吹けよ風!打てよアレン!!

カープと趣味の日記

09/11(土)○「38年ぶりと10年目の快挙」(カープ2022)

東京ヤクルトスワローズ7-15広島東洋カープ

23回戦(8勝14敗1分)

明治神宮野球場

 

勝利投手 森浦2勝5敗

敗戦投手 サイスニード8勝6敗

 

本塁打

(C)堂林8号③坂倉14号③上本1号①

(S)-

 

打点

(C)松山②上本①野村②堂林③坂倉③野間②西川①

(S)山田①中村①内山①塩見②山崎②

 

投手

※数字は自責点

(C)記す価値なし⑦-記す価値なし-森浦-松本-ターリー-ケムナ-矢崎

(S)サイスニード①-山本③-今野③-大西

 

打線は3回に打者一巡10安打3本塁打で球団タイ記録の12得点など大量得点。

投手陣は先発が12得点の大量援護で4回途中で炎上し7失点を喫しノックアウトも3番手森浦が踏みとどまり反撃を断ち切る。

乱打戦を制して今季神宮球場での最終戦を勝利で飾る。

上本がプロ入り10年目で初本塁打を記録。

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友人の甘木さん(仮名)の運転する車で神宮球場にやって来たのは開門時間辺りで素晴らしいナイター日和の天気。

早速入場して今年最後となる神宮球場での観戦で夕食に選んだのは「欅」のチーズハンバーグカレーでした。

近年の神宮球場は新たな店舗やメニューが誕生して色々と楽しませてはくれますが、やはり神宮球場でのグルメと言えば私には「欅」のカレーです。

今年もコロナ禍は収まりませんでしたが、毎シーズン最初と最後にこれを楽しむ事が出来て本当に良かったです。

昔はベンチを抜け出した選手が買いに来る姿も目撃された(現役時代の廣瀬純を見かけた事がある)伝統の味を楽しみながら考えたのは今日の試合の事。

体調不良の秋山翔吾も登録抹消となり、昨日同様にまともに打線が組めないうえに相手投手はカープ戦が得意なサイスニード。

おまけにこちらの先発投手は先週好投した遠藤敦志や玉村昇悟を差し置いて何故か××(記す価値なし)というロートルですからどう考えても勝ち目はなし。

ですから、適当に点差をつけられたらさっさとコンコースに降りて今季最後の神宮球場グルメを更に楽しみつつ中秋の名月のお月見と洒落こもうと割り切っていました。

 

しかし、蓋を開ければ大量得点に大量失点と言う攻守でハチャメチャかつ長い試合展開。

ようやく試合が落ちついた頃には満員札止めの試合故に売店の食べ物は軒並み売り切れている状況であてが外れる事態ともなりました。

 

昨日に続いて秋山も菊池涼介もライアン・マクブルームもスタメンにいない打線は初回と2回の好機を作るも案の定ものにできず以降は得点の予感すら漂わないだろうと予想されましたが…。

その矢先の3回表に相手の押し出しとエラーに野村祐輔の幸運極まりない適時打をきっかけに3本塁打含めて10本もの安打が飛び出し38年ぶりに球団タイ記録となる1イニング12打点の猛攻と衝撃的な結果が待っていました。

更にいえば野間峻祥、西川龍馬、坂倉将吾が1イニング2安打を記録し、坂倉に至っては1イニング2打席連続打点にもなり、極めつけは2死からの失策がきっかけであった為サイスニードは9失点ながら自責点は1と異例の記録づくめのイニングでもありました。

これだけ得点が入ると最後の方はあまり覚えていないという事もあるのですが…この大量得点の締めくくりこそが一番印象に残ったファンは私も含めて多いかと思います。

それは、このイニングの12点目となる上本崇司のプロ入り10年目でのプロ初本塁打

前年までまともに打席たった事が極端に少なく正直、4年前辺りで戦力外通告を受けていても何ら不思議ではなかった選手が放った一発には場内のカープファンは大興奮。

…というか私に至っては感極まって思わず泣いてしまいました。

詳しくは調べていませんが野手登録の選手がプロ入り10年以上で初本塁打は球団史上でも長いブランクかと思います。

38年ぶりの快挙を見られたのも素晴らしいものでしたが、個人的にはこの場面が一番嬉しい場面ではありました。

 

…なのですが、38年ぶりの快挙と10年目の歓喜で湧いたカープファンの表情は直後の4回裏に凍り付きます。

この時何が起きたかは、はっきり言ってあまりの酷さに記す価値すらない出来事なので、あまり書かない事にしますが…場内の空気で言えばプロ野球史上初の11点差逆転負けはかなり現実的なものではありました。

このイニングで無様な投球を見せた末に3番手の森浦大輔に全責任を押し付けてマウンドを降りた愚か者どもで唯一擁護できる事があるとすれば「今日、投手としてはろくでなしだった野村祐輔は打者としては優秀だった」に限るかと思います。

 

ビッグイニングが頻発した為に7回裏の東京音頭が流れたのは何と21時30分過ぎという長い試合は、終盤は相手の主力打者が下がった事もあり巻き気味で進行して終了。

今季、神宮球場最後の試合は何とも感動と失望と喜びと怒りが入り乱れた複雑な試合となり、その混乱ぶりは困惑したような終始微妙極まりない表情でヒーローインタビューを受ける森浦の姿を見れば分かることでしょう。

ですから、こういう試合を振り返る際は「とりあえず勝った」という結果と感動した場面だけを思い浮かべれば良いのかと思えます。

そして、球場近くのわりに料金も割安な聖徳記念館脇の駐車場を出て赤坂御用地の塀沿いを走る帰りの車の中において、甘木さん(仮名)と私でその場面とはやはり上本の本塁打で一致を見る事になったという事は改めて付記しておきたいと思います。