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カープと趣味の日記

11/10(火)○「虚しさ募る試合と『元4番』」(カープ2020)

東京ヤクルトスワローズ3-7広島東洋カープ

24回戦(カープ14勝7敗3分)

明治神宮野球場

 

勝利投手 床田5勝8敗

敗戦投手 奥川1敗

セーブ投手 フランスア2勝3敗19セーブ

 

本塁打

(C)松山9号②

(S)廣岡8号①

 

打点

(C)松山④床田①鈴木誠①堂林①

(S)廣岡①青木①坂口①

 

投手

※数字は自責点

(C)床田①-中田-塹江-島内-フランスア

(S)奥川⑤-星②-長谷川-高梨-寺島

 

先発、床田は7回まで3安打無得点の投球も8回に崩れて降板。

打線は松山の4打点の活躍で序盤から7得点も中盤以降は好機を活かせず。

投手陣が終盤崩れるも序盤のリードを守って逃げ切り今季最後の関東での試合を勝利で終える。

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パ・リーグが一足先に全日程を終了していた事もあり一応、ベイスターズと並んでまだ順位が確定していないとはいえ大盛穂や、田中法彦などの注目の若手選手は軒並みフェニックスリーグに参加すべく既に1軍から離脱しており残ったのは一部を除けばくたびれた中堅選手ばかりという状況。

相手も相手で既に最下位が確定しているチームという事もあり、例え開催を打ち切ったとしても恐らく誰も気づかなかったのではとすら思えるぐらいに楽しみが少ない試合。

正直、そんな寒い中球場に足を運ぶ価値を見出すのが難しい状況で、数少ないフレッシュさを提供したのはドラフト1位ルーキーの奥川恭伸を先発に立てた相手チームでした。

大型新人のデビュー戦となると広島県のチームのくせに江戸っ子並みに初物に大変弱い事で知られるカープ打線ですから昨年のファイターズ戦での吉田輝星との対戦時のように逆に「プロの厳しさ」を教えられる結果になるのではおおいに危惧しましたが…。

結果は、1本塁打4打点を記録した松山竜平の活躍などでそうはなりませんでした。

とはいえ、19安打も放っておきながら7得点は効率が良いとは言い難いですし、5回以降は無得点。

結局、打率などの上辺だけの数字は良くとも肝心の得点は決められない今季を象徴するような結果になりました。

 

一方、これまた終盤に大量リードにも関わらず不安定さを露呈させた投手陣。

先発の床田寛樹は完封ペースで進んだ8イニング目は1死も取れずに降板と、昨年の自身の最終登板の再現を予感させるような結末にはなりましたが、素晴らしい投球を披露してくれましたので問題はむしろその後なのは明らかです。

床田は、今日こそは素晴らしい投球を見せてはいましたが、壊滅的な防御率やWHIPからも明らかな通り9回まで安定して投げられる保証がまったくないレベルの投手。

にも関わらず、ブルペンではほとんど誰も準備させず本来なら左腕を投入したい場面で偶然準備できていたのが中田廉のみというベンチのいい加減さには心底呆れました。

結局のところこのチームは、というよりこのベンチは一時が万事最初から最後までこういう事だったという事です。

一応今季最後のビジターでの試合で4位に望みをつなぐ結果にはなりましたが、攻守共に内容的には虚しい試合だったと言わざるを得ません。

 

ところで、スタメンに定着する以前の2015年以来およそ5シーズンぶりに1番に座った鈴木誠也は最初の3打席で3安打を放って打率が3割に到達したところで交代。

次戦は出場しない見込みだそうなので、これで球団初となる5シーズン連続での3割25本以上の成績を確定させる事となりましたが…そもそも主軸を打つ筈の選手が3割到達の為に1番を打つというのは正直、強烈な違和感があります。

確かに上記の記録は素晴らしい記録ではあるのですが、21歳にして日本人選手としては球団史上初の全試合4番出場を果たし最高出塁率のタイトルも確定させた村上宗隆に比べると見劣りがします。

勿論、鈴木誠也自体は素晴らしい選手ですし私達のチームにとっては唯一無二の存在である事は変わりありませんが…。

結局4番としての活躍がさほど見られなかった今季や、球団記録を達成したこの5年間で30本塁打以上は1度のみで100打点に至っては1度も到達していないという事実を見ると、他球団で若くして4番を勤め上げている上記の村上や読売の岡本和真などと比較して随分と小ぢんまりした凡庸な選手になってしまったように思えます。

何より打線中軸として走者を返す仕事から開放されて1番打者としてのびのびと打つ今日の彼の姿を見ると余計に記録を達成した喜び以上にやはり虚しさの方が募ります。