4回戦(カープ2勝2敗)
勝利投手 矢崎1勝
敗戦投手 砂田1敗
(C)-
(D)-
打点
(C)野間①マクブルーム①韮澤①
(D)木下①
投手
※数字は自責点
(C)九里-島内-栗林-松本-ターリー-矢崎
(D)柳-田島②-勝野-祖父江-マルティネス-鈴木-砂田①
先発、九里は初回から安定した投球で7回2安打で自責点0の好投。
打線は繋がりに欠ける拙攻も8回裏に野間とマクブルームの適時打で同点に追いつく。
延長12回裏に2死満塁の好機で代打韮澤が押し出し四球を選び今季2度目のサヨナラ勝ち。
菊池が1回裏にプロ野球史上132人目の1500本安打を達成。
韮澤がプロ初打点を記録。
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前人未到の10シーズン連続ゴールデングラブ賞に史上唯一の守備率10割、日本記録の535捕殺と569連続守備機会無失策。
彼の登場により二塁の守備に関する野球観が一変してしまったのは私だけではないでしょう。
そんな球団のみならず、球史に残る二塁手として金字塔を数々打ち立てて来た菊池涼介に今日、1500本安打という新たな勲章が加わりました。
入団当初は上位指名とはいえ学生時代はパチンコ屋でアルバイトをしていた無名の選手で打力においてもさほど期待はされていませんでしたが…当時の主力であった東出輝裕の故障により掴んだチャンスをものにすると、あっという間に稀代の名手へと駆け上がって11年。
この間チームも16年ぶりのAクラス返り咲きに始まり、球団史上唯一のリーグ3連覇を飾るなどファンには栄光と幸福に彩られた期間がほとんどでした。
そんなカープのみならずプロ野球の歴史を塗り替えた名選手のいきなりの記録達成で始まったこの試合ですが…。
はっきり言ってその菊池の大活躍と九里亜蓮の好投以外は見るべきものがなく、マット・デビットソンのエラーがきっかけで失点を喫した時点で勝敗は決したようなものでした。
しかし、菊池の今日3本目の安打がきっかけで同点に追いつくと12回裏にはやはり菊池の5本目の安打から掴んだ二死満塁の好機で代打の韮澤裕也に対して砂田毅樹がストレートの四球を与えて押し出しでサヨナラ勝ちというまさかの幕切れ。
しかも、直前に2死1塁2塁の場面でわざわざ申告敬遠で相手チームが塁を埋めた直後に四球を選んだ韮澤はこれがプロ入り初打点ともなりまさに珍事尽くしの事態。
正直、勝利への喜びより困惑が勝ります。
そもそも、敬遠でいきなり打席が回って来たと思いきや相手投手がストライクを投げるのを止めてしまい「ただ打席で突っ立っていた」だけでプロ入り初のヒーローインタビューも受けた選手なんて聞いた事がありません。
そういえば、今日大記録を達成した菊池も11年前に自身のプロ初打点直後に「2ラン振り逃げ」で大逆転という珍事があったのを思い出します。
まあ、何にしても大記録達成に加えて5安打と驚異的な固め打ちを見せた菊池の活躍が報われて本当に良かったです。
思えば、偶然観戦に行った神宮球場で彼の1000本安打を見届けてから4年…。
この素晴らしい記録も彼に言わせればあの時と同じく「たんなる通過点」に過ぎないようです。
改めて今日の金字塔を祝うと共に、どれだけ自己の持っている守備での記録を更新してどれだけ安打を積み重ねられるか、衰え知らずの名手のこれからが楽しみでなりません。
今宵は菊池涼介に乾杯です。