1回戦(カープ1勝)
勝利投手 矢崎1勝
敗戦投手 ケラー1敗
(C)-
(T)-
打点
(C)小園①西川②
(T)糸井①大山①
投手
※数字は自責点
(C)九里②-黒原-松本-矢崎
(T)西勇①-渡邊-岩崎-ケラー②-湯浅
先発、九里は6回に逆転を許すも6回2/3を2失点。
打線は3回裏に先制以降は9回まで無安打の拙攻。
リリーフ陣が無失点で抑えて迎えた最終回に西川の逆転サヨナラ打が飛び出し開幕4連勝。
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桜が満開を迎えつつある一方でベンチにストーブが設置されるぐらいの冷え込みにもなった広島で迎えた本拠地開幕戦。
同時に3年ぶりとなる動員制限なしでのマツダスタジアムでの試合ともなりました。
目下、カープは前回の横浜との開幕3連戦で開幕3連勝を飾っています。
これは優勝した2018年以来4年ぶり…と同時にビジターでの開幕3連勝は最後に最下位になった2005年以来17年ぶりという不吉な数字でもあります。
更にいえば、2005年に開幕3連勝した後に対戦したのも、今日と同じくこの年優勝していた阪神だったというのもどことなく不吉。
その阪神は西勇輝、秋山拓巳、伊藤将司と二桁勝利を挙げた実績のある投手をわざわざこのカードにぶつけるという策に出ました。
確実に勝利する為とは昨年日本一となったチームとの開幕カードで手を抜いてまで、昨年はCSにかすりもしなかったたかが4位のチーム相手にここまでする理由がよく分かりませんが…しかし、その狙い上手くいっていたかと思います。
案の定、カープ戦では無敵の強さを誇る西勇輝相手に打線は先制点は序盤で挙げたものの以降は1本も安打を放つ事すら出来ず最少失点で6回2/3まで悠々と泳ぎつかれてしまう貧打を披露。
以降も8回まで無安打が続いて敗色濃厚となりましたが…。
9回裏にそれまで全く打てる気配はせず外野の守備の危なっかしさだけが目立った新外人ライアン・マクブルームの安打をきっかけに打線が繋がり最後は前の試合と同じく西川龍馬が起死回生の一打を決めてサヨナラ勝ちという幕切れ。
特に上記のマクブルーム出塁の後に「神様(西川談)」こと上本崇司と長野久義がしぶとく繋いで西川にバトンを渡すという展開も前の試合と全く同じで余計に劇的です。
もっとも、この逆転劇には開幕戦で散々なデビューとなった相手クローザーのカイル・ケラーの不振と、マクブルームの代走で出た曽根海成の無謀な盗塁が相手の落球でセーフになったり長野の凡打をケラーが弾いて内野安打になったりと幸運に恵まれた部分も大きかったかと思います。
何より苦手な投手をやはり苦手なままにしたという事実も変わらないのですから、打線で勝てたとは言い難いでしょう。
むしろ、この劇的勝利の呼び水となったのは先発を務めた九里亜蓮以下の投手陣の頑張りかと思えます。
九里は、最後は得点圏に走者を残して降板とバテてしまった形ですが、逆転打を許したとはいえ無死満塁のピンチから適時打など決定的な当たりは許しませんでしたし、後を受けたルーキー黒原拓未もプロデビューでいきなり2死2塁3塁というピンチを凌ぎました。
また、前回のプロ初登板が不本意だった松本竜也も1イニングを無得点で抑え、矢崎拓也に至っては期せずしてノーヒットノーラン未遂となったプロ初勝利以来実に5年ぶり、また登録名「矢崎拓也」として初の白星を飾る事にもなりました。
未だに継投パターンが決まったとはいえず質も層も薄い状況のチームにあって新人含めた継投でこれだけ粘れたのがやはり大きかったかと思います。
現状の栗林良吏の調子も併せて決して相手チームのブルペンが直面している苦難を嘲笑う資格などこのチームにはないのですが…これで上手く回って欲しいものです。