24回戦(カープ9勝12敗3分)
勝利投手 ケムナ1勝1敗
敗戦投手 田口5勝6敗1セーブ
(C)長野10号①
(G)坂本18号②
打点
(C)松山②長野①會澤②
(G)坂本②岡本①丸①
投手
※数字は自責点
(C)薮田②-中村-中田-塹江②-島内-フランスア-ケムナ
(G)サンチェス②-桜井-大江-高梨②-田中豊-田口①
先発、薮田は5回まで無失点も6回に同点弾を浴び5回1/3を2失点で降板。
打線は序盤に松山の犠飛と長野の本塁打で先制も以降は終盤まで沈黙。
4番手塹江が勝ち越しを許すも8回に會澤の適時打で追いつき延長10回に松山のサヨナラ打で今期最後の読売戦を制する。
ケムナはプロ入り初勝利。
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試合前に25年ぶりの優勝を成し遂げた2016年と2連覇を成し遂げた2017年に選手会長を勤めた小窪哲也の自由契約と退団が発表されました。
規定打席に届く事すら一度もなかった事から分かる通り数字の上ではお世辞にも名選手とは言い難い選手ではありましたが、アマ時代の各年代から主将を勤め続けてきたそのキャプテンシーは球団屈指であり、あの3連覇も精神的支柱として役割を果たした彼がいなければ考えられないほどです。
ほとんど活躍の場がなかった近年においても球団が契約を続けたのは内野の層が薄い事以上にリーダーとして優れた素質を持つ彼を将来的な指導者として期待していたという側面もあったかと思います。
それだけにこういう形で彼と別れる事になるのは本当に残念。
しかし、本人の強い現役への拘りもあったということですから悔いのないように野球人生を全うして欲しいと思います。
今週、引退試合を迎える石原慶幸に続いて3連覇を彩った選手との別れは、チームが初のプレーオフ進出を決めた2013年以来で初の2年連続Bクラスが確定している状況と相まってあの栄光の日々が遠くなっていく事を実感させてくれます。
そんなチームは今日の試合では、既に優勝を決めているチームとの最終戦ではありますが、内容的には先発がQSを果たせず、リリーフも失点し、打線は中盤まで2得点しか出来ず攻守でミスも出るという展開。
おまけに土壇場の場面では名物と化した「3塁コーチズボックスの障害物」こと、廣瀬純コーチのとんでもない走塁指示まで飛び出す始末…。
ここまで書くとどう考えても大差で惨敗するような試合に思えますが、結果は終盤に2点差をひっくり返すサヨナラ勝利ですから、つくづく野球とは分からないものです。
ここまで塁上に走者がいない場面でのみ威勢がいい事に定評のあった西川龍馬や久しぶりに決定的な場面で仕事を果たした松山竜平を始め、今日は中軸もしくは中軸だった選手がここぞで打つ事が出来たからかと思います。
特に5番に座り終盤に2点差を追いつく適時打を放った會澤翼はそれが今季、例え相手が利き腕と逆の腕から投げたとしても打てそうになかった高梨雄平からだという事を見てもまさに殊勲打と言えます。
…と同時にあの薮田和樹ですら試合を作り続けていて相変わらずの安定感を見せた先発陣ともども「それもっと早くやれよ」と言いたくなるのもまた当然の事。
消化試合開始後はこれで2敗しかしていない一方で今更の連勝は7連勝となり、「大本営」こと中国新聞からも「閉幕ダッシュ」と揶揄されるほどの椿事には称賛や喜び以上にチームが石原や小窪が輝きを見せた去りゆく日々を思いを馳せて今に対する虚しさが募りますね…。