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カープと趣味の日記

「あれから4年」(カープ観戦記2020)

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10/15(木) 読売ジャイアンツ5-5広島東洋カープ

21回戦(カープ7勝12敗2分)

東京ドーム

 

本塁打

(C)松山8号②

(G)-

 

打点

(C)鈴木誠①田中広②松山①

(G)田中俊②岡本②若林①

 

投手

※数字は自責点

(C)野村①-高橋樹④-中田-中村恭-ケムナ-塹江-フランスア

(G)サンチェス⑤-大江-ビエイラ-高梨-デラロサ-鍵谷

 

先発、野村が2回1失点で緊急降板すると2番手高橋樹也は4失点を喫する乱調。

打線は5回表に田中広輔の適時打と松山の2ランで4点差を一気に追いつくも以降は拙攻。

3番手以降のリリーフ陣が無失点で踏ん張り今季最後の東京ドームでの試合を引き分けで終える。

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酒類の販売はおろか持ち込みすら禁止で、入場口では手指消毒や緊急連絡先を記載したカードの提出が義務付けられ、長打や得点の度に立ち上がる事を禁止するプラカードを持った係員が駆けつける…。

入場制限により空席が目立ちやすい状況や、スタッフたちの神経質かつ高圧的な態度も相まって場内は、まるでディストピア小説の世界のような息苦しい雰囲気。

今季最後にしてチケットの入手難易度が高すぎておよそ4年以上遠ざかっていた東京ドームの外野ビジター席での観戦はそんな印象でした。

もっとも、この感染症の蔓延が止まらないご時世で密閉型ドーム球場で興行をしないといけない以上は、ここまでやらないといけないのは仕方のない事。

まだまだコロナウイルス蔓延に関しては先が見えない状況ではありますが、来年以降はこういう微妙極まりない観戦環境の球場に来場する必要がない事を祈りたいものです。

 

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試合は、前回の東京ドームで観戦した試合と同じく3回終わった時点で球場の雰囲気の悪さも相まって早く家に帰りたくなるような展開。

野村祐輔が体調不良により降板(後に「右鎖骨下静脈血栓症」と診断)し、まともな投手が一人もいないブルペンが試合を引き継がざるをえないという最悪の展開。

案の定、2番手の高橋樹也はまったく準備が出来ていなかったのか滅多打ちにあった末に4失点で試合を壊し、交代の際は場内アナウンスで「タナカミキヤ」と名前まで間違われるという散々な結果。

こうなると勝てる可能性はほぼ無くなったも同然だったのですが、5回表に田中広輔の2点適時打と松山竜平の2ランであっという間に追いつく同点劇が待っていました。

特に松山の同点弾は、直前に田中広輔の走塁ミスがきっかけの微妙なアウトの判定が長いビデオ検証で覆りセーフになったり、鈴木誠也が力ないファールフライでアウトになるというどう考えても同点の予感などしないような場面での一発であった事に加えて、その当たりも左中間ギリギリの場所に飛び込むというフィールドに致命的な欠陥を持つ東京ドームならでのまさに真の「ドームラン」とも呼ぶべきものだったりと奇跡的なものとなりました。

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もっとも、それ以降は1死2塁3塁で小園海斗がサインを見落としたり1死1塁3塁で坂倉将吾がスクイズを失敗したりと勝ち越しの好機を尽く逃して勝ち越し点を奪えない辺りはいつものカープ打線でしたが…。

一方で3番手以降のリリーフ陣はこれまた奇跡と呼べるくらいの踏ん張りを見せてくれました。

どう考えても2線級以下の実力しか無い中田廉中村恭平が何とか無失点で抑えたりケムナ誠やヘロニモ・フランスアを週の半ばの同点の場面でイニング跨ぎさせるという無茶苦茶な起用に応えたり…。

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上記の通り勝ち越しの好機を再三逃したのは残念ですが、選手個々の能力を考えれば大健闘と呼べる試合だったかと思えます。

 

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試合終了後は東京ドーム最終戦という事で選手たちからの挨拶もありました。

思えば選手たちが総出でスタンドのファンに向かって挨拶景色を見たのは4年前の9月に25年ぶりの優勝を果たした時以来です。

あの時はチケットの入手が困難で外野ビジター席はおろか1階の内野席すら取れず3階の天井桟敷の席で見たわけですが…。

あの時とは色々な意味で変わり果ててしまった状況を考えると虚しさと寂しさを感じます。

 

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そんな事を考えながら選手たちに拍手を送っていると、ふと斜め前辺りの座席の光景に目が行きました。

何故か外野席に座って油絵を描いている人がいたので…。

昔の川崎球場などでは試合中に鍋をしたり流しソーメンをするなんて事があったそうですが、さすがに油絵を描いている人は初めてでした。

しかも、描いている絵もまるで広島出身の画家である靉光を連想させる野球もカープも関係なさそうな抽象的なもので一心不乱に色を重ねていっています。

何が目的か分からず正直、困惑しますが…、チームや時代は変われどやっぱり球場には色んな人がいるもんですね…。

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