吹けよ風!打てよアレン!!

カープと趣味の日記

08/31(火) ●「悲しい巡り合わせ」(カープ2021)

横浜DeNAベイスターズ7-6広島東洋カープ

15回戦(カープ7勝6敗2分)

横浜スタジアム

 

勝利投手 エスコバー3勝2敗

敗戦投手 島内1敗

セーブ投手 三嶋1勝4敗18セーブ

 

本塁打

(C)-

(De)牧16号②佐野10号①ソト19号②

 

打点

(C)菊池涼①小園③坂倉①曾澤①

(De)オースティン①牧②佐野①宮崎①ソト②

 

投手

※数字は自責点

(C)森下④-ケムナ-島内③-塹江-バード

(De)濱口③-新藤-櫻井②-砂田-エスコバー-山崎-三嶋

 

先発、森下は初回から安定せず2本の本塁打を浴びて5回4失点で降板。

打線は序盤に相手のミスに乗じて6得点も以降は沈黙。

7回裏に3番手島内が打ち込まれ最大5点差を逆転される惨敗で連勝が4で止まる。

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昨シーズン限りでカープを退団した後、独立リーグでプレーしていた小窪哲也のマリーンズ入団が発表されました。

元々、優れたキャプテンシーを持ち、選手会長として25年ぶりのリーグ優勝に貢献した経歴から球団から指導者として誘われながらもそれを蹴ってまで拘った末での現役続行でしたからそれがこういう形で実ったのは本当に素晴らしい事。

ロッテ球団としては代打の切り札という戦力として以上に、かつて在籍したカープ出身の名伯楽である高橋慶彦のような指導者となる事も期待されての入団だと思われますが…何にしても頑張って欲しいものです。

 

一方、首位を長らく走っていた阪神相手に後半戦初となるカード勝ち越しばかりか、まさかのスイープまで決めて4連勝のチーム。

今日の試合も先制されながらも相手のエラーと押し出しなどで労せず逆転に成功し4回表が終わった時点で5点差。

こうなると、QS率9割越えという驚異的な安定感を誇る森下暢仁が後半戦初の勝ち星を得るのを待つだけ…の筈でしたがそうはならないのが「弱いチームの定め」というものなのでしょう。

森下は直後に崩れて2本の本塁打を浴びた末に合計4失点を喫して5回で降板。

本来なら6イニング以上の安定を約束してくれていた投手がこうも早く降板すると栗林良吏以外は不安定なリリーフ陣が耐えられる筈がなく、島内颯太郎があっさり逆転を許したのも予想通りでしょう。

本来ならとっくの昔に10勝を挙げていても何ら不思議でない投球を見せていたにも関わらず頼りないチームメイトに勝ち星を潰されていた投手が、今度は4連勝中のチームに水を差すような投球をする…。

何とも皮肉なものですが、弱いチームなら起こり得る事です。

もっとも、森下は前回に続いて合計で5本もの本塁打を浴びた他、四球も多く最近は明らかに疲れが見えているようには見えます。

勝てる時に勝たせて貰えない状況が続いていた以上、森下は責められるものではありませんが…こうも巡り合わせが悪いとなるとカープのみならずナショナルチームでも主戦投手の任を務めるこの素晴らしい右腕が今季二桁勝利を得る事は無いかと思えます。

 

08/29(日)○「帰還バッテリーと正一塁手」(カープ2021)

広島東洋カープ5-0阪神

16回戦(カープ8勝8敗)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

勝利投手 床田2勝2敗

敗戦投手 秋山9勝5敗

 

本塁打

(C)鈴木誠19号②坂倉8号①

(T)-

 

打点

(C)鈴木誠也②坂倉③

(T)

 

投手

※数字は自責点

(C)床田-森浦-塹江-島内

(T)秋山-及川②-馬場-小野

 

