07/06(木)○俊英相手の円熟味(カープ2023)
12回戦(5勝7敗分)
勝利投手 野村1勝
敗戦投手 村上6勝4敗
(C)小園1号②
(T)-
打点
(C)小園②西川①野間①
(T)-
投手
※数字は自責点
(C)野村-ターリー-島内-矢崎
(T)村上③-及川①
先発野村は6回を3被安打無四球で2塁も踏ませない投球で無失点。
打線は2回裏に小園の2ラン先制するなど3回までに3得点も以降は1安打の拙攻。
リリーフ陣も無失点で抑えて逃げ切りカード勝ち越し。
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試合開始前まで雨が降り続けていた昨日と異なり、青空に恵まれた広島は116人の犠牲者を出すなど戦後では最悪の災害となった西日本豪雨から今日でちょうど5年。
私の生まれ育った町も含めて県内の多くの場所が被災地となったその日はちょうど東京ドームでカープの試合を見ていましたが、試合後に地元から入って来る連絡の内容やニュースで事態の深刻さを知って愕然としたのを覚えています。
それから一か月後に帰省して見た被災地と化した故郷の惨状は目を覆うばかりだった事や、参加したボランティア活動ではるばる東北などからも救援に来てくれたボランティアの方々の熱意は今も忘れる事は出来ません。
そんな今日の試合は奇しくも豪雨の影響でカード3試合が全て中止となった阪神との対戦となったほか、広島と同じく甚大な被害を豪雨で受けた岡山県倉敷市出身の野村祐輔という偶然。
とはいえ今季初登板となった前回は6回無失点で試合を作るもニック・ターリーが救援に失敗し今季初勝利を逃したこのベテラン右腕が投げあう相手は村上頌樹。
今季、大ブレイクを果たし防御率1点台を誇ると共にオールスター戦にもファン投票1位で選出されたこの俊英が相手となるとさすがに分が悪すぎると言うものです。
しかし、野村祐輔は今日も初回からのらりくらりと相手の打ち気をかわすような老獪な投球を披露し、終わってみれば前回同様に6回を無四球無失点の好投を見せて結果的に俊英との投げ合いを制する事となりました。
変化球の出し入れでコーナーを付く子気味良い投球は前回以上の円熟味さえ感じさせてくれました。
かつてはリーグ3連覇に大きく貢献したとはいえ現状は「もはや終わった投手」でしかなかった投手がこれだけ輝きを取り戻したかのような活躍には驚かされるばかりです。
一方、前回はその野村祐輔の白星を「横取り」する形になったニック・ターリーをはじめリリーフ陣も無失点で抑えて今度こそ今季初勝利をこのベテランに捧げる事が出来ました。
まあ、ターリーに関しては長打を打たれてあわや失点という場面で相手3塁コーチの致命的なミスが出たおかげで辛うじてという形ではありますが…。
一方、昨日はプロ野球選手とは思えない無様な姿を晒した打線は、今日は初対戦となった好投手である村上相手に何とか序盤に3得点を挙げるという理想的な展開。
…まあ、それ以降は完全にカモにされていて次回は打てそうにないという気分しかありませんが。
この意外な序盤の展開にあって先制点をもたらしたのはこれまた小園海斗の今季初本塁打という意外過ぎる形。
小園といえばこのカードから一軍復帰と同時にスタメンにも復帰しておりますが、この2試合で未だに無安打と何の印象もないどころか、そもそも一軍に上がっていた事を気づかなかったファンも少なくはなかったのではと思える程の酷さ。
この一発で彼が復調するとは到底思えませんが。
まあ、こういう事もあるのですね…。