2022年が始まって半月ほど。
新型コロナウイルスの世界的な蔓延により延期に動員制限と大きな混乱を余儀なくされた2020年2021年を経て「今年こそは」と意気込んでいたプロ野球ファンは私だけではなかったでしょう。
しかし、残念ながら変異を繰り返すこの未知のウイルスの猛威は今年も収まりそうもないという絶望的な現実を叩きつけられています。
これまでを大きく凌ぐ感染者数の爆発的増加により社会インフラすら維持できない危機に日本中が晒されていますし、プロ野球界においても自主トレ中の選手の感染がいたるところで発生しているほか、入国制限により外国人選手の新規入国が困難である事からカープ含めて外国人選手抜きでの開幕を複数チームが迎える事はほぼ確実な状況と既に大きな影響が出ています。
というよりそもそも無事に開幕を迎えられるかすら微妙な状況と言えるでしょう。
この強烈無比なウイルスとの戦いも3年目に突入し、様々な意見が色々な場所で飛び交っていますが…。
ここまで何度も何度も同じことを繰り返さざるを得ない状況に至って、もはやこのウイルスを人類が完全に克服する事は不可能ではないかと個人的には思えます。
そうなりますとウイルスの蔓延とその犠牲に目を瞑ってこれまでの生活に無理矢理戻るしかありませんが、この2年間で完膚なきまでに国民レベルで生活の意識が破壊された以上はそれも難しいでしょう。
もはや外出におけるマスクを外すことなど許されず、友人や家族と店で飲んだり騒いだりする事もなくディストピア小説のように家に閉じこもり怯えて過ごし続けるという生活を死ぬまで続ける事になる…。
昨年の今頃は希望的観測をしていた私ですが、厳しい現実の前に今はそんな風に全てを諦めています。
また、そんな世界になってしまった以上、プロ野球観戦においても動員制限はともかく、球場ではこれまで風物詩だった鳴り物応援もジェット風船も完全に過去のものとなり得点の度に周囲の見知らぬ人たちとハイタッチして喜びを分かち合う事も歌や叫びで喜びを爆発させる事も金輪際なくなる事でしょう。
勿論、観戦の第一義は選手たちの見事なパフォーマンスを見る事であるのは当然ですが…多くの人たちと非日常を分かち合うような面白さが無くなってしまった火の消えてしまったも同然の今の状況でどれだけのファンがこれまで通りに球場に足を運ぶのか?
私には正直、疑問です。
一口にファンと言っても「ミットや打球の音が生で聞けるなら幸せ」という高尚な方だけでプロ野球は成り立っている訳ではないのですから、プロ野球…というかプロスポーツ自体が全体的に下火になる可能性は高いかと思えます。
そうである以上は、動員数に経営のほとんどを頼って来て親会社の補填に頼れないカープのような松田家による個人所有の球団はますます苦境に立たされる事は確実です。
今季も動員制限が続くでしょうが、赤字転落が続く状況にあってカープ球団の体力は限界に近づきつつあるようにすら見えます。
また、2021年のシーズンはヤクルトスワローズとオリックスバファローズといういずれもコロナ禍において親会社の業績が堅調だったチームが近年の低迷を跳ねのけてリーグ優勝を飾った事実は決して偶然ではないでしょう。
そういう状況ですから今すぐとは言いませんが、数年以内には「親会社を持たない松田商店」というカープの運営形態は大きな変更を余儀なくされると予想しています。
それが良い事なのか悪い事なのかはまだ分かりませんが…とにかく球団をどういう形であっても残す為にファンとして出来る事を続けて行きたいと思いを新たにする次第です。
と…まあ、悲観的な事ばかり書いてしまいましたが…。
要するに元の生活に戻る見込みがないのならそれはそれで対応するなり楽しむなりするしかないという事です。