先発、床田は序盤から安定した投球6回無失点10奪三振の好投。

打線は初回に鈴木誠也と坂倉の本塁打で先制以降は繋がりを欠き無得点も7回裏に追加点。

リリーフ陣も無失点で抑える完封リレーでカードスイープを決める4連勝。

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故障により出場が内定していたオリンピックも辞退を余儀なくされていた曾澤翼が復帰し即スタメン出場となったこの試合。

バッテリーを組む先発は不振の為、これまた久方ぶりの復活登板となった床田寛樹。

もっとも、床田に関しては防御率5点台に沈む二軍での成績を見る限りでは昨日、醜態を晒しただけの野村祐輔同様に先発を任された理由が「他の投手がいないから」以外に考えられず、全く期待など出来ませんでした。

案の定、初回にいきなり先頭打者の近本光司に安打を許すという展開でしたが…しかし、ここから三者連続三振を奪うなど切り抜けると以降は安定してくれました。

6回表こそ初めて2塁に走者を許してピンチを迎えましたが、それもしっかり抑えて最終的には10奪三振を記録しただけでなく、むしろ以降のイニングへの余力すら感じられたほどで、相手チームが主軸の打撃不振の為、試行錯誤を重ねている状況を加味しても今季最高と呼ぶに相応しい投球だったと言えます。

 

一方で、打線はここ2シーズンで一度も白星を挙げる事が出来ず完全にカモにされて久しい秋山拓巳に初回から3得点する事が出来ました。

それも1番2番とも軽く捻られて、今日もいつも通りに抑え込まれると容易に予想できた展開からジェリー・サンズのとんでもないエラーによる出塁を奇貨に鈴木誠也と坂倉将吾が連続本塁打を放つというこれまた意外過ぎる形。

もっとも、以降はいつも通り抑えられた末にQSもきっちり許している…というか相手の自責点が0である以上は、「苦手意識を克服出来た」とは冗談でもいえませんけれども…。

坂倉に関しては試合が膠着状態だった7回裏も前を打つ鈴木誠也が敬遠された直後での走者一掃の適時打で試合を決定づける活躍も見せてくれました。

ここまで打撃で好調が続く状態ですが、曾澤が帰還した事で打撃にある程度集中できるようになった事が良い効果を生んだように見えます。

ようやく捕手としても手ごたえを掴み始めていた本人としては不本意でしょうが、現状のチームにおいて最高の一塁手はやはり坂倉だと改めて思えます。

 

上記のとおり先発は無失点で抑えて打線も苦手投手から先制点と良い形で試合を進められましたが、それに加えてロベルト・コルニエルが不振で栗林良吏の3連投を避けたかった状況にあって森浦大輔、塹江敦哉、島内颯太郎がそれぞれ1イニングを無失点に抑えてくれたリリーフ陣を含めても結果は勿論、内容的にも大変満足できる試合になったかと思えます。

唯一不満があるとすれば試合後の床田と坂倉に対するヒーローインタビューで要領を得ない意味不明な質問を連発して選手や場内のファンを困惑させた広島ホームテレビ(?)のアナウンサーの存在ぐらいでしょうかね…。

8/28(土) ○「揺れる小舟の内情」(カープ2021)

広島東洋カープ7-6阪神タイガース

15回戦(カープ7勝8敗)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

勝利投手 ケムナ1勝1敗

敗戦投手 村上1敗

セーブ投手 栗林1敗22セーブ

 

本塁打

(C)鈴木誠18号①菊池涼10号①林6号②

(T)-

 

打点

(C)坂倉②野間①鈴木誠①菊池涼①林①

(T)ロハス・ジュニア②近本①中野①梅野①サンズ①

 

投手

※数字は自責点

(C)野村③-塹江-ケムナ①-森浦①-コルニエル①-バード-栗林

(T)村上⑤-岩貞-小川②-馬場-岩崎

 

