吹けよ風!打てよアレン!!

カープと趣味の日記

09/04(日)○「マツダスタジアムの余韻」(カープ2022+カープ観戦記)

広島東洋カープ7-0横浜DeNAベイスターズ

23回戦(15勝8敗)

MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島

 

勝利投手 玉村2勝2敗

敗戦投手 京山2勝2敗

 

本塁打

(C)坂倉13号④

(De)-

 

打点

(C)玉村①坂倉④

(De)-

 

投手

※数字は自責点

(C)玉村-ケムナ-矢崎-松本

(De)京山②-平田-入江-伊勢③-田中健①-三浦

 

先発玉村は被安打4で6回を投げ切り無失点の好投。

打線は4回裏に玉村の適時打と暴投で先制し7回裏に坂倉の満塁弾が飛び出す。

リリーフ陣も無失点で抑えて3試合連続の完封勝利で3連勝。

同一カードでの3試合連続完封勝利は52年ぶり。

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先日、広島に帰省したのは良いものの体調不良によりマツダスタジアムでのカープ観戦含めて予定を全てキャンセルのうえ、田舎で療養しただけに終わった夏休み。

まあ、それはそれでのんびり過ごせて良い休暇にはなったのですが…やはり本拠地でカープをもう1回ぐらいは見たいという気持ちも出てきました。

そういう訳で気まぐれにも週末に広島に戻って日曜日に試合を観戦してそのまま関東へ戻るという強行軍を実行したのです。

先々週に帰ったばかりの広島に安くない交通費をかけて戻る時点でおかしな話で、ましてやカープはもはやAクラスの可能性すら事実上消滅している状況。

まさに酔狂としか言いようがない異常な行動なのですが…まあ、長い事ファンをやっていると、たまにはこんな「何でもない試合」の為に変な行動力を発揮したくなるというものなのです。

…なのですが正直、日曜日の朝に球場に向かう途中で後悔もし始めました。

というのも金曜日、土曜日とカープは大瀬良大地と遠藤淳志の両先発の大活躍もあり打線の援護が少ない中で完封勝利を飾っていたからです。

というと、変な話なのですが自身が行く試合の前の試合が素晴らしかったら、どうも自分が行く試合がろくな結果にならないという予感をしてしまうのが弱小チームのファン故の思考法。

実に不信心なファンの面汚しとも呼べる考えですね…。

勿論、今日の先発である玉村昇悟には頑張って欲しい訳ですが…まあ、こういう考えで球場に行っていたからファンをこれまで続けてこられたのかもしれませんので何とも…。

 

大規模な改装工事の影響で私含めてコインロッカー難民を多く発生させている広島駅で何とか荷物を預けて辿り着いたマツダスタジアムの今日の座席は幸運にも日陰の席。

しかも内野席でも上段の方ですから二葉山の方から時折、涼しい風が吹いて来ます。

シーズン前の抽選販売で当てたものの後方過ぎてハズレ席とばかり思っていましたがなかなかの良席です。

まあ、うっかりカープうどん食べて汗だくになってしまいましたが…。

 

広島テレビの開局記念番組の宣伝で有吉弘行氏の始球式で始まった試合は、先発の玉村昇悟が予想以上に素晴らしい投球を披露。

得点圏に走者を許したのは3回表のみで、6回終わって85球と理想的な球数での無失点は見事でした。

こうなると、現状のチーム状況から考えても行けるところまで続投させても良かったような気もしますが…まあ、ベンチとしては一応Aクラス争いをしているという体は取りたかったのでしょう。

もっとも、その後にマウンドに上げたのがお世辞にも僅差を守る事を期待できるとは言い難いケムナ誠であったのはご愛敬ですが…。

 

一方、2連勝はしているものの決して先発投手に序盤から十分な援護を与えていたとは言い難い打線は、今日も京山将弥の前になかなか得点の予感が漂わない展開。

4回裏で漸く先制点をもぎ取る事は出来ましたが、それも玉村の適時内野安打と相手投手の暴投という幸運極まりない形。

以降は音無しで上記のように7回表をケムナが息も絶え絶えになりながら何とか抑えたものの、矢崎拓也と栗林良吏が3連投ながら登板させざるを得ない状況も加味するとたった2点差では悪い予感しかしませんでした。

それだけにその裏に飛び出した坂倉将吾の満塁弾はその予感を見事に振り払ってくれたかと思います。

また、個人的にはこの坂倉の当たりは7月に東京ドームで見た長野久義以来となる球場で見せて貰えた満塁弾でもあると同時に本拠地で見た物としては2005年の旧市民球場でのグレッグ・ラロッカ以来となる17年ぶり、そしてマツダスタジアムでは初めて見たカープの選手の満塁弾でした。

試合はその後も矢崎拓也と松本竜也が何とか無失点で抑えて勝利。

聞けば同一カードでの3試合連続完封勝利は1970年以来52年ぶりと言う事で対ベイスターズ戦では球団史上初との事。

最初に書いた通り、猛烈に嫌な予感しかしなかったなかで、飛ぶ鳥を落とす勢いの上位チーム相手に満塁弾に球団記録とこれだけの物を見せて貰ったうえで勝てるとは…。

だいたい、こういう風に無理して観戦に行った試合はろくな事にならないという法則もあったのですが…それも全て吹き飛ばしてくれた選手たちには感謝しかありません。

まあ、だからと言ってこの勢いでこのチームが再び上位に挑戦する権利を得たとも思えませんが…。

 

もはや、整列退場の意味があるのか分からないほど混雑したカープロードを通って、時間がないので広島駅からユニフォーム姿のままで東京行きの新幹線へ飛び乗ります。

駅で買った「活あなごめし」弁当をテーブルに広げながらふと思い返すとマツダスタジアムでのカープが勝利する試合を見るのはコロナ禍以降ではこれが初…すなわち3年ぶり。

車窓から流れゆく勝利の余韻が冷めやらぬマツダスタジアムを横目で眺めながら、「多少は無理しても来てよかったなあ」としみじみと思えます。

故郷広島で愛するカープの勝利を見てその余韻に車内から浸る。

この感覚は長らく忘れていたような気がします。