9回戦(カープ6勝3敗)
勝利投手 大瀬良3勝2敗
敗戦投手 ロメロ2勝2敗
(C)バティスタ7号①鈴木10号①
(D)-
打点
(C)菊池①バティスタ①鈴木①
(D)高橋①伊藤康①
投手
※数字は失点
(C)大瀬良
(D)ロメロ③-福-田島-R・マルティネス-ロドリゲス-鈴木博
先発、大瀬良は序盤に崩れて2失点も5回以降はわずか1安打の投球で9回を投げ抜く。
打線は初回にバティスタ、鈴木のアベック弾などで先制も再三の好機を逸し3得点。
大瀬良が9回113球の熱投で今季2度目の完投を飾りカード勝ち越しで12連戦を終える。
------------------------------------------------------------------------------------
カープはこれでこの「平成」と「令和」を跨いだ12連戦を6勝5敗1分の勝ち越しで乗り切る事となりました。
思えばこの12連戦。
いきなり4連敗を喫して苦しい状況を後半は僅か1敗で凌いだ事となります。
なによりも、これだけ好守のバランスが悪く、弱いチームがこういう12連戦という長丁場でこういう結果をもたらすとは正直、奇跡に近いでしょう。
とにかくこの12連戦は投手陣が頑張った一方で打線がまったくお話にならない酷さが際立ちました。
この12連戦で挙げた6勝のうち4勝がリリーフ投手によるものという時点で分かるかと思いますが、このチームは先発が投げている間の援護点が皆無に近いのです。
その煽りを受けて20イニング無失点を続けながら得られた援護点は僅かに「2」と孤独な戦いが続く大瀬良大地でしたが、今日は初回から珍しくまとまった援護点を貰えました。
しかし、結果的にはそれだけの事です。
1点差に迫られた3回に2塁と3塁の間をウロウロして前の打席で本塁打を放った3番4番の打撃を邪魔した挙げ句に、ほとんど利敵行為としか言いようがないスチールで自爆した菊池涼介の哀れで滑稽ですらある無様な走塁を始めとして、今日もまったく打線はお話になりませんでした。
はっきり言って2回以降の大瀬良は「一人で戦っていた」というよりも相手+味方の筈の連中17人を向こうに回して戦っていたに等しいものでした。
何しろ打線のこれ以上の援護は期待出来ず1点も取られてはいけないうえに、なるべく下手くそな3塁に鋭い打球がいかないように気を使わないといけなかったのですから…。
そんなハンディをものともせずに完投を果たした大瀬良には改めて称賛しかありません。
序盤にいきなり連打から2失点を喫するなど万全とは言えない投球で大崩するのは時間の問題に見えましたが、それでも4回以降は奇妙なぐらいに落ち着きを取り戻したのはさすがでした。
緊迫感のある状況に強いとは言い難い弱気な投手がこれだけ強靭な投球を連続で見せられ続けるとは…本当に素晴らしい事でもあり、不思議な事でもあります。
しかし、そんな奇跡もそれを不甲斐ない打撃でこの先も踏みにじられるようでは困りものです。