先発、野村は序盤に援護点を貰いながら3回1/3を3失点でノックアウト。

打線は初回に坂倉の適時打で逆転に成功すると以降も得点を重ねて6得点。

6回以降もリリーフ陣がイニング毎に失点も最終回は栗林が抑えて逃げ切り3連勝。

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序盤にリードを重ねながら先発が試合を作れず早々に降板しリリーフ陣もさほど盤石ではないパフォーマンスに終始するといういつ転覆するか分からない波間に揺れる小舟のような試合展開でしたが最後は何とか3連勝と後半戦初のカード勝ち越しにたどり着けました。

 

6番手の先発が決まらない状況で後半戦を迎えたうえの大道貴温も不振で二軍落ちした状況という苦しいチームの台所事情にあって先発したのは野村祐輔

25年ぶりの初優勝の立役者の一人も今となっては田中広輔と並び「球団史上最悪の高額複数年契約の象徴」と化して久しいですが…今日の投球も覇気が感じられたのは短く刈り込んだ髪型だけという悲惨なものでした。

初回から力ないボールを際どいコースに置きに行くだけの投球で5イニング持たずに打ち込まれるのは分かり切った事だったでしょう。

「もはや先発を務めるだけのスタミナがない野村祐輔はミドルリリーフに回すべき」という意見もありますが、ここまで酷いとそもそも一軍で投球させるべきレベルですらないと改めて感じます。

それどころか、2年契約も最終年となる今季のシーズンにあってこのような低レベルな投球を見せられ続けると彼と彼のファンには大変申し訳ないですが、カープのユニフォームを着て一軍のマウンドに立つのはこれが最後になるのではとすら思えてきます。

 

ここまで先発が試合を作っても援護できずに惨敗する事を繰り返してきた球界屈指の貧打を誇る打線は、今日に関してはむしろ上記の先発の体たらくをフォローするかのように追いつかれそうになる度に追加点を入れる事が出来ました。

内容的にも序盤は打線がよく繋がり、中盤以降は長打で加点するという多彩な点の取り方で勝っても負けても単調なこのチームにしては大変珍しい事です。

中でも好調を維持して連勝の立役者となっている坂倉将吾に比べて当たりが止まっていた林晃汰の本塁打には喜んだファンも多かったかと思います。

後半戦に入って小園海斗共々打棒が湿りがちな彼ですがこれがきっかけに再び爆発してくれるのを期待したいものです。

 

一方、ロベルト・コルニエルが不振に陥るなど栗林良吏に繋ぐ継投にも不安を抱える投手陣も中盤以降3イニング連続で失点を重ねるなど内容的には散々でしたが、打線の援護もあり何とかギリギリで耐えました。

やはり一番後ろに栗林という絶対的な存在がいる事で「何とかリードさえ保って栗林に繋げれば」という意識が大きいという事でしょう。

こういう点から考えても栗林という投手の存在の大きさを改めて感じてしまいます。

とはいえ、9回以外は継投のうえでの約束事が全て無くなってしまった辛い現実が改めて浮き彫りになっている以上は次戦以降その影響がもろに出る事になる事でしょう。

08/27(金)○「綻びの中で」(カープ2021)

広島東洋カープ6-4阪神タイガース

14回戦(カープ6勝8敗)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

勝利投手 大瀬良6勝3敗

敗戦投手 西勇4勝9敗

セーブ投手 栗林1敗21セーブ

 

本塁打

(C)石原2号①

(T)ロハス・ジュニア5号①

 

打点

(C)西川①坂倉①菊池涼①鈴木誠②石原①

(T)ロハス・ジュニア①中野①糸井②

 

投手

※数字は自責点

(C)大瀬良②-島内-コルニエル②-栗林

(T)西勇③-アルカンタラ②-岩貞-及川①

 

先発大瀬良は序盤に2失点を喫するなど不安定な投球も6回投げ切り2失点。

打線は3回4回に連打を重ねて逆転し中盤以降も追加点を入れる。

終盤にリリーフ陣が崩れるも辛くも逃げ切り2連勝。

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散々だった前半戦から一転して現在、3連勝中の大瀬良大地は昨日九里亜蓮と入れ替わりとなった影響で中7日の登板。

