15回戦(カープ7勝8敗)
勝利投手大瀬良7 勝6敗
敗戦投手 高橋2勝4敗
(C)三好2号①小園1号③野間2号②
(S)バレンティン21号②
打点
(C)三好①鈴木②松山①小園④高橋大①西川①野間②
(S)バレンティン②山田哲①
投手
※数字は失点
(C)大瀬良②-遠藤①-今村-菊池保
(S)高橋⑥-大下-五十嵐-久保②-蔵本④
先発、大瀬良は6回2失点で試合を作りリリーフ陣も遠藤の1失点に抑える。
打線は三好の本塁打で先制すると小園の4安打4打点の活躍などで連夜の2ケタ得点。
先制中押しダメ押しと打線が機能して7連勝を飾る。
小園が高卒新人として球団史上39年ぶりのプロ初本塁打と球団史上初の4安打を記録。
------------------------------------------------------------------------------------
ここ1ヶ月は低調な投球が続いていた大瀬良大地が苦しみながらも6回2失点で試合を作る一方で、三好匠が2試合連続で先制の本塁打を放ち打線も序盤からまとまった援護点の獲得に成功と2試合連続で文句を見つけるのが難しい試合となりました。
こういう試合ですから良い働きを見せた選手を挙げればきりがありませんが、今日ばかりは誰を話題にするべきかは誰でも意見が一致すると思えます。
その選手の名前は勿論、小園海斗。
3回に球団史上、長島清幸以来となる39年ぶりの高卒新人でのプロ初本塁打。
更に、球団史上初かつ清原和博、松井秀喜以来となるプロ野球史上26年ぶり3人目の1試合4安打を達成。
極めつけは最終打席の長打が3塁打になっていれば史上初かつ史上最年少のサイクル安打達成になっていたという事実。
あまりにも記録づくめで当事者である本人もどれぐらいの記録を破り近づいたか未だに覚えきれないのではないかと思えるぐらいです。
私達カープファンにとって高卒1年目から活躍した選手の代名詞と言えば前田智徳ですが、1試合だけに限れば小園はそれを超えてしまったとも言えそうです。
6月交流戦さなかのプロ初先発時はいきなり初安打で低調だったチームの勝利に貢献したものの、その後は消極的な姿勢がエラー連発に繋がり、メンタル面では一軍は時期尚早だったと思われていただけにこの活躍は意外ですし大きな驚きでもあります。
11連敗を喫して事実上優勝争いから脱落した事と、田中広輔が極度の不振から未だに脱せないばかりかみるみる状況が悲惨になっていくという前回一軍時に比べると起用しやすい環境がかえって功を奏したのか好守でのびのびとプレー出来ているようです。
一度球場で彼の姿を見たファンはわかるかと思いますが、高卒新人とは思えないぐらいにプロ野球選手らしい立派な体格など元々、身体能力では凄まじいものを持っていた選手でしたが、メンタル面の問題が解消された途端にこれとは…まさに規格外の原石と呼べるでしょう。
この原石の輝きが伸び悩む若手中堅にも届いたのか、高橋大樹、坂倉将吾、曽根海成の安打や打点を挙げ、極めつけは不審から今季は完全に守備走塁要員に戻った「平手打ちの男」ことあの野間峻祥ですら本塁打…。
好走守に加え、伸び悩む若手中堅に大きな刺激と示唆を与えたという点でも今日の小園の活躍がいかに凄まじいかが分かるかと思います。
正直、この高卒野手ながら複数球団が争った逸材を軽んじていたふしがある私のような性格の悪い人間でもさすがに今日ばかりはその威光には平伏するしかありません。