吹けよ風!打てよアレン!!

カープと趣味の日記

10/29(木) △「帳尻合わせと無気力と」(カープ2020)

広島東洋カープ3-3東京ヤクルトスワローズ

23回戦(カープ13勝7敗3分)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

本塁打

(C)長野7号②

(S)-

 

打点

(C)會澤①長野②

(S)青木①村上①宮本①

 

投手

※数字は自責点

(C)薮田③-田中法-島内-ケムナ-塹江-中田

(S)金久保-梅野-清水③-マクガフ-石山

 

先発、薮田は初回に3失点を喫し5回で降板もリリーフ陣は無得点。

打線は5回まで無安打の貧打で7回に3得点で追いつくも勝ち越せず。

終盤は9回満塁の好機も逃し決定打なく引き分けに終わる。

田中法彦はプロ初登板で1イニング無失点。

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ここまでチームの足を散々引っ張った投手陣が優勝の可能性が無くなる前後から急に試合を作るという帳尻合わせを始めた一方で、ここ1週間で3度の完封負けに加えて最大3得点しか出来ない無気力な打線。

今日のカープに関しても大体そのような感じで、相手チームの無気力さも加わってプロ野球最底辺とも呼べる退屈でつまらない試合に終始しました。

9回裏2死満塁の場面で菊池涼介がベンチに残っていたにも関わらずよりによって守備固め要因に過ぎない野間峻祥を代打起用するという「相手チームへのファンサービス」を見せたあたりがまたこのカードの様々な次元でのレベルの低さを表しているといえるでしょう。

 

前回登板で2年ぶりの白星を挙げた薮田和樹は初回にいきなり3失点を喫したものの以降は失点を許さない投球。

球数を考えれば5回裏に打順が回らなければそのまま2試合連続のQSも目指せたかのように見えますが被安打7に3与四球という低調な内容から見れば相手チームの無気力さに助けられただけと言えるでしょう。

打線に至ってはプロ初先発の金久保優斗相手になんと4回終わって無安打という体たらく。

7回に長野久義の一発で何とか追いついたものの、全体的に低調で一向に上向く気配がなくこのままシーズンを終了しそうな勢いの打線のやる気のなさは留まることを知りません。

こういう帳尻合わせの投手陣と無気力な打線という酷くつまらない試合において唯一、見る価値があった場面と言えば一軍昇格から実に2週間を経てプロ初登板を果たした田中法彦の上々な投球ぐらいでしょうか。

その事にしても既に消化試合に突入して1週間以上経過してこれだけ伸び盛りの投手に実戦の機会をまったく与えていなかったベンチの無神経さと頑迷さは信じがたいものがあります。

こういう部分を見ると遠藤敦志や、塹江敦哉、ケムナ誠といった投手達を起用し続けたからといって「若手を積極的に起用した」などという無意味な評価に預かる資格すら今のカープベンチには一切ないと言い切れる証です。

10/28(水)○「長き苦しみの末の4勝目」(カープ2020)

広島東洋カープ3-2東京ヤクルトスワローズ

22回戦(カープ13勝7敗2分)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

勝利投手 遠藤4勝6敗

敗戦投手 石川2勝8敗

セーブ投手 フランスア2勝3敗17セーブ

 

本塁打

(C)-

(S)村上25号①村上26号①

 

打点

(C)會澤①堂林②

(S)村上②

 

投手

※数字は自責点

(C)遠藤①-ケムナ①-フランスア

(S)石川③-寺島-星-今野-梅野

 

先発、遠藤は被安打5与四球2も本塁打以外の失点を許さず7回1失点の好投。

打線は初回に押し出しと堂林の適時打で3得点も以降は再三の好機を活かせず。

終盤ケムナが失点し1点差に追い上げられるも辛くも逃げ切り連勝。

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前回登板で久方ぶりのQSをマークしたものの防御率は4点台に加えてWHIPは1.40台でQS率も40%以下かつ投球回数も規定投球回数はおろか100イニングにも満たないという壊滅的な数字が並ぶ遠藤敦志。

これだけ悲惨な数字が並んでも尚、ローテーションを守り続けたのは二軍が今季13連敗を喫した事から分かる通り「代わりに上げる投手がいない」チーム事情ゆえ…という大変後ろ向きな理由しか思い浮かびません。

確かに、プロ入り3年目にして九里亜蓮と共に開幕からローテーションを守り続けたという事実は素晴らしい成果ではありますが…正直、これほどボロボロになるまで投げ続ける事が彼の来季以降の飛躍に繋がるとも到底思えない酷さです。

そんな、結果も内容も散々であるにも関わらずそれでも毎週一軍で先発を務めないといけないという長く辛い苦しみが続いた遠藤の今日の投球は一転してプロ初完投を果たした試合以来の良い結果となりました。

苦手極まりない立ち上がりを無難に乗り切ると、その後は5安打2与四球に1ボークと圧倒的とまで言わないまでも要所を凌いで9奪三振を奪う好投で悲願の4勝目。

残り試合数から恐らく登板機会はあと2回あるかないかと言った状況でこれが出たの事は実に一安心です。

もっとも、それでも上記のように飛躍に繋がるかどうか疑問符がつく事に変わりはありませんが…。

 

貧打に苦しむ打線は初回に一気に3得点を奪って久しぶりの幸先の良い攻撃を見せたのものそれだけの事でした。

久しぶりに鈴木誠也と松山は連続安打で初回の好機を演出したものの二人共その後はまったく音無しで相変わらず決定的な仕事が出来ていません。

同じくチームが下位に低迷している状況にあってもタイトル獲得に向けて素晴らしい結果を残した相手4番打者とはまさに雲泥の差です。

それにしても…こういうロースコアかつ僅差の試合で逃げ切りを納めるとようやく守りきって勝てたという評価が聞こえそうですが、冗談ではありません。

実際のところは相手の打線の方が無気力で勝っただけでしょう。

実に消化試合でのブービー対決に相応しい不毛な試合だと言えます。

10/27(火)○「九里が素晴らしいだけに…」(カープ2020)

広島東洋カープ2-0東京ヤクルトスワローズ

21回戦(カープ12勝7敗1分)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

勝利投手 九里8勝5敗

敗戦投手 高梨3勝6敗

セーブ投手 フランスア2勝3敗16セーブ

 

本塁打

(C)-

(S)-

 

打点

(C)大盛①田中広①

(S)-

 

投手

※数字は自責点

(C)九里-塹江-フランスア

(S)高梨②-長谷川

 

先発、九里は8回にピンチを招き降板も7回2/3を3安打10奪三振の好投。

打線は大盛の適時打と相手野選により3回裏に2得点も以降は散発3安打で無得点。

8回2死満塁のピンチで塹江が好救援を見せて逃げ切り5年連続でスワローズ戦勝ち越し。

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コロナウイルス蔓延に伴う開幕延期の影響でかつてない程の過密日程となった今シーズンにあって今日から最後の6連戦。

シーズン終盤に入って4週連続でHQSをマークした九里亜蓮は今日も面白いように際どいコースにボールをポンポン投げ込む小気味いい投球を披露。

相変わらず無闇に投手を引っ張る事が大好きなベンチのせいで8回途中2死満塁で降板にはなりましたが、2番手の塹江敦哉の好救援もありこれで4連勝を記録。

更に10月は負け無しで自責点は僅かに2という数字で、42イニング連続無失点というそれ以上に驚異的な数字を残す大野雄大さえいなければ月間MVPすら狙えそうなくらいの安定感でまさにプロ入りでもっとも充実している状態と言って良いでしょう。

自身初の規定投球回数には既に到達し、序盤戦での躓きから絶望的であった自身初の二桁勝利にも一筋の光が見えてきて勝っても負けても森下暢仁の新人王争い以外は退屈な事このうえない消化試合に楽しみが増えてきた気がします。

 

しかし、皮肉な事にその九里の活躍が素晴らしかっただけに周囲の無気力さと不甲斐なさがかえって悪目立ちしたのもこの試合。

前回のベイスターズとの3連戦ではシーズン初の1カードで2度の完封負けを喫してここに来て絶不調に陥った打線は今日も無気力な攻撃に終始して見ていてイライラするばかり。

特にここ6試合で僅か2安打と不振に陥っている鈴木誠也は今日も先制直後に併殺打を放ち盛り上がった場内に冷水をかけると最後の打席でも力なく三振。

過度な相手投手の警戒からか四球を選ぶ機会こそはあるものの、週が明けても変わらないあまりの無気力に驚かされます。

はっきり言って燃え尽き症候群にでもなってしまったのではないかと言えるぐらいです。

まがりなりにもタイトル争いをしている選手ではありますがこれだけ心身ともに疲れ果てたような姿を見ると故障の心配もありますしもう今季は休ませたほうが良いような気がします。

 

また、九里の頑張りを無駄にしかけたという点で相変わらずのベンチワークの酷さもかえって際立ちました。

既に100球を超えていた九里を調子に乗って8回も続投させた挙げ句、一打同点の場面で完全に疲れ果てて調子を大きく落としている塹江敦哉を投入したのは明らかな悪手でした。

幸い、追い詰められて半ばヤケクソで投げ込んだ直球が良い感じに決まって塹江は危うく難を逃れましたがこんなまぐれ程度で調子に乗ってまた次回以降の試合でも同じような起用をされてはたまりません。

起用するにしても少しでも負担が少ないイニング当初から以外にリリーフ陣は投入するべきです。

また、直後の8回裏の松山竜平の安打で2塁走者を本塁に突入させるという今季何度目か分からない3塁コーチの廣瀬純の意味不明な判断もありました。

もはや、「壊れた信号機」を通り越して「便所の扉」とも呼べる酷さで、長い事私もプロ野球カープを見てきましたが、あれだけ落ち着きも想像力の欠片もない3塁コーチというのは初めて見ました。

改めて今季限りでの解任を強く求めます。

10/25(日)●「最後までラミレスには敵わなかった」(カープ2020)

横浜DeNAベイスターズ3-0広島東洋カープ

24回戦(カープ8勝14敗2分)

横浜スタジアム

 

勝利投手 伊勢2勝

敗戦投手 中村祐3勝3敗

セーブ投手 三嶋1勝1敗17セーブ

 

本塁打

(C)-

(De)ソト22号①

 

打点

(C)-

(De)宮崎①ソト①大和①

 

投手

※数字は自責点

(C)中村祐①-中田-塹江-ケムナ②

(De)武藤-伊勢-エスコバー-パットン-石田-三嶋

 

先発、中村祐太は初回に失点も2回以降はパーフェクト投球で6回1失点の好投。

打線は、6安打を放ちながらも繋がらず連日の拙攻に終始。

8回裏にケムナが2失点を喫して突き放されカード負け越しで今季最後のベイスターズ戦を終える。

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前回登板で7回無失点の好投を見せるなど好調を維持して3連勝中の中村祐太は今日も良い投球を見せてくれました。

初回に連打を浴びて失点を喫しましたが、低レベルな堂林翔太の守備も絡んでいる以上はこれは仕方ないこと。

何より以降の2回から6回まで1人も走者を出さず7奪三振無四球という投球は素晴らしいものでした。

試合の状況によっては前回以上のイニングを投げる事も視野に入っていたでしょうが、このカードで僅か2得点とやる気がない打線のせいで降板に追い込まれたのが残念です。

 

それにしても打線の今週に入っての低迷ぶりは改めて目を覆うばかり。

投手陣がプロレベルとは思えないほどに貧弱なこのチームにしては珍しく、今週は先発した投手が全員QS以上と素晴らしい投球を見せたにも関わらず勝ち越し出来なかったのはどう考えても今週だけで3度の零封を喫している打線の惨状によるものなのは言うまでもありません。

特に酷いのが今週に入って挙げた打点が二人合わせて僅かに2という3番4番コンビで、松山竜平に至っては打点0で昨日は好機で代打を出されるなど不審を極めています。

また、鈴木誠也にしても今季の彼のトレードマークと化した覇気のない打撃とその後に見せる不貞腐れた表情には心底うんざりさせられます。

チームが目標を失った事でモチベーションが無くなったのは仕方ないことですが、せめてチームを引っ張る姿勢くらいは最低限見せて欲しいものです。

少なくとも今週の彼らからはまったくそのようなものは感じられませんでした。

 

上記のように今日の敗戦は野手陣の中核となる選手達のやる気の無さと低迷ぶりが一番の要因ですが…それにしても今季限りでの退任を発表しているアレックス・ラミレス監督には今日もしてやられてしまいました。

この時期に今日のような「ブルペンデー」で試合を行う必要があったのかという意義はともかく、ベイスターズの投手陣には最後までカープ打線は封じ込められた形です。

というより2017年にプレーオフで敗退して以降、もはやベイスターズにとってカープとは「ネギを背負ったカモ」同然の扱いとなりました。

結局のところ、残ったのは最後までラミレス監督の前に私達のチームは敵わなかったという事実だけ。

そして、これだけコテンパンにされているのですから、来季新監督を迎えたとしてもベイスターズカープに対する圧倒的優位は揺るがないと思えます。

「最初で最後の横浜で」(カープ観戦記2020)

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10/24(土)

横浜DeNAベイスターズ1-2広島東洋カープ-

23回戦(カープ8勝13敗2分)

横浜スタジアム

 

勝利投手 森下9勝3敗

敗戦投手 平田1勝1敗

 

本塁打

(C)-

(De)-

 

打点

(C)鈴木誠①森下①

(De)乙坂①

 

投手

※数字は自責点

(C)森下①

(De)井納①-国吉-エスコバー-平田①-伊勢-砂田

 

先発、森下は3回に堂林の失策も絡んで失点も以降は安定した投球で9回を投げ抜く。

打線は10安打を記録も好機を尽く逸して14残塁の拙攻で7回まで1得点。

8回表に森下の2本目の安打が決勝の適時打となり逆転勝利。

森下はプロ入り初の規定投球回数に到達。

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今季最後の観戦で横浜スタジアムへ向かう京浜東北線の車内。

8年ぶりの純然たる消化試合となった試合を前に、ふと思い出すのは今から12年前に同じようにシーズン最後の試合に赴いた時の事。

旧市民球場最終年だったあの時は球団史上初のプレーオフ進出まであと少しと迫りながら終盤の失速で夢破れた日の翌日の試合だったのを覚えています。

あの時と同じような暗黒期へチームが逆戻りする事が確実となった昨今ではありますが、あの頃と同じように試合とはカープが負けるのが当然という悲しい状況であっても球場に出来るだけ行って応援をこれからも続けたい…と改めて思う次第です。

 

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その2008年から12年で横浜スタジアム最寄りの関内駅は劇的に変化しました。

当時は横浜スタジアムというより、中華街と山下公園の最寄り駅という印象が大きくベイスターズに関しては無視されているかのような駅でしたが…。

その後の球団を盛り上げようというDeNA球団と地元の努力により駅構内にはベイスターズのロゴが溢れ、場内アナウンスをベイスターズの選手たちが務めるという変貌ぶりで完全にボールパークの最寄り駅となりました。

この間のDeNA球団の熱意と工夫には改めて敬意を表したい次第です。

 

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駅から横浜公園へ向かうと今年、開催される筈だったオリンピックに備えての増築工事を経て誕生したウイング席の威容に圧倒されます。

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建築から30年以上はこれといった特徴がない狭隘な球場に過ぎず、施設の陳腐さの割に入場料金が高いという印象しかなかった横浜スタジアムをこれだけの立派なスタジアムに変えたDeNA球団の手腕はやはり目を見張るものがあります。

それだけに今年、コロナウイルス蔓延による無観客措置で今季の観戦が1度きりになったのが本当に悔やまれます。

今年初めて食べた「ベイスターズドッグ」が今年は「オリジナルブレッド」しかパンズを選ぶ事が出来ず「ソフトブレッド」を選べなかった事も含めて…。

 

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座席に付いてふと打撃練習のゲージを見るとそこには今季限りでの引退を決めた石原慶幸の姿が…。

学生時代から球場に行く度に姿を見ない日はなかった彼の現役選手として姿もこれが見納め。

試合の度にリードが悪いと球場内外から罵声を浴び続けた暗黒期に、一転して名捕手として称賛されるようになった3連覇時までの苦労。

それを記者会見で「幸せな時間だった」と言い切ってくれた姿を思い出すとふと涙が溢れそうになりました。

恐らく試合には出ないでしょうが、関東での最終戦となる明日の試合では最後にファンに何らかの挨拶をしてくれるのかもしれません。

 

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試合は、新人王を狙う森下暢仁の気迫溢れる投球と、対象的に目標を失って捨鉢にも見えるやる気のない野手陣の対比という大変残念かつ憤懣やるかたない展開。

森下が3回裏に許した唯一の失点も堂林翔太の何のスポーツを見ているのか分からなくなるレベルの飛んでもない暴投と打球に追いつきながら捕球できなかった鈴木誠也の球際の弱さによるもの。

はっきり言って、今日の野手陣は全員が森下のタイトル獲得を邪魔しているとしか思えませんでした。

しかし、それでも森下は失点して以降は一人も走者を出さないという素晴らしい力投での完投に加えて8回裏の決勝打含めて2安打と打撃でも活躍で一人で9勝目をもぎ取る事に成功しました。

上記の野手陣のやる気のないプレーもあって「野球は一人でも勝てる」を証明した形。

しかし、そうであるが故に今季ここ5シーズンで最悪とも言える低迷に沈んだチームの惨状がかえって目立ってしまった印象もあります。

そもそも勝ち越した後の9回にしても球数的には本来なら森下自らが完投させるべきかは微妙でした。

しかし、良いか悪いかは投げさせないと分からない気まぐれ極まりないヘロニモ・フランスアがあっさり勝ち星を消してしまう可能性を考慮すると決して間違いとは言えないのが悲しい現実です。

森下の攻守に渡る活躍は素晴らしいし感動的だったのは言うまでもありませんが、逆に言えば新人のこれだけ負担を強いている以上は、このチームが来季以降も浮上する可能性は大変前年ですが低いという事の証左でしょう。

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試合が終了して整列退場の順番を待っていると、ベイスターズの選手が一斉に出てきました。

この試合の1打席目の安打が日米通算2000本安打となったホセ・ロペスの記念撮影です。

これには3塁側にいたカープファンからも大きな拍手。

個人的には私が2000本安打達成に球場で立ち会ったのは野村謙二郎新井貴浩以来3人目で他球団の選手としては初めての事。

日米複数球団を渡り歩いた「ジャーニーマン」の素晴らしい記録達成に立ち会えたのは大変幸運でした。

 

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森下の大活躍に、ロペスの大記録達成、そして石原の最後の勇姿。

様々な印象に残る出来事を思い出しながら勝利の余韻に浸って帰りのグリーン車で飲むビールは最高ですね。

これがあるから社会情勢はどうあれ、何とかしてまた球場に行きたくなるというものです。

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これで今季の私の球場での観戦は最後。

例年より遥かに短い期間で、遥かに少ない観戦数となったのは本当に残念。

本拠地での観戦が一切ないのも観戦試合数が10を切ったのも成人してからは初めての事。

新型コロナウイルスの威力は凄まじく、国内外で感染者数は増加が止まらず、野球を含めてエンターテインメントへの風当たりは凄まじいものがあり来季以降も復調の気配すら見えません。

そうである以上、スタジアムでの日常を取り戻すに主催者は勿論、私達ファンの一人ひとりが責任と自覚をもって、少しでも規制が緩和できるような状況を作り出す努力が必要なのは言うまでもありません。

 

再び球場で歌い歓声を共に挙げるその日が来ることを信じて。

 

野球場でまた会いましょう。

 

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2020年観戦成績

5試合3勝1敗1分

10/23(金) ●「『2線級』の頑張りも…」(カープ2020)

横浜DeNAベイスターズ2-0広島東洋カープ

22回戦(カープ7勝13敗2分)

横浜スタジアム

 

勝利投手 京山2勝1敗

敗戦投手 床田3勝8敗

セーブ投手 三嶋1勝1敗16セーブ

 

本塁打

(C)-

(De)-

 

打点

(C)-

(De)梶谷①神里①

 

投手

※数字は自責点

(C)床田②-菊池保-島内

(De)京山-パットン-石田-三嶋

 

先発床田は中盤に崩れるも6回2失点で試合を作りリリーフ陣も無得点。

打線は、5回途中までノーヒットで散発3安打の拙攻。

守備でも3失策と精彩を欠き今週2度目の完封負け。

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まともな投手がほとんどいないという認識が内外に定着して久しいカープの投手陣。

その先発ローテーションを務める投手の中で、野村祐輔の故障離脱により先発を務めた薮田和樹を除けば最も質の低い投手は誰かと問われれば、今日の先発の床田寛樹の名前を挙げる事に異論はほとんどないかと思われます。

長く辛いリハビリを乗り越えて先発ローテーションとして活躍した昨年は大きな飛躍を期待させたものでしたが、それも今となっては過去の話。

今季は防御率5点台にWHIP1.70台と壊滅的な数字に勝ち星の倍以上に積み上がった黒星が昨年の活躍は残念ながらたんなるまぐれに過ぎなかった事を証明しています。

はっきり言ってこのような投手にわざわざ先発を任せる価値などどこにもないに等しいと思われましたが…今日は意外にもQSとここ1ヶ月ではもっともまともな投球。

中盤に自らのエラーなどで失点したのはご愛嬌ですが、それでも一時無死満塁のピンチでリーグ屈指とも呼べる強力極まりないベイスターズ打線相手に2失点で済んだのは特筆に値するでしょう。

また、床田降板以降の3イニングを引き継いだ菊池保則と、島内颯太朗も床田同様にいずれも低レベルな投手陣にあって今季は壊滅的な防御率を誇る特に質の低い「試合をぶち壊す係」に過ぎない投手たちですが、二人合わせて被安打1無失点とこれまた意外な活躍。

打たれる為に登板しているに等しく、軽く10失点以上は喫しそうなこういう2線級投手だけ並べても僅か2失点で済んでいるのですから、これも勝敗など関係なくプレッシャーの欠片もない消化試合らしい光景と呼ぶべきかもしれません。

勿論、彼らの能力を考えればこんな事ぐらいで来季に期待なんて口が裂けても言えませんが…。

 

今季、これだけボロボロでプロ野球の体をなしていない投手陣はこれでなんと今週の試合はすべて先発がQSとなりました。

しかし、それでも勝率が5分なのはやる気の欠片もない打線によるものなのは言うまでもありません。

今日はさほど今季好調とはお世辞にも言えず前回登板でもわずか2回で降板した京山将弥相手に5回途中までノーヒット…しかも初安打は床田のまぐれ当たりという体たらく。

昨日、宇草孔基の故障を経て一軍に上がったばかりの野間峻祥のような「くたびれた中堅選手」を平気でスタメン起用しているのですからこの結果もやむを得ない事かもしれませんが…目標を失って惰性でやっているだけ姿を見せられるのは勘弁して欲しいものです。

10/22(木)○「消化試合の流儀」(カープ2020)

阪神タイガース5-9広島東洋カープ

23回戦(カープ8勝12敗3分)

阪神甲子園球場

 

勝利投手 薮田1勝2敗

敗戦投手 岩田1勝2敗

 

本塁打

(C)ピレラ11号③

(T)原口3号③

 

打点

(C)會澤①堂林①西川①長野①田中広①鈴木誠①ピレラ③

(T)糸原①原口③

 

投手

※数字は自責点

(C)薮田②-塹江③-ケムナ-フランスア

(T)岩田⑥-小川-能見-エドワーズ-岩貞②-藤川

 

先発、薮田は5回まで1安打無失点の投球で6回2失点と試合を作る。

打線は初回から繋がり3回までに6失点も以降は8回まで無得点。

塹江が崩れ1点差に追いつかれた9回表にピレラの本塁打で突き放し今季最後の甲子園での試合を勝利で終える。

薮田は2年ぶりの白星。

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プレーオフが行われない今季にあって優勝の可能性が完全に消滅したのが昨日。

初のプレーオフ進出を遂げた2013年以降でAクラスを逃した2015年と2019年は最終戦までプレーオフ進出の可能性を残していたわけですから純然たる消化試合というのは実に8年ぶりという事になります。

で、その記念すべき消化試合の開幕戦はこれまでの適当な試合が嘘のように序盤から優位に試合を進めて、6回7回だけで5失点を喫して一時6点差を1点差まで詰め寄られる辺りの「らしさ」は見せたのものの勝利となりました。

もっとも、こんな次のステージに繋がる事もないオープン戦以下の価値もないような試合ですから勝敗など二の次なのは言うまでもありません。

むしろ今日の試合の先発が薮田和樹で、スタメンには長野久義、ホセ・ピレラ、上本崇司が名を連ねるには唖然とさせられました。

ファンの方には大変申し訳ないですが、言わせて貰えば彼らはそれぞれ「ピークを過ぎた終わった投手」や、「ロートル」に「伸びしろのない冴えない中堅」に「来季以降の契約が微妙な外国人」に過ぎません。

負傷した宇草孔基はともかく、こんな勝敗に意味がない試合で大盛穂や葉月隆太郎を起用しない理由が分かりませんし、二軍での大活躍が認められて支配下登録を勝ち取った藤井黎來を二軍に落としたばかりか田中法彦にもまったく出番を与えないとは…。

正直、この期に及んでこんなメンバーで試合に臨む必要がどこにあるというのでしょうか?

ベンチに居座る連中は何も考えずに試合に臨んでいる…というより昨日優勝の可能性が無くなった事やプレーオフが今季は無いことすらを知らないし興味もないとしか思えません。

勿論、今日の試合で薮田は久しぶりにまともな投球を、長野やピレラは試合を決定づける活躍をそれぞれ見せて最低限以上のパフォーマンスをファンに提供してくれた事は確かです。

また、全員若手でスタメンを組むべきなどとも思いません。

しかし、これが森下暢仁のような個人記録がかかった投手の試合ならまだしも、ローテーションの谷間の投手の試合でまったくの中堅以上のメンバーで試合をする必要も今更どこにもないでしょう。

カープという球団は成績や能力に関わらず最低3年以上、指導者はその地位に居座ることが約束されているという世界的にもかなり特異な契約形態を持っているのは周知の事実。

それならばもはや勝敗が度外視されている消化試合においては来季以降の長いスパンを見据えて戦う事がベンチを預かる者としての義務の筈です。

それが果たせない以上は、改めて佐々岡真司監督以下の指導者たちにその資質が無いと言い切っていいかと思えます。