初回こそは3者凡退でしたが以降は3イニング目までに2失点を喫するなど不安定な投球でした。

6回に漸く3者凡退を得ましたが、このベンチにしては珍しく100球過ぎてあっさりと交代させた事から分かる通りあまり良い状態では無かったように見えます。

しかし、それでもしっかりと試合を作ってはくれて4連勝と結果が付いてくるようになってきたのは喜ばしい事です。

 

一方で相手先発は前回意外な形で勝利を収めたとはいえ泣く子も黙る西勇輝

通算100勝まで5度も足踏みするなど最近は不振が目立ちますが、彼相手に序盤に2点も先行されていたとなると後は敗北を待つだけにみえましたが…そうはなりませんでした。

昨日、本塁打のみで11得点とド派手な攻撃を見せた打線でしたが、今日は連打を重ねる形で4回裏に逆転に成功すると以降もこちらより遥かに好投手が揃うタイガース投手陣から追加点を重ねる事すら出来ました。

昨日の試合がたんなるマグレにしか見えなかっただけに大変な驚きです。

まあ、前回のこのカードの初戦も良い形で勝っておきながら以降は4連敗ですから油断はあまり過度な期待が出来ない事に変わりはありません。

また、先制を許しながら先発が粘りその間に打線が好投手から逆転に成功するという良い形にはなりましたが、一方でリリーフ陣の綻びは気になるところです。

7回表に登板した島内颯太郎はまずまずの投球でしたがロベルト・コルニエルが2失点で1点差に詰め寄られると栗林良吏もあわや同点というピンチを辛くも凌ぐなど安定感が感じられません。

特に、これで3試合連続の失点で防御率やWHIPなど諸数値も壊滅的なものになりつつあるコルニエルは完全に勝ちパターンに組み入れる投手としての信頼は失われたと断言して良いかと思います。

同じく後半戦に入って不振でヘロニモ・フランスアが二軍落ちし、残るカイル・バードも凡庸極まりない投手に過ぎませんから助っ人外国人については「全滅した」と言っても過言ではないでしょう。

鮮やかな逆転劇には見えますが試合全体を見る限りでは広がった綻びが目立つようにも見えます。

08/26(木) ○「まるで4番打者のよう」(カープ2021)

読売ジャイアンツ2-11広島東洋カープ

17回戦(カープ7勝9敗1分)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

勝利投手 九里8勝6敗

敗戦投手 菅野2勝5敗

 

本塁打

(C)鈴木誠16号②17号③坂倉6号①7号③菊池涼9号②

(G)若林①

 

打点

(C)鈴木誠⑤坂倉④菊池涼②

(G)丸①若林①

 

投手

※数字は自責点

(C)九里①-ケムナ①-高橋樹-塹江-森浦

(G)菅野⑤-戸根③-桜井③

 

先発、九里は5四球を出す苦しい投球も西川の好守などに助けられ6回1失点で凌ぐ。

打線は初回に鈴木誠也本塁打で先制すると以降も坂倉、菊池涼の本塁打で追加点。

合計5本の本塁打により後半戦初の二桁得点を挙げて連敗を3で止める。

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まったく個人的な話ですが…。

今日の試合については現地での観戦を予定していたものの、新型コロナウイルス感染爆発に伴う情勢により熟慮の末、断念しておりました。

チケットを用意したのは1ヶ月以上も前の事ですし忸怩たるものがありますが、完全に医療が崩壊してしまった状況においてワクチンの接種すら完了してない身で越境してまで都内に入る事は得策ではないと判断した次第です。

当然ながら、今日現地で観戦された方々も色々と対策をされたうえで観戦を楽しまれているのですから、比較的極端な対策を取る形となった私と比べてどちらが正しいのかは分かりませんが…野球に限らず大規模イベントは改めて苦しい状況に追い込まれつつありますが、早くこの事態が収束する事を改めて祈るしかありません。

まあ、チケットの払い戻しは出来ませんからチケット代は主催者への寄付が出来たとでも思うことにします。

 

