なく初回に失点し、その後も打ち込まれて5回3失点という酷い結果。

確か彼は前回登板後に「試していた事が上手くいかなかった」などと呑気な事を言っていましたが、そもそもこの酷さでは彼が一体何を試そうとしたのかすら私にはさっぱりわかりません。

現状、オープン戦を通して見ても一応アピールが出来ている若手・中堅が床田寛樹のみで昨年以上にレベルの低下が著しいカープのローテーション争いですが、それをクリス・ジョンソン共々引っ張る筈の投手としてはあまりに頼りない姿でしょう。

おまけに野村祐輔に至っては全国的に見てもたいしてレベルが高いとは言いがたい広島の社会人野球連合との試合であっさり失点を喫している状況。

正直、まともローテーションを組めるのかどうかすら危うくなってきているようにすら思えてきます。

そう考えると今日は大勝であると共に、投打で明暗が分かれてしまったと言えるかもしれません。

3/5(火)◯ 「4枠目争いにしては…。」(カープ2019)

3/5(火)◯ 「4枠目争いにしては…。」(カープ2019)

 

カープ4-1ジャイアン

オープン戦(カープ3勝1分)

広島市民球場(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)

 

勝利投手 床田1勝

セーブ投手 岡田1セーブ

敗戦投手 山口1敗

 

本塁打

(C)會澤1号②バティスタ1号②

 

打点

(C)會澤②バティスタ

(G)亀井①

 

投手

※数字は失点

(C)床田-飯田-藤井-岡田①

(G)山口④-坂本工-戸根

 

先発床田が4回を無失点で抑え後続も1失点。

打線は繋がりを欠くも會澤とバティスタの1発で4得点。

今季初の本拠地でのオープン戦を勝利で収めオープン戦3連勝。

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本拠地では初のオープン戦であるだけでなく開幕戦と同じカードは、実に22000人超えの観客を迎えての試合となりました。

やはり注目は、未だに球場前に前所属チームのユニフォーム姿のイラストが展示してあるというシュール極まりない状況の丸佳浩の「凱旋」でしょうか。

やたらとバ◯なマスコミが煽ったせいで不穏な雰囲気になる事も予想されましたが、そんなくだらない事以上に注目すべきなのは先発ローテーション入りを目指す投手たちの投球でしょう。

 

平日昼間のオープン戦とは思えないぐらいの観客を背に先発した床田寛樹は、4回6三振無失点というなかなかの投球。

一方で3回4回と得点圏に走者を背負っていた以上はローテーション入りを目指すにしてはやや物足りなさも感じます。

とはいえ、実績がほとんど皆無で故障明けの投手としてはやはり良い投球ですからこの状態を開幕まで迎えてくれる事を祈るしかありません。

4番手で同じく先発ローテーション入り候補の岡田明丈はいきなり得意の四球が出るなど低レベルな立ち上がりで1失点。

その後は抑えたものの4イニング4四球と投球で昨シーズン終盤からあまり進歩してない様子が伺えこちらは期待より失望の方が大きいように思えます。

上記床田にしろ、岡田にしろ、安定しているとは言い難い内容であるにも関わらず、これでローテーション4枠目…場合によっては3枠目を争う投手であるという事実はやはり物足りなさを感じざるを得ません。

 

打線は、相変わらず絶好調の會澤翼が今季、「マツダスタジアム1号」を放つとサビエル・バティスタも続いて一発攻勢。

ここまでオープン戦で迫力不足のアレハンドロ・メヒアに比べるとやはり1軍での実績と長打力という観点ではバティスタに軍配が上がるようです。

ですが打線全体で見れば繋がりを欠くうえに中堅以下がほとんど目立たない試合で、小園海斗や坂倉将吾は安打こそ放っただけでそれ以外はまったくの音無し。

特にここまで3試合で無安打の安倍友裕の不振ぶりは深刻です。

以前も書きましたが、「オープン戦だから」が通用するのはタナキクや誠也のようなチームを引っ張ってくれていた主力だけが許される言葉。

であるにも関わらず今日のような結果では到底今季から向こうのチームの外野を守っている「やたらと顔のデカイ選手」の穴埋めなど難しいでしょう。

 

03/02(土) ◯「新たな力には程遠く」(カープ2019)

ライオンズ1-6カープ

オープン戦(カープ1勝1分)

佐賀県立森林公園野球場

 

勝利投手 ジョンソン1勝

敗戦投手 田村1敗

 

打点

(C)坂倉①會澤②西川①

(L)木村①

 

投手

※数字は失点

(C)ジョンソン-ヘルウェグ-レグナルト-一岡-中崎-矢崎①

(L)内海-田村①-野田-伊藤③-齊藤大②-平井

 

先発、ジョンソンは4回3安打無失点で収めると矢崎以外の投手陣も完封リレー。

打線は坂倉の犠飛で先制すると會澤の適時打などで6得点。

中盤以降に打線が繋がり、相手チームの自滅もありオープン戦初勝利を飾る。

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カープ緒方孝市監督と、ライオンズの辻発彦監督の故郷という事もあり2年連続で佐賀での開催となったこのカード。

