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カープと趣味の日記

CSファイナル第5戦 ●「球史に残る汚点と共に」(カープ2017)

広島東洋カープ3-9横浜DeNAベイスターズ
クライマックスシリーズファイナル第5戦(カープ2勝4敗)
広島市民球場(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)

勝利投手 三嶋 1勝
敗戦投手 野村祐2敗

本塁打
(C)新井1号①
(BY)宮崎2号①桑原1号②筒香2号②筒香3号①梶谷1号②

打線は初回に先制するも以降は新井の1発のみに留まり3得点。
投手陣は野村祐が序盤から逆転を許すと、以降も投手陣が大崩壊。
記録的な大敗で敗れ、プレーオフ敗退が決定。
球史と球団史に汚点を残してシーズンを終える。
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あれから2週間あまりが経ちました。
その間、ドラフト会議と、2年ぶりに「もはや我々には何の関係もなくなった」日本シリーズがあったりもしました。
しかし、未だにこの結果が受け入れがたく気持ちの整理もつきにくいファンもいるかと思います。
私もその一人です。
というか、リアルに体調を崩して試合の翌日は会社を休んだくらいです。
今、この文章を書く為に試合の結果を改めて眺めて見ても怒りと屈辱で手先が奮える思いすらします。
しかし、事実は事実として受け入れなければなりません。

 

優勝チームが3位チームにプレーオフで敗れたのはリーグ史上初。
優勝チームが第1戦目で勝利しながら3位チームに敗退したのは史上初。
球団史上最高勝率のチームが日本シリーズに出ないのも史上初。

 

これ以外に探せば他にもあるかもしれませんが、改めて考えると大惨事以外の何者でもないでしょう。
かくして私たちの愛するチームは球団史上最高勝率で37年ぶりの連覇を成し遂げた栄誉から一転して球団史…いや球史に残る汚点を残す「地球上でもっとも恥ずべき優勝チーム」と
なりました。
何故こんな事になってしまったのか?

 

やはり敗れた要因はあまりに短期決戦に弱い事を昨年の日本シリーズに続いて証明したばかりか、学習能力の無さすら露呈させたチーム全体に求めるべきでしょう。

投手陣は2戦連続で軟弱極まりない投球を見せて所詮は5回程度をチンタラ投げるぐらいがせいぜいであると自ら証明した野村祐輔や、2015年のシーズン最終戦に続いて「チームが危機に陥れば必ず裏切る」という脆さを見せつけた大瀬良大地に代表されるように、1点を争う短期決戦という場で戦うにはあまりに力強さを欠いていました。
また、打線も昨年に続いて短期決戦に調子を合わせてきた田中広輔を例外にして押しなべて準備不足を露呈し、まるで2年前にタイムスリップしたかのような拙攻を見せつけてくれました。
それに加えて、「普段通りの戦い」という言葉を錦の御旗に、昨年の日本シリーズ同様、いざチームに勢いがなくなると何もできず、ただ敗れるのを待つだけだったベンチにも何の進歩も感じられませんでした。
その点、攻守で普段以上の力を出した個々の選手たちの集中力や、レギュラーシーズンでは絶対にあり得ないしやってもいけないような起用法を見せたアレックス・ラミレスのベンチワークなど全ての面においてひと周りもふた周りも相手チームは上を行っていた事を認めざるを得ません。

 

また、一方でこの「大惨事」の要因をプレーオフ制度に求める意見もあるでしょうが、それはあまりに女々しく惨め極まりない意見であり、一切賛同できません。
そもそも、この制度が出来てからこういう事が起こり得るというのは既に分かり切った事でしたし、つい最近までたんなる「ドアマットチーム」だった我々が、この制度から多くの恩恵を受けて来たという事実を忘れてはいけないでしょう。
現在の空前のバブル状態とも言えるカープ人気が高まったのは2008年にプレーオフ出場の可能性が高まったのがきっかけの一つだった筈でした。

また、2013年に勝率5割未満ながらプレーオフに初出場した時の盛り上がりがそれを更に増大させる事となったと言って良いでしょう。
それらの事実を忘れてこの結果だけをもって制度を批判するのなら、勝者であるベイスターズに礼を失するばかりでなく、これまでこのチームが歩んだ歴史を踏みにじる事にすらなりかねません。
また、空きすぎた日程という点もよく言われますが、チームにとってこれが初の優勝チームとして迎えるプレーオフならともかく2年連続である以上はこれまたあまりに言い訳としては無理があります。
何より、結果は結果でありルールはルール。
私自身、こういう試合の感想を最後に、連覇を成し遂げたシーズンを締めくくるのは断腸の思いです。
ですが、そこで惨め極まりない言い訳を並べるより、やはりまずは勝者をリスペクトする事が大事でしょう。


カープファンとしての誇りとして。