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カープと趣味の日記

「順位予想するのが無意味なレベルの戦力」(2024年シーズンカープ展望)

「開幕前日から憤懣やるかたない。」

 

今の気持ちを一言で言えばそういう事です。

昨季は概ね低評価だった下馬評を覆して2位という結果を手に入れた広島カープ

明日に控えた開幕戦に向けて今季は更なる飛躍を期待…とは到底言えず、むしろ大幅なマイナスでのスタートとなった事実だけが残りました。

 

2024年開幕戦に挑む広島東洋カープ
投手
11 九里亜蓮
12 大道温貴
13 森浦大輔△
20 栗林良吏
21 中﨑翔太
26 益田武尚
36 塹江敦哉△
41 矢崎拓也
43 島内颯太郎
46 河野佳
※△は左投げ

捕手
27 會澤翼
31 坂倉将吾△
32 石原貴規

内野手
0  上本崇司
2  田中広輔
7  堂林翔太
10 レイノルズ
33 菊池涼介
51 小園海斗△
61 矢野雅哉△
69 羽月隆太郎△
95 シャイナー

外野手
9  秋山翔吾
37 野間峻祥
55 松山竜平
56 久保修
60 田村俊介△
※△は左打ち

 

ざっと開幕メンバーを見ると、まず最初に出て来る感想は「昨年とほぼ代わり映えのしないつまらないメンバー」という事。

辛うじて田村俊介と、オープン戦終盤の活躍で滑り込んだ形の久保修がフレッシュさを担保してくれましたが、田村に関しては明らかに期待が過大過ぎますし、久保についてもほとんどチャンスを与えられないまま二軍落ちとなる可能性は濃厚に見えます。

何より、昨年のドラフト会議で上位を占めた大卒投手たち含めて新人が一人たりとも一軍にいないのはもはや編成部門の不祥事としか言いようがありません。

 

先発ローテーションはプロ入り初の開幕投手を射止めた九里亜蓮を筆頭に森下暢仁、床田寛樹、大瀬良大地、トーマス・ハッチ、アドゥワ誠が務める筈でしたが、森下が右ひじの違和感により登板回避となりアドゥワに競り負けた黒原拓未が入りいきなり不穏な空気が漂います。

また、アドゥワ、黒原は勿論大瀬良、ハッチもオープン戦ではたいして内容のある投球を見せていないだけに早々にてローテーションが崩壊する可能性は高いと思われます。

昨シーズンは迫力のない打線の無援護の中で試合を何とか作り続けた先発陣ですが正直、今季は厳しい事態に直面するかと思われます。

一方、昨季は島内颯太郎が球団史上初の最優秀中継ぎ投手に輝くなどその頑強さからチームを躍進へと導いたリリーフ陣についてはどうでしょう?

島内と共にブルペンを支えた矢崎拓也に加えて、昨季序盤は不振と故障に苦しみながら立て直した栗林良吏と続きますが…彼らに続く投手に関しては不安が大いに残ります。

大道貴温も益田武尚もオープン戦では不安定ですし、左腕に関しては新外人のテイラー・ハーンが行方をくらましたのをはじめ新人左腕たちもことごとく奮わない状況で選ばれたのは結局、塹江敦哉と森浦大輔という「特に左打者が得意でもない左腕」たち。

また、昨季だけで明らかに投げすぎな62試合登板だった島内はオープン戦期間でコンデション不良を訴えましたし、矢崎にしてもオープン戦期間ではさほど好調とは言えず大きな不安を残す点もマイナスです。

 

しかし、そんな投手陣以上にどう考えても問題なのが野手陣。

FAで西川龍馬がチームを去って大幅な戦力ダウンとなったにも関わらずドラフトでも現役ドラフトでも全く補強がなかったうえに唯一の新戦力だったマット・レイノルズとジェイク・シャイナーの新外人についても、オープン戦通して二人で放った本塁打は僅かに1本かつ打率はいずれも2割以下と全くお話にならない状況。

また、近年は衰えが隠せず年間通しての活躍が難しい菊池涼介や秋山将吾を脅かす存在も皆無です。

これに加えて新井監督が若手の抜擢に消極的な事も影響して若手選手へのファンの注目はほぼ田村一人に集中するというのも異常としか言いようがありません。

はっきり言って、シーズンが始まればプロ野球チームとは到底思えないような悲惨な数字が並ぶ事はもはや確定事項でしょう。

 

以上、ざっと攻守で今季のカープの戦力を眺めて見ましたが…結論としては若手が全く育っていないうえにドラフトと新外国人獲得という限られた機会での即戦力確保にも失敗してごく一部の主力以外は中途半端な中堅だらけという夢も希望もないチームという現実が浮かび上がってきました。

特にオープン戦で明らかに日本の野球に対応できておらず、早々に失敗の烙印を押しても差し支えないレベルの外国人選手を仕方なく起用する以外で即戦力がいないという点に関しては明らかなチーム編成上の失策ですし、フロントは追及されて然るべきです。

昨季は類まれな人心掌握力で選手に実力以上の力を引き出した新井監督ですが、それも限度があります。

 

案の定、例年好調だったチケットの売れ行きは平日ナイターに関しては芳しくなく、あえて客を呼べるような魅力がない事をファンも敏感に感じ取っているかのようです。

巷では2位であったにも関わらず、昨季に続いて評論家たちからの評価は低いようですが、それも当然でしょうし、むしろこういう状況で開幕を迎えるチームの順位を予想するなど無意味なレベルとしか思えません。

「今季カープが何位に終わるか?」などと考えるより「5位チームと何ゲーム差離される?」「シーズンで何敗を喫するのか?」を予想する方がよっぽど現実的でしょう。

それぐらい厳しい現実が明日から我々を待っているのです。