その二人と同じく佐賀県出身である長野久義は、同じく人的補償で読売を追われた内海哲也との「都落ち対決」はちょっとだけ話題にはなったようです。

が、勝負自体は俄然やる気満々の投球を見せた、内海に対してさほどモチベーションが高くもない長野がそっけなく凡退するという注目の割に見応えのないショボい内容。

同じく前所属球団から「いらない選手リスト」に掲載された挙げ句に出された割には内海に比べてあまり危機感を感じられない長野のここまでの姿勢には疑問がない事はありませんが…まあ、このレベルの選手を今の状態からあれこれ詮索するのは無意味という事は言うまでもありません。

 

その微妙極まりない対決に引きずられた訳ではないでしょうが、試合自体も前半はお互いにほとんど見せ場のない眠たくなるような退屈な展開。

前回のベイスターズ戦に続いて3番に抜擢された坂倉将吾は犠牲フライで先制点を挙げて一応の見せ場はありました。

しかし、ここまで目の覚めるような長打もなく、試合を決定的にする活躍を見せるには至っていない以上はやはり物足りないと言わざるを得ません。

彼のように実績の少ない選手は長野のような選手と違いオープン戦の最初の段階から「試

合を左右するようなインパクトある活躍」という結果を見せて漸く既存の選手たちと同じ土俵に立てる立場。

厳しいようですが、今のままダラダラと1ヶ月を過ごしても彼が開幕を迎えるのは広島ではなく由宇という事になるでしょう。

これは、試合終盤で素晴らしい長打を放った小園海斗や、オープン戦初安打を放った正随優弥にも同じ事が言えます。

もっとも、上記の二人に関してはあまり多くを望むのは酷というものかもしれませんが…。

 

一方、投手陣に関しては野手以上に収穫は皆無に近いものでした。

クリス・ジョンソンを始めとする既存の主力は無難極まりない結果と内容なのは良いとして…。

新戦力や中堅では新外国人のカイル・レグナルトが山川穂高などの強力な打者を相手に3者凡退という結果を残しただけで、最終回に「目を開けてボールが投げられない事に定評がある」矢崎拓也が無様極まりない投球で失望と失笑を買いむしろ、不安が増しただけでした。

勿論、レグナルトの好投自体は収穫にはなるかもしれません。

しかし正直、外国人投手については例年の如く外国人枠の関係もあるのでオープン戦で良い結果を出しても話半分に留めるべきでしょう。

 

全体的には記念すべきオープン戦初勝利ではあったこの試合。

しかし結局のところ、今日も今日で攻守共に「新たな力」という点では試合結果の割に前回同様にお寒いものだったとしか私には思えません。

2/25(日)△「一番の懸案は。」(カープ2019)

ベイスターズ4-4カープ

※規定により9回引き分け

オープン戦(カープ1分)

宜野湾市民球場

 

 

投手

※数字は失点

(C)大瀬良③-床田-矢崎-飯田①-藤井

(BY)石田②-今永①-山崎①

 

打点

(C)田中①會澤②松山①

(BY)筒香②ロペス①楠本①

 

先発、大瀬良は初回に連打で2失点など3回3失点も床田、矢崎が無失点。

打線は決定機を活かしきれない展開も會澤の2打点の活躍などで4得点。

最終回勝ち越すも直後に飯田が打ち込まれ今季最初のオープン戦は引き分けに終わる。

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毎年、恒例の沖縄キャンプの最後を飾る今季最初のオープン戦。

球団史上初のリーグ3連覇という快挙を達成しながらも、大きな変化を求められる事になりそうな今シーズン。

まず、懸案事項としては挙げられるのは、読売に移籍した丸佳浩の穴をどう埋めるかという事になっているかと思います。

その点で考えれば、3番センターに抜擢された坂倉将吾に注目されたファンも多かったかと思います。

その他、例のごとくどこを守っても中途半端で結局三塁へ守備位置が戻った堂林翔太に、「未だに赤ヘル姿がまったく似合わずコラ画像にしか見えない」新加入の長野久義を見て、胸を高鳴らせたファンも少なくはなかったでしょう。

いずれも、打点こそはないものの長野以外はまずまずの活躍で、途中出場で好投手から安打を放ったルーキー小園海斗と合わせて次回に期待を抱かせるものでした。

 

しかし、一番の懸案事項はそれ以上に年々数字が悪化の一途を辿り昨年は防御率が遂にリーグ平均を大きく下回った投手陣かと思えます。

ここまで大瀬良、クリス・ジョンソン、野村祐輔という昨年の既存の投手に加えて飛躍を期待できそうな投手が少ないなかでこのオープン戦で救世主と呼べそうな投手は見つかるかどうか…。

恐らくは、それが今季オープン戦で最大のテーマにすべきでしょう。

 

その点を考えれば今日の試合は大変不満が残る内容になったと言わざるを得ません。

開幕投手の最有力候補である大瀬良大地が相変わらずの立ち上がりの悪さを見せたのは勿論、2番手の床田寛樹も3回を無四球無失点で抑えたものの走者を残して最後は降板するなど、インパクトという点では物足りない印象。

その後を受けて「驚くべきことに」これまた無四球で終わった「野生児」矢崎拓也共々、まだまだローテーション入りという言葉は考えれないといったところでしょうか。

 

もっとも、オープン戦はまだ始まったばかり。

大敗を喫した場合は悲観する必要はない一方で、例え10点差で勝ったとしてもシーズンへの安心を担保することなど出来ないもの。

それを考えれば今日の投手陣のインパクトのなさもまずは厄落とし程度に考えるしかありません。