…で、そういう試合に限ってこんなボロ勝ちをするというのもまた面白い事です。

後半戦に入って2試合続けて試合を作る事が出来ない状況にも関わらず「比較的読売とは相性が良い」からという理由により中5日での登板となった九里亜蓮

初回からピンチが続き5回裏には押し出しで失点し、6回裏も西川龍馬のビッグプレーに助けられるなど、いつ大量失点を喫してもおかしくない酷い内容の投球でしたが何とか試合を作る事が出来ました。

それも上記の「相性」とやらなのかもしれませんが、まさかこんなしょうもない起用が当たるのですからつくづく勝負事とは分からないものです。

 

一方、打線は故障により2ヶ月ぶりの登板となった菅野智之相手に初回から鈴木誠也と坂倉将吾の連続本塁打で先制するという意外な展開。

以降は5回まで無得点でいつも通りの打線と思いきや、6回裏には菊池涼介の2ランで中押し点を手に入れると終盤にも鈴木誠也と坂倉が本塁打を放つというド派手な形で後半戦初の二桁得点となりました。

カープといえば得点圏において長打が極端に出ずここ5試合で得点圏で長打により複数打点を稼いだ選手が投手である玉村昇悟のみという惨状でしたから、これは大きな驚きです。

特に相手の4番打者の半分程度しか打点を記録できず頼りにならない情けない場面が目立つ鈴木誠也は先制弾にダメ押し弾と本塁打2本含む猛打賞5打点の活躍で「まるで4番打者のような」活躍を見せてくれました。

もっとも、あれだけいい加減な試合展開で先発投手の奮闘を台無しにし続けていた訳ですからたまにはこんなマグレもあるとしか今は思えません。

 

むしろ、鈴木誠也と並ぶ大活躍を見せた坂倉の陰で無安打に終わった小園海斗や林晃汰の調子の方が気になってしまいます。

08/25(水) ●「二十歳の一人旅」(カープ2021)

読売ジャイアンツ5-3広島東洋カープ

16回戦(カープ6勝9敗1分)

東京ドーム

 

勝利投手 中川3勝2敗1セーブ

敗戦投手 コルニエル2敗

セーブ投手 ビエイラ14セーブ

 

本塁打

(C)-

(G)岡本31号②

 

打点

(C)坂倉①玉村②

(G)ウィーラー②岡本③

 

投手

※数字は自責点

(C)玉村③-島内-コルニエル②

(G)直江③-大江-高梨-畠-中川-ビエイラ

 

先発玉村は序盤に3失点も以降は立て直し6回を投げ切る。

打線は序盤の好機を活かしきれず4回以降は2安打で3得点。

終盤にコルニエルが勝ち越し弾を許し逆転負けで3連敗しカード負け越し。

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若干二十歳の2年目の投手ながら直近5試合で4度のQSを記録して今やすっかりローテーションに定着した玉村昇悟。

九里亜蓮不本意な投球を続けている後半戦になってからはむしろ大瀬良大地、森下暢仁に次いで勝利を期待できる先発にもなっています。

その玉村。今日は初回に押し出しで失点するなど序盤は不安定な投球で結果的に2度のリードを守る事ができませんでした。

しかし、4イニング目以降は安定して最終的には4試合連続のQSを達成した以上は、決して責められるものではないでしょう。

3イニング目の失点も坂本勇人や、岡本和真による今の鈴木誠也では逆立ちしても真似できなさそうな技ありの一打と、後方のフライに対して目測を誤った野間峻祥による微妙極まりない守備によるところが大きかったですしそもそも、この試合…というかここ5試合中チーム唯一の得点圏での長打により複数打点を挙げたのは彼だけなのですから。

それにしても上記の通り好投を続けたこの5試合で得られた勝ち星はたったの1勝とは、プロ2年目の二十歳の投手にはあまりにも過酷な現実と言えます。

ほんの少し前なら岡田明丈のようにいい加減な投球内容でもとりあえず5イニングマウンドに立ってさえいれば易々と二桁勝利を手にできた時代だっただけに改めてそのギャップに驚かされるばかりです。

こういう形で勝ち星に恵まれずそのまま静かに消えていった投手というのはカープの歴史では枚挙の暇がないのですが…玉村には何とかこの「孤独な一人旅」に耐えて欲しいものです。

大変でしょうが次回の投球に期待するしかありません。

というより、今日の打撃を見る限りだとむしろ明日から6番辺りでスタメン出場しても良いような気がしてきます。

08/24(火) ●「孤独な闘いは続く」(カープ2021)

読売ジャイアンツ3-1広島東洋カープ

15回戦(カープ6勝8敗1)

東京ドーム

 

勝利投手 メルセデス7勝1敗

敗戦投手 森下6勝6敗

セーブ投手 ビエイラ13セーブ

 

本塁打

(C)-

(G)坂本13号①大城10号①11号①

 

打点

(C)松山①

(G)坂本①大城②

 

投手

※数字は自責点

(C)森下③-島内

(G)メルセデス①-デラロサ-ビエイラ

 

先発森下は3本の本塁打を浴びるも7回3失点。

打線は散発4安打で4回表に松山の内野ゴロの間の1得点のみに留まる。

先発が試合を作るも援護点無く力尽き2連敗。

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後半戦に入りカード勝ち越しがなく、完全にチームが崩壊したカープは今日からビジターで読売戦。

何故か5年前に惨敗した日本シリーズでの対戦相手の4番が加入しているようですが…そんな事よりも注目すべきなのは「森下の投球とそれに打線は報いる事ができるのか?」という事でしょう。

何しろ、後半戦に入って先発投手で勝ち星が付いているのは大瀬良大地のみという惨状で彼以外にまともに試合に勝てそうな先発といえば森下暢仁ぐらいのものなのですから。

その森下は大道卓三に2打席連続本塁打を浴びるなど不用意に一発で失点を重ねる辺りは残念ではありましたがそれでも7回3失点と前回同様に勝利に値する投球を見せてはくれました。

しかし、完全崩壊したこのチームでは先発が3失点以上するのは即ち負けを意味します。

3失点目を喫して7回裏を投げ終えた後に無念の表情を浮かべる森下を見ていたたまれない気持ちになったファンは私だけではないでしょう。

一体、これほどまでに奮闘しているにも関わらず何故試合中終始チーム内で孤立しているかのような気分を彼が味わわないといけないのでしょうか?

別にどこかの誰かのように後輩に暴力を振るった訳ではない…というよりそもそも後輩自体がそんなにいないにも関わらず…。

本当にこの不条理は納得いかないですし理解できないです。

 

結局、森下はこれで6敗目と白星と黒星の数字が並んでしまいました。

90%超えという驚異のQS率を誇り防御率もリーグトップ3に入る投手の勝率が5割というのはチームとして恥以外の何物でもないでしょう。

もっともそれが理解できている打線ならこんなにも屈辱的なシーズンを過ごす事はないのでしょうが…。

 

森下の投球は見事でしたが、それでも7イニング目は明らかに余計でした。

結果的に決定的な失点を喫したという事も勿論ですが、それ以前に直前の7回表2死1塁2塁の好機では石原貴規には代打を起用するべきだったからです。

ほとんど好機が作れないうえにベンチには代打で出せる選手が余りまくっていた状況で投球数を100超えていた先発バッテリーの続投に固執する必要があったとは思えません。

今季は変則的な日程に加えて雨天中止が多すぎるという過密日程が続くうえに延長戦がなく早めに代打を起用しやすいという分かり切った事実に何故こうもベンチが無関心なのか私には改めて理解できないです。

過密日程の中でイニングを無理に重ねさせて大瀬良の故障の要因を作った昨年の事をもう忘れてしまったのでしょうか?

それとも考える頭が最初からないのでしょうか?

どちららでも構わないですが、こうやって試合からベンチが目を逸らし続けるなら孤独な戦いを続ける森下の我慢も限界になってしまうのではと